ベルイシグアトは広範なHFrEF患者に有効~2つの第III相試験の統合解析/Lancet
可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)刺激薬ベルイシグアトは、2021年、VICTORIA試験の結果に基づき、最近の心不全悪化を経験した左室駆出率(LVEF)の低下を伴う心不全(HFrEF)患者の治療薬として欧州医薬品庁(EMA)および米国食品医薬品局(FDA)の承認を得た。フランス・Universite de LorraineのFaiez Zannad氏らVICTORIA and VICTOR Study Groupsは、本薬のHFrEF患者全般における有効性と安全性の評価を目的に、VICTORIA試験と、最近の心不全の悪化を経験していないHFrEF患者を対象としたVICTOR試験の患者レベルのデータを用いた統合解析を行い、ベルイシグアトは、現行のガイドラインに基づく治療を受けている患者を含む幅広い臨床的重症度のHFrEF患者において、心不全による入院および心血管死のリスクを低減したことを明らかにした。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2025年8月30日号に掲載された。