医療一般

高BMIは、NSCLCの免疫チェックポイント阻害薬治療の予後良好因子か/JAMA Oncol

 BMI高値は、悪性黒色腫における免疫チェックポイント阻害薬のサバイバルベネフィットの独立した関連因子であるが、進行非小細胞肺がん(NSCLC)におけるその関係は明らかではない。 ダナファーバーがん研究所のGanessan Kichenadasse氏らは、NSCLCにおけるPD-L1阻害薬アテゾリズマブのアウトカムとBMIの関係を調べるため、4つの国際的多施設臨床研究から事後解析を行った。4つの試験は、単群の第II相試験(BIRCH試験とFIR試験)と、2群の無作為化臨床試験(POLAR試験とOAK試験)で、データ分析は2019年2月28日~9月30日であった。BMIと全生存期間(OS)、 無増悪生存期間(PFS)および毒性との関係についてITT解析した。研究の詳細はJAMA Oncology誌オンライン版2019年12月26日号に掲載された。

境界性パーソナリティ障害に対する薬物療法~16年間の変遷

 ドイツ・ゲッティンゲン大学のCharles Timaus氏らは、2008~12年の境界性パーソナリティ障害入院患者に対する薬理学的治療戦略を評価し、1996~2004年の薬物療法との比較を行った。BMC Psychiatry誌2019年12月12日号の報告。  2008~12年にゲッティンゲン大学医療センターで入院治療を受けた境界性パーソナリティ障害患者87例を対象に、レトロスペクティブに評価を行った。入院治療ごとに、入院および退院時の薬剤を含む向精神薬療法について調査した。2008~12年の処方と1996~2004年の処方の比較を行った。

抗がん剤を半減しても精巣がんの再発率上昇は見られず

 非セミノーマ(非精上皮腫)に分類される精巣がんに対する治療において、標準的な化学療法を半分に減らしても再発予防につながることが、英ロンドン大学がん研究所(ICR)のRobert Huddart氏らが実施した臨床試験で示された。非セミノーマ患者を対象にブレオマイシン、エトポシド、シスプラチンの3剤併用療法(BEP療法)を標準の2サイクルから1サイクルのみに減らしても、標準治療と同等の再発予防効果が認められたという。この研究結果は「European Urology」1月1日オンライン版に発表された。

不健康な食生活による医療コストが米国で年5.5兆円

 米国の国民が健康的な食生活を送っていれば2型糖尿病や心疾患、脳卒中などの心血管代謝性疾患が減少し、医療コストを年間500億ドル(約5.5兆円)以上削減できるとする報告が 「PLOS Medicine」12月17日オンライン版に掲載された。これまでの研究でも不健康な食生活は健康障害のリスク因子の1つであり、心血管代謝性疾患による死亡の45%に関連すると推計されていたが、不健康な食生活によって生じる疾患の経済的コストは明らかでなかった。

高齢の糖尿病患者では食べる量が少ないことも死亡リスクを高める

 高齢の糖尿病患者では「食べ過ぎ」だけでなく「食べなさ過ぎ」が死亡リスクの上昇と関連しているとの報告が「Geriatrics & Gerontology International」オンライン版に12月10日掲載された。東京都健康長寿医療センターの大村卓也氏、荒木厚氏らの研究グループが「J-EDIT研究」のデータを解析した結果、明らかになった。  J -EDIT研究は65歳以上の高齢糖尿病患者への治療介入効果を検証した多施設共同研究。今回はこのJ -EDIT研究登録者のうち、食事摂取に関する記録がある患者756人を対象とした。

マイコプラズマ市中肺炎児、皮膚粘膜疾患が有意に多い

 かつて、その流行周期から日本では「オリンピック肺炎」とも呼ばれたマイコプラズマ肺炎について、ほかの起炎菌による市中肺炎(CAP)児と比べた場合に、皮膚粘膜疾患が有意に多く認められることを、スイス・チューリッヒ大学小児病院のPatrick M. Meyer Sauteur氏らが明らかにした。現行の診断検査では、肺炎マイコプラズマ(M. pneumoniae)の感染と保菌を区別できないため、皮膚粘膜疾患の原因としてマイコプラズマ感染症を診断することは困難となっている。今回の検討では、M. pneumoniaeによる皮膚粘膜疾患は、全身性の炎症や罹患率および長期にわたる後遺症リスクの増大と関連していたことも示されたという。JAMA Dermatology誌オンライン版2019年12月18日号掲載の報告。

慢性不眠症患者へのベンゾジアゼピン中止のための心理社会的介入~メタ解析

 ベンゾジアゼピン(BZD)の長期使用は慢性不眠症の治療には推奨されておらず、心理社会的介入、とくに不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)がBZD中止への潜在的なオプションとして期待される。杏林大学の高江洲 義和氏らは、慢性不眠症患者に対するBZD使用を中止するために心理社会的介入が有用であるかについて、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。Sleep Medicine Reviews誌2019年12月号の報告。

屋外の大気汚染曝露で骨粗鬆症リスク増?

 大気汚染物質への曝露は、肺がんや脳卒中、呼吸器疾患などの発症リスクを高めるだけでなく、骨の健康にも悪影響を与えている可能性があることが、バルセロナ・グローバル・ヘルス研究所(ISGlobal、スペイン)のOtavio Ranzani氏らの研究で示された。インド南部の都市近郊の住民約3,700人を対象とした研究から、屋外環境中の大気汚染物質への曝露は骨量減少と関連することが分かったという。研究結果の詳細は「JAMA Network Open」1月3日オンライン版に掲載された。

AIの乳がん識別能力が医師を上回る

 人工知能(AI)が人間よりも正確にマンモグラフィ検診の画像(マンモグラム)から乳がんを識別できる可能性を示した研究結果が報告された。この研究は米Google社が英Cancer Research UK Imperial Centreや米ノースウェスタン大学など英国および米国の複数の研究機関と共同で実施したもの。研究グループは以前からマンモグラフィ検診による乳がん検出率の向上を目的としたAIモデルの開発に取り組んでいる。今回明らかにされたのはその初期段階での結果であり、「Nature」1月1日号に掲載された。

子どもの精神症状は脳MRI画像で予測できる?

 子どもがうつ病などの気分障害や注意障害を発症するリスクが高いかどうかを、症状が現れる前に判断するのは難しいのが現状だ。しかし、脳MRI画像を用いれば、これらのリスクが高い子どもを早期に発見できる可能性があることが、米ノースイースタン大学心理学教授で同大学バイオメディカルイメージングセンターのディレクターを務めるSusan Whitfield-Gabrieli氏らの研究から明らかになった。この研究結果は「JAMA Psychiatry」12月26日オンライン版に発表された。

高GI食品や高GL食品が不眠症のリスクと関連

 摂取後の血糖上昇の速さの指標「グリセミックインデックス(GI)」の高い食品や糖質量「グリセミックロード(GL)」の多い食品が、不眠症のリスクと相関するとする報告が「American Journal of Clinical Nutrition」12月11日オンライン版に掲載された。米国人の約3割が悩まされているとされる不眠症だが、その原因の一部が高GI食品や高GL食品の取り過ぎの可能性があるという。  米コロンビア大学のJames Gangwisch氏らは、閉経後女性の健康調査「女性の健康イニシアチブ(WHI)」研究の参加者を対象に前向き研究を実施。食事摂取状況(高GI食品や高GL食品、および果物や野菜などの特定の食物の摂取量)と不眠症の有病率・発症率の関係を検討した。対象者数は1994~1998年のベースライン時が7万7,860人、3年間の観察期間終了時が5万3,069人。

前糖尿病状態から糖尿病にならないために

 前糖尿病者において、肥満かどうかにかかわらず体重を増加させないことで糖尿病発症リスクを最小限にできることが、国立国際医療研究センターのHuan Hu氏らの研究で示唆された。体重を減らすことは肥満者が前糖尿病状態から正常血糖に戻るのに役立つ一方、体重を維持することは非肥満者が正常血糖に戻るのに役立つ可能性があるという。Clinical Nutrition誌オンライン版2019年12月25日号に掲載。

果物や野菜の摂取とうつ病との関連

 うつ病は、世界的に主要な精神疾患である。韓国における成人のうつ病有病率は、2006年5.6%、2011年6.7%、2013年10.3%と増加が認められる。韓国・建国大学校のSe-Young Ju氏らは、韓国人成人のうつ病の有病率と野菜や果物の摂取との関連を調査するため、韓国の全国データを用いて検討を行った。Journal of Health, Population, and Nutrition誌2019年12月3日号の報告。

アルツハイマー病の進行予測にタウPETが有用か

 脳画像検査の最新技術を用いた研究から、アルツハイマー病の進行には、アミロイドβタンパク質(Aβ)よりもタウタンパク質の方が強く関与している可能性が示された。この研究を実施した米カリフォルニア大学サンフランシスコ校のRenaud La Joie氏らによれば、陽電子放射線断層撮影(PET)により、アルツハイマー患者の脳内にタウタンパク質が蓄積している場所を特定すれば、その後に萎縮する脳領域を、ある程度の精度で予測できることが分かったという。この研究結果は「Science Translational Medicine」1月1日号に発表された。

ミケランジェロの医学知識を示すダビデ像の特徴とは?

 ルネサンスの巨匠ミケランジェロの代表作であるダビデ像には、彼が解剖学的知識を持っていたことを示す「しるし」が刻まれているとする報告が米マリアン大学の医師Daniel Gelfman氏により発表された。たいていの彫刻作品はもちろん、生きている人間においても、通常は表面に現れない頸静脈が、ダビデ像では鎖骨の上部で明確に怒張しているのだという。この報告書は、「JAMA Cardiology」12月26日オンライン版に掲載された。

「食事の質」は中途失明の一因か

 牛や豚などの肉(赤肉)や脂肪の多い食事を取る高齢者では、そうではない人と比べて、病変が進行した後期加齢黄斑変性(AMD)の発症リスクが約3倍に上る可能性があることが、米ニューヨーク州立大学バッファロー校疫学・環境衛生学准教授のAmy Millen氏らの研究で示された。同氏は「後期AMDは中途失明の主な原因である。食生活は心血管や肥満のリスクだけでなく、高齢者の視力にとっても重要な因子である可能性がある」と述べている。研究結果の詳細は「British Journal of Ophthalmology」12月6日オンライン版に掲載された。

学習アプリで子どもは賢くなる?

 スマートフォン(スマホ)やタブレット、ノートPC―今やどの家庭にもあるこうした携帯型のデバイスに幼い子どもは夢中になる。そんな子どもの好奇心を活用して、こうしたデバイスのアプリを使えば、子どもの学習能力を高められる可能性があるとする研究結果が報告された。特に初歩段階の算数や言語スキルの習得に有用であったという。詳細は、「Pediatrics」12月23日オンライン版に発表された。

新型コロナウイルスに関連する患者への対応について/厚生労働省

 中国・湖北省武漢市の当局は20日現在、新型コロナウイルスへの感染者が136人増えて198人となり、3例の死亡が確認されたことを発表している。  一方わが国でも、神奈川県内の医療機関を受診した武漢市の滞在歴がある肺炎患者において、国内で初めて新型コロナウイルス陽性の結果が確認されている。

術前化療で乳房温存療法が適応になる割合は/JAMA Surgery

 StageII~III乳がんでは乳房温存療法を可能にするべく術前化学療法が実施されることが多い。今回、米国・Brigham and Women's HospitalのMehra Golshan氏らは、BrighTNess試験の2次解析からトリプルネガティブ(TN)乳がん患者において術前化学療法により53.2%が乳房温存療法の適応になったことを報告した。また、北米では乳房温存治療適応患者でも乳房温存率が低く、生殖細胞系BRCA変異のない患者での両側乳房切除率が高いことがわかった。JAMA Surgery誌オンライン版2020年1月8日号に掲載。

幼少期のペットとの生活とその後の統合失調症や双極性障害のリスク

 統合失調症や双極性障害などの重篤な精神疾患には、幼少期の環境が関連しているといわれている。幼少期に猫や犬などの家庭用ペットと生活することが、これらの環境要因に影響を及ぼす可能性がある。米国・ジョンズ・ホプキンズ大学のRobert Yolken氏らは、生まれてから12年間における猫や犬などの家庭用ペットとの生活と、その後の統合失調症または双極性障害の診断との関連について調査を行った。PLOS ONE誌2019年12月2日号の報告。