米国の肥満有病率、2035年に向けて人種/民族問わず増加の見込み/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2026/02/05

 

 1990~2022年の間の米国における成人肥満(BMI値30以上)有病率の変動を集団単位で調べた結果、人種/民族、居住州、性別、年齢によって大きな違いがみられたものの、すべての集団で肥満の有病率は高く、2035年に向けて増加し続けると見込まれることが、米国・ワシントン大学のNicole K. DeCleene氏らによって示された。米国における肥満の有病率は、過去数十年で急激に上昇しており、公衆衛生上の大きな負担となっている。集団によってかなりのばらつきがあることが示されている一方で、保健政策の策定や格差の縮小に必要な、集団レベルの肥満推計や予測の詳細情報は不足していた。JAMA誌オンライン版2026年1月28日号掲載の報告。

合計1,131万5,421人のBMIデータを解析

 研究グループは、人種/民族、居住州、性別、年齢(20歳以上)別に、1990~2022年の米国における肥満(BMI値30以上)の有病率を推定し、2035年に向けた傾向を予測した。

 米国の国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)からのBMI測定データと、行動リスク要因サーベイランスシステム(Behavioral Risk Factor Surveillance System:BRFSS)およびGallup Daily Surveyの、自己申告の身長と体重から算出したバイアス調整後BMI値を、時空間ガウス過程回帰法と年率換算変化率・メタ回帰ベイジアンスプライン統合モデルを用いて解析した。

 入力データのサーベイは、州別および人種/民族別の集団ベースサンプリングを用いて行われ、米国人合計1,131万5,421人が参加した。

 結果は、ヒスパニック系(人種は問わない)、非ヒスパニック系黒人、非ヒスパニック系白人の集団について報告された。

1990年19.3%から2022年42.5%に上昇、2035年には46.9%に

 2022年の米国成人のうち肥満者は推定1億700万人(95%不確実性区間[UI]:1億101万~1億1,300万)で、米国成人の42.5%(95%UI:40.2~45.0)を占め、1990年の3,470万人(95%UI:3,110万~3,830万)・19.3%(95%UI:17.3~21.3)から増加しており、2035年には1億2,600万人(95%UI:1億1,800万~1億3,400万)・46.9%(95%UI:43.9~49.9)まで増加すると予測された。

 全米全体でみると、2022年の人種/民族別にみた年齢標準化肥満有病率は、非ヒスパニック系白人男性の40.1%(95%UI:37.8~42.5)から非ヒスパニック系黒人女性の56.9%(95%UI:54.1~59.9)の範囲にわたっていた。

 肥満有病率は、州レベルの差異が大きく、中西部および南部の州で最も高く、また州内の人種/民族によっても格差が見られ、男性よりも女性で格差は大きかった。

 肥満有病率は年齢によってもばらつきが大きく、中年成人で最も高く、また若年成人のとくに女性で大幅に増加していた。

(ケアネット)