医療一般

ファイザー製コロナワクチン、5~11歳への接種を承認/厚労省

 厚生労働省は1月21日、ファイザー製の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンについて、用法・用量が異なる「コミナティ筋注 5~11歳用」の製造・販売を特例承認した。オミクロン株が急拡大し、新型コロナの収束の兆しが見えない中、欧米諸国でも小児へのワクチン接種に踏み切る動きがある。国内における接種開始は3月以降になる見通しだ。  今回承認された「コミナティ筋注 5~11歳用」は、12歳以上に使用されている従来製品との相違点がいくつかあるので注意が必要だ。

認知症者の自動運転車の利用~ケアパートナーからの視点

 自動車の運転をやめさせることは、認知症高齢者の感情や健康に重大な影響を及ぼす可能性があり、このことはケアパートナーである家族にとっても問題となる。自動車の自動運転化は、認知症高齢者やケアパートナーにとって、自動車の運転を停止することやそれに伴う悪影響を緩和するうえで役立つ可能性がある。しかし、ケアパートナーを対象に認知症高齢者の自動運転車利用に対する考えを調査した研究は、これまで行われていなかった。カナダ・トロント大学のShabnam Haghzare氏らは、ケアパートナーの視点から、認知症高齢者における自動運転車の利用について、調査を行った。The Gerontologist誌オンライン版2021年11月19日号の報告。

小児へのCOVID-19ワクチン接種の考え方/日本小児科学会

 12歳以下の小児への新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種が、わが国でも検討されている中、日本小児科学会(会長:岡明[埼玉県立小児医療センター])の予防接種・感染症対策委員会は、同学会のホームページで「5~11歳小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方」を発表した。  この考え方では、COVID-19の小児流行の現況を説明するとともに、小児へのワクチン接種について重症化予防への期待について記している。

妊婦はCOVID-19で中等症以上になりやすい/成育医研・国際医研

 国立成育医療研究センターと国立国際医療研究センター 国際感染症センター・AMR臨床リファレンスセンターの共同研究チームの庄司健介氏らのチームは、妊婦の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)における入院例の疫学的・臨床的な特徴を分析した研究を発表した。この研究は、国立国際医療研究センターが運営している国内最大の新型コロナウイルス感染症のレジストリ「COVID-19 Registry Japan(COVIREGI-JP)」を利用したもので、妊婦におけるCOVID-19患者の特徴に関する大規模な報告は日本初となる。  研究は、2020年1月~2021年4月までの間に登録された15歳以上~45歳未満女性のCOVID-19入院例4,006人(うち妊婦は254人、非妊婦は3,752人)を対象に実施。研究の結果、妊娠以外の背景を揃えた患者群(妊婦187人、非妊婦935人)を比較したところ、中等症から重症の患者の割合は妊婦群18人(9.6%)、非妊婦群46人(4.9%)と、妊婦群の方の割合が高いことがわかった。また、妊婦におけるCOVID-19患者254人の患者背景を、軽症群224人、中等症から重症群30人に分けて比較したところ、中等症から重症群に至った患者では何らかの基礎疾患がある、または妊娠中期(14週〜)以降の患者が多いことが判明した。そのほか、妊婦の感染経路は家族からの感染が多いことがわかった。

高地での運動は低血糖リスクを高める

 標高の高い山でのハイキングやスキーなどは、低地での運動よりも、1型糖尿病患者の低血糖リスクを高める可能性のあることが明らかになった。西オーストラリア大学のCory Dugan氏らの研究によるもので、詳細は「The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」に12月22日掲載された。  運動は糖尿病患者に対して、インスリン感受性の改善や心臓の健康の維持、生活の質(QOL)の向上など、さまざまなメリットをもたらすため、基本的には医師から運動が推奨される。ただし、インスリン製剤やインスリン分泌促進薬を使用中の場合、運動中や運動後に、血糖値が基準値以下になる低血糖が引き起こされることがある。血糖値が大きく低下すると、低血糖発作で意識を失ったり、死に至ることもあるため、迅速な対処が必要。

進まない追加接種…日医の見解は?

 オミクロン株の急拡大に伴い、首都圏を含む13都県に「まん延防止等重点措置」が決定した中、日本医師会・中川 俊男会長は、3回目の追加接種やエッセンシャルワーカー(社会機能維持者)への優先的対応、オミクロン株の特徴的な症状などについて、国内の現況や諸外国のデータを踏まえ、記者会見で見解を示した。  中川会長は、伸び悩む3回目接種の実施割合に関して、「ワクチンの供給や配送の問題もあるが、比較的確保できているモデルナ製ワクチンについて、国民の理解が十分でないのも(追加接種が進まない)原因の1つかもしれない」と懸念を表した。

18歳未満の新型コロナ感染者、糖尿病発症率が増加/CDC

 米国・CDCの研究で、18歳未満のCOVID-19患者において、SARS-CoV-2感染後30日以降における糖尿病発症率が増加することが示唆された。CDCのCOVID-19 Emergency Response TeamのCatherine E. Barrett氏らが、Morbidity and Mortality Weekly Report(MMWR)2022年1月14日号に報告した。  COVID-19は糖尿病患者において重症となるリスクが高い。また、欧州ではパンデミック中に小児における1型糖尿病診断の増加および糖尿病診断時の糖尿病ケトアシドーシスの頻度増加と重症度悪化が報告されている。さらに成人においては、SARS-CoV-2感染による長期的な影響として糖尿病が発症する可能性が示唆されている。

治療抵抗性うつ病への薬理学的増強戦略~包括レビュー

 治療抵抗性うつ病(TRD)は、治療転帰不良であることは言うまでもないが、最良の薬理学的増強戦略にどの抗うつ薬を用いるべきかに関するエビデンスは十分ではない。イタリア・Azienda Socio Sanitaria Territoriale MonzaのAlice Caldiroli氏らは、TRDに対する抗うつ薬の薬理学的増強療法に関するエビデンスを包括的にレビューした。International Journal of Molecular Sciences誌2021年12月2日号の報告。  TRDに対する抗うつ薬の薬理学的増強療法に関する利用可能なエビデンスを特定するため、主要な精神医学データベース(PubMed、ISI Web of Knowledge、PsychInfo)より検索を行った。TRDに対する薬理学的増強療法を主なトピックスとし、TRDの明確な定義が記載されている英語論文を抽出した。

「良性」の副腎腫瘍の影響は想定より大きい

 片側または両側の副腎に良性の腫瘍があると、腫瘍からストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールが過剰に分泌されることがあり、それが2型糖尿病や高血圧の発症につながる可能性がある。この病態は、軽度自律性コルチゾール分泌(Mild Autonomous Cortisol Secretion;MACS)と呼ばれる。過去の研究では、副腎の良性腫瘍の3分の1程度がMACSであることが示唆されていたが、英バーミンガム大学代謝システム研究所のWiebke Arlt氏らによる研究から、MACSが疑われる症例を含めると良性腫瘍の半数程度がMACSに該当し、従来考えられていたよりも大幅に多い可能性のあることが示された。この研究の詳細は、「Annals of Internal Medicine」に1月4日掲載された。

パンデミック時の大量飲酒で肝疾患増加の兆し

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック中に、米国では人々がアルコール摂取量を増やした影響で、2040年までにアルコール関連肝疾患による死者が8,000人増加すると予測した論文が、「Hepatology」に12月8日掲載された。米マサチューセッツ総合病院のJagpreet Chhatwa氏らが報告した。  COVID-19は、多くの命を奪ってきた。COVID-19罹患による死亡だけでなく、パンデミック中に生活習慣の変更を強いられた人々への健康への影響も懸念されている。そのような間接的な影響の実態はまだ明確になっていないが、今後数年間で全体像が現れてくると考えられる。その一つとして、アルコール摂取量の増大に伴う肝疾患の増加が想定される。Chhatwa氏らの研究は、2020年のCOVID-19パンデミックの間に米国で見られたアルコール摂取量増大によってもたらされる、アルコール関連肝疾患(alcohol-related liver disease;ALD)、およびALD関連死の増加予測を試みたもの。

塩野義製コロナワクチンの国内第III相試験開始、年度内実用化目指す

 塩野義製薬は1月17日付のプレスリリースで、開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するワクチン(S-268019)について、国内で第III相中和抗体価比較試験を開始したことを発表した。2回接種後の免疫原性を指標として、S-268019と既承認ワクチンの比較検証が目的。国内における最終段階の臨床試験となる。同社は、本ワクチンについて3月末までの実用化を目指すとしている。  本試験では、成人および高齢者1,000例を対象に、開発中のワクチンまたは対照薬のアストラゼネカ社の既承認ワクチン(バキスゼブリア筋注)の2回目接種から28日後のSARS-CoV-2に対する中和抗体価について比較検証する。

早期乳がんへの術後パルボシクリブ、iDFSに減量・中止の影響は?(PALLAS)/JCO

 PALLAS試験は、ホルモン受容体(HR)陽性/HER2陰性の早期乳がんの術後補助療法として、標準的な内分泌療法へのCDK4/6阻害薬パルボシクリブ追加の有効性を評価する第III相試験。主要評価項目である無浸潤疾患生存期間(iDFS)の有意な改善は示されておらず、今回、同試験におけるパルボシクリブ減量と中止の影響が評価された。米国・ダナファーバーがん研究所(DFCI)のErica L Mayer氏らがJournal of Clinical Oncology誌オンライン版2022年1月7日号に報告した。

漢方薬へのイメージはプラスか、マイナスか/アイスタット

 近年では「漢方薬」は身近なものとなり、街のドラッグストアやかかりつけ薬局などさまざまな場所で購入できるようになった。これら「漢方薬」について、一般市民が抱くイメージや利用実態を知ることを目的に、株式会社アイスタットは1月6日にアンケート調査を行った。アンケート調査は、セルフ型アンケートツール“Freeasy”を運営するアイブリッジ株式会社の全国の会員30~79歳の300人が対象。

日本でのCOVID-19パンデミック時の認知症患者に対する身体拘束

 COVID-19パンデミックは、世界中の医療スタッフ、とくにCOVID-19陽性患者を受け入れる病院スタッフにとって、これまでにない問題を引き起こしている。日本政府によるCOVID-19に伴う診療抑制などの発表は、院内ケアに対するさまざまな制限をもたらしており、認知症高齢者への身体拘束の増加を含むケアに影響を及ぼしている可能性がある。しかし、COVID-19パンデミック時の身体拘束への影響を経験的に検証した研究は、ほとんどない。京都大学の奥野 琢也氏らは、COVID-19パンデミックによる診療規制の変更が、急性期病院の認知症高齢者の身体拘束に及ぼす影響について評価を行った。PLOS ONE誌2021年11月22日号の報告。

ブラックコーヒー好きは遺伝子に組み込まれている

 ブラックコーヒーやダークチョコレートを好む傾向は、遺伝子に組み込まれているようだとする研究結果が報告された。このような傾向を持つ人は、実際にその味自体が好きなわけではなく、カフェインを素早く代謝できる遺伝子を持っており、苦味とカフェインにより得られる刺激を関連付けているのだという。米ノースウェスタン大学フェインバーグ医学部准教授のMarilyn Cornelis氏と米ジョージワシントン大学のRob van Dam氏らによるこの研究結果は、「Scientific Reports」に12月13日掲載された。

抗原検査による偽陽性、どのくらい検出される?/JAMA

 抗原検査が一般市民でも手軽にできるようになった今、懸念されるのは偽陽性の発生割合ではないだろうかー。今回、カナダ・トロント大学のJoshua S Gans氏らが調査した結果、新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)に対しカナダ国内で使用されているすべての迅速抗原検査では、全体的に“偽陽性”の割合が非常に低く、その結果はほかの研究結果とも一致していたと示唆された。ただし、検査のタイミング(感染段階で早すぎる/遅すぎる)や検査キットの品質問題が原因で正しくない結果が報告される可能性もあることから、1つの集団から偽陽性がクラスターとして発生するには、実装ではなく製造上の問題もあるのではとも言及している。JAMA誌2022年1月7日号オンライン版のリサーチレターでの報告。

Stage IV乳がんの原発巣切除、OS改善せず(EA2108)/JCO

 de novo Stage IV乳がんでは、原発巣切除が全生存期間(OS)を改善するとされているが、臨床試験では相反する結果が報告されている。今回、米国・Northwestern UniversityのSeema A. Khan氏らが実施したEA2108試験では、早期の原発巣切除により、局所制御の改善はみられたもののOSは改善せず、QOLには影響がなかったことが示された。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2022年1月7日号に掲載。  本研究では、4~8ヵ月間の全身療法で病勢進行のなかったde novo Stage IV乳がん患者を、局所療法(原発巣切除および放射線療法)群と全身療法継続群に無作為に割り付け、比較検討した。主要評価項目はOS、副次評価項目は局所制御とQOLとした。

治療抵抗性統合失調症におけるGAD1およびGABAB受容体遺伝子の関連

 統合失調症、とくに認知機能障害の病因として、GABA作動システムの機能不全が関係しているといわれている。治療抵抗性統合失調症(TRS)患者の多くは、重度の陽性症状や認知機能障害に苦しんでおり、これにはGABAシステムの機能障害が関連している可能性が示唆されている。千葉大学大学院医学研究院の宮澤 惇宏氏らは、TRS患者を対象に4つのSNPを同定し、さらに5つのSNPの関連研究を実施した。Molecular Biology Reports誌オンライン版2021年11月29日号の報告。

ホルムアルデヒド曝露は認知機能低下と関連

 職場でホルムアルデヒドに長期間曝されると、後年になって、思考力や記憶力などの認知機能に問題が生じる可能性のあることが、新たな研究で示唆された。モンペリエ大学(フランス)のNoemie Letellier氏らによるこの研究結果は、「Neurology」に12月22日掲載された。  ホルムアルデヒドは刺激臭のある無色の気体で、消毒剤や防腐剤、建材や塗料などの原料として、広く使われている。Letellier氏らによると、ホルムアルデヒドへの曝露は、特定のがんの発症と関連付けられているが、ホルムアルデヒド曝露が認知機能に及ぼす影響について検討した研究はこれまで実施されていないという。

アンブレラレビューで断続的断食の効果を確認

 断続的断食には減量と心血管代謝マーカーの改善効果が認められるとするアンブレラレビューの結果が、「JAMA Network Open」に12月17日掲載された。米イリノイ大学のKrista Varady氏らが報告した。  断続的断食とは、摂食できる期間を制限する食事スタイルの総称で、摂取エネルギー量を考慮しなくても良いという手軽さから、人気が高まっている。例えば「5:2ダイエット」では、週のうち2日はエネルギーのあるものを口にしない。「隔日断食」では、断食日と摂食できる日を交互に繰り返す。「時間制限食」では、1日の中で特定の時間帯にのみ食事を可とする。