高齢者におけるCDK4/6阻害薬の安全性は十分に検討されていない。トルコ・Koc大学のBahadir Koylu氏らは、FAERSデータベースの分析を通じて、高齢者におけるCDK4/6阻害薬(アベマシクリブ、パルボシクリブ、ribociclib)に関連する毒性を調査したところ、腎毒性、肺毒性、心毒性、神経認知毒性の発現率が高く、アベマシクリブは腎毒性・肺毒性、パルボシクリブは神経毒性・血栓性/出血性毒性、ribociclibは腎毒性・心毒性との関連が認められた。Breast誌2025年12月29日号に掲載。
この後ろ向き薬物安全性調査は、CDK4/6阻害薬が主に疑われる薬剤として記録された乳がん女性患者4万9,223例(18~100歳)を同定し、4つの年齢層(65歳未満、65~74歳、75~84歳、85歳以上)に層別化した。年齢関連の差異を検出するため、年齢層別多変量解析を行った。
主な結果は以下のとおり。
・アベマシクリブでは、高齢のサブグループで急性腎不全および間質性肺疾患がより頻繁に報告された。消化器系および血液系の有害事象は加齢に伴い報告頻度が減少した。
・パルボシクリブでは、認知症、聴覚・前庭障害、水晶体疾患、関節炎、血栓性イベント、中枢神経系出血性合併症のオッズが年齢とともに有意に増加した。
・ribociclibでは、高齢のサブグループで急性腎不全、慢性腎臓病、不整脈、虚血性心疾患の報告が増加した。肝臓関連有害事象の報告頻度は加齢とともに減少した。
(ケアネット 金沢 浩子)