レビー小体型認知症の診断基準~最新情報と今後の方向性

金沢大学の山田 正仁氏らは、2017年に改訂されたレビー小体型認知症(DLB)の臨床診断に関するコンセンサス基準より、診断基準の今後の方向性について解説を行った。Journal of Movement Disorders誌オンライン版2019年11月8日号の報告。
主な内容は以下のとおり。
・DLBの臨床診断基準は、1996年に最初のコンセンサスレポートが公表され、2005年に第3改訂が行われた。
・そして、2015年の国際DLB会議(米国・フロリダ州)で議論が行われた後、2017年に第4改訂が発表された。
・2017年に改訂された基準では、臨床的特徴と診断バイオマーカーを明確に区分している。
・これまでの研究より重要な最新情報を組み込み、レム睡眠行動障害(RBD)、MIBGシンチグラフィーに対する診断の重み付けが増している。
・今後の方向性として、以下が挙げられている。
●早期診断基準の開発(前駆期DLB)
●病理を直接示す新規バイオマーカーの確立(α-シヌクレインのイメージングおよび沈着を実証するための末梢組織[皮膚など]の生検、生化学的マーカー[脳脊髄液や血液])
●第4改訂版の診断基準の感度および特異性の病理学的評価
(鷹野 敦夫)
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