疾患進行のリスクが高いIgA腎症患者において、新規開発中のtelitaciceptの投与により、プラセボと比較し、39週時点の24時間尿蛋白/クレアチニン比(UPCR)が有意に低下した。中国・北京大学第一医院のJicheng Lv氏らTELIGAN Investigatorsが、同国72施設で行われた第III相の二重盲検プラセボ対照無作為化試験の、事前規定の中間解析の結果を報告した。telitaciceptは、IgA腎症の病態に関与するB細胞活性化因子(BAFF)および増殖誘導リガンド(APRIL)の両方を標的とする組み換え融合タンパク質製剤で、IgA腎症への有効性が期待されている。NEJM誌2026年5月14・21日号掲載の報告。
39週時点の24時間UPCRを対プラセボで検証
試験は、最適な支持療法を受けているものの、生検でIgA腎症と診断され、蛋白尿(尿蛋白値1.0g/日以上)の持続が認められる患者を登録して行われた。
研究グループは被験者を、週1回telitacicept 240mgを皮下投与する群またはプラセボ投与群に、1対1の割合で無作為に割り付けた。
主要エンドポイントは、ベースラインと比較した39週時点の24時間UPCRとし、幾何平均比(GMR)で評価した。安全性も評価した。
UPCRの変化率は、telitacicept群-58.9%、プラセボ群-8.8%
2023年4月~2025年2月に、318例がtelitacicept群(159例)またはプラセボ群(159例)に無作為化された。全被験者が少なくとも1回、試験薬を投与され、有効性および安全性の解析集団に包含された。今回の中間解析の時点で、それぞれ154例(96.9%)、150例(94.3%)が39週の試験期間を完了していた。
ベースラインの両群の被験者特性は類似しており、平均年齢は38.2歳、女性が53.8%であり、eGFRの平均値は75.5mL/分/1.73m
2、24時間UPCRの中央値は1.26であった。また、全例がACE阻害薬またはアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)を使用しており、telitacicept群の35.2%およびプラセボ群の34.6%がSGLT2阻害薬を使用していた。
39週時点の24時間UPCRのベースラインからの変化率は、telitacicept群-58.9%、プラセボ群-8.8%であり、相対的群間差は-55.0%(95%信頼区間[CI]:-61.3~47.6、p<0.001)と実薬群で良好であった。
ベースラインと比較したeGFRの変化率は、telitacicept群-1.0%(95%CI:-3.2~1.2)、プラセボ群-7.7%(95%CI:-9.9~-5.4)であった。
有害事象は、telitacicept群のほうがプラセボ群よりも多くみられた(89.3%vs.78.6%)が、重篤な有害事象の発現頻度は低かった(2.5%vs.8.2%)。telitaciceptに関する予期せぬ安全上の問題は報告されなかった。
(ケアネット)