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睡眠障害、とくに不眠症に対する薬物治療の治療段階が、日本人就労者の日中の仕事に及ぼす影響について、産業医科大学の大河原 眞氏らが、検討を行った。PLOS ONE誌2020年12月10日号の報告。
対象は、日本の企業15社において2015年に実施した作業機能障害のアンケート調査の回答者3万6,375人。公的健康保険のレセプトデータベースより抽出した回答者の医療データとアンケート結果を一緒に分析した。作業機能障害の測定には、作業機能障害スケール(WFun)を用いた。不眠症の治療状況は、過去16ヵ月の健康保険レセプトデータより抽出した、疾患や処方薬のデータを用いて把握した。治療中および治療期間外における重度の作業機能障害のオッズ比を推定するため、ロジスティック回帰分析を用いた。
主な結果は以下のとおり。
・重度の作業機能障害リスクは、不眠症でない人と比較し、1ヵ月以上の睡眠薬治療が行われた不眠症患者において有意に高かった。このリスクは、治療期間が長くなるほど減少する傾向が認められた。
・過去に不眠症の薬物治療を受けた人では、薬物療法の中止からの期間によって層別化されたすべてのサブグループにおいて、重度の作業機能障害リスクの有意な増加が認められた。このリスクは、治療中止後の期間が長くなるほど減少する傾向が認められた。
著者らは「不眠症治療のために睡眠薬を服用しているまたは服用していた就労者は、日中の機能障害リスクが高い可能性がある。不眠症が長引く場合には、睡眠薬のリスクとベネフィットを注意深く評価する必要がある」としている。
(鷹野 敦夫)
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