中硬膜動脈塞栓術(EMMA)併用で慢性硬膜下血腫の再発が減少/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2026/05/15

 

 慢性硬膜下血腫の外科的ドレナージ後における液体塞栓物質(Onyx-18)を用いた中硬膜動脈塞栓術(EMMA)は、外科的ドレナージのみと比較して、90日後のCTに基づく片側慢性硬膜下血腫の症候性再発を有意に減少させた。カナダ・University of ManitobaのJai Jai Shiva Shankar氏らEMMA-Can investigatorsが、同国の3次医療センター9施設で実施した無作為化非盲検エンドポイント盲検臨床試験「EMMA-Can試験」の結果を報告した。慢性硬膜下血腫は、外科的ドレナージ後に再発することが多いが、EMMAの併用が再発リスクに及ぼす影響は依然として不明であった。結果を踏まえて著者は、「機能回復、生活の質および医療資源利用における影響を明らかにするため、大規模な試験と長期的な追跡調査が必要である」とまとめている。JAMA誌オンライン版2026年4月30日号掲載の報告。

外科的ドレナージ後に、EMMA実施と未実施に無作為化

 研究グループは、18歳以上で機能的に自立し(発症前の修正Rankinスケールスコアが2以下)、片側性で症候性の慢性硬膜下血腫(10mm以上)を有する患者を、外科的ドレナージ実施後に、標準治療とEMMAを併用する群(EMMA群)と標準治療のみ(対照群)に1対1の割合で無作為に割り付けた。

 EMMA群では、外科的ドレナージ実施後72時間以内にEMMAを施行することとした。

 主要アウトカムは、90日以内(範囲:60~120)の慢性硬膜下血腫の再発で、中央判定によるCTスキャンで検出された慢性硬膜下血腫に起因する新たな症状または症状の悪化を伴う再発と定義された。副次アウトカムは慢性硬膜下血腫の画像診断による再発、90日死亡、重篤な有害事象などであった。

EMMA追加で症候性再発が有意に減少

 2021年8月~2025年4月、192例が無作為化された(最終追跡調査日2025年7月27日)。このうち、同意撤回などを除く186例(平均年齢71.8歳、男性136例[73%])が主要解析対象集団となった(各群93例)。

 主要アウトカムのイベントは、EMMA群で4例(4.3%)、対照群で26例(28%)に発生した(リスク群間差:-23.7、95%信頼区間[CI]:-34.1~-13.9、p<0.001)。EMMA群93例のうち、EMMAを実施できなかった5例を除く、実際に受けた治療に基づく解析の結果も同様であった。

 副次アウトカムである画像上の再発は、EMMA群では13例(14%)、対照群では46例(49.5%)に発生した(リスク群間差:-35.5、95%CI:-47.3~-22.7)。

 死亡を含む重篤な有害事象はEMMA群で8例(8.6%)、対照群で5例(5.4%)に認められ、全死亡はそれぞれ4例(4.3%)、1例(1.1%)であった。

(医学ライター 吉尾 幸恵)