
心不全バイオマーカーのなかで最も重要かつ日常診療における診断、予後予測、治療効果判定に用いられるBNP/NT-proBNP。近年増加している左室駆出率の保持された心不全(HFpEF) にもBNP/NT-proBNPが重要な意味を持つことから、2023年には「血中BNPやNT-proBNPを用いた心不全診療に関するステートメント」の改訂版が公表されました。また、「2025年改訂版心不全診療ガイドライン」でも、バイオマーカーの項で大きく取り上げられ、その活用度はさらに増していくことでしょう。そこで、BNP/NT-proBNP測定における実臨床で感じる疑問について、信州大学の桑原 宏一郎氏が解説します。

「肥満症」の治療は、従来、生活習慣改善による食事療法や運動療法、行動療法が行われてきました。しかし、現在では、治療薬や外科治療などで治すことができる疾患となっています。では、実診療でいつGLP-1受容体作動薬などの薬物療法の介入を行うべきか、どの段階で外科治療を考慮すべきか、精神疾患を合併している患者さんへの対応など悩ましいことがあります。こうした診療現場での疑問や困っていることについて、肥満症診療のエキスパートであり、日本肥満学会理事長である横手 幸太郎 氏(千葉大学 学長)が解説します。

アトピー性皮膚炎診療は昨年ガイドラインが改訂され、外用薬や生物学的製剤など、新たな薬剤が登場しています。それぞれの薬剤の使い分け、診療の注意点などについて、近畿大学の大塚篤司氏が解説します。