Dr.林の笑劇的救急問答14<上巻>
意識がない!上級イシがまだキてない!
テーマは「意識障害」。意識障害はレベルの違い、症状の出方など、さまざまな状態で来院・搬送されてきます。また、その原因となる疾患も多岐にわたります。
まずは患者の状態と緊急性を見極め、早急な対処することが重要です。そのうえで、原因を突き止めるためにやるべきこと、診るべきこと、そしてやってはいけないことは何か。ピットフォール満載の爆笑症例ドラマとDr.林のわかりやすい講義でしっかりとお教えします。
第1回 意識障害1 低血糖 忘れたころに やってくる
今回は意識障害。意識障害の患者が来たらまず、やるべきことは?そう、バイタルサインの確認。バイタルが安定していたら、“頭”-CTと行きたいところですが、まずは治し得る原因を否定しておくことが大切です。そのためのDO「DONT」をしっかりと覚えておきましょう。
第2回 意識障害2 目は口ほどにモノを言う
意識障害は系統立てて、診ていくことが重要です。それらをしっかりと把握しておきましょう。また、今回の講義では、 JCSやGCSの意識レベルの判定をどうやって行うのか、Dr.林ならではの例を挙げて、しっかりとお教えします。これでもう、判断に迷うことはありません!
第3回 意識障害3 この所見 しんぱいだなぁ
意識障害の鑑別は多岐にわたり、その中の1つに内分泌代謝疾患があることを忘れないようにしましょう。
甲状腺機能低下、甲状腺機能亢進、副腎不全をそれぞれの診断と治療について、しっかりとお教えします。
そして特筆すべきは「心配だなぁ」。これは粘液水腫性昏睡の診断に必要な所見を意味します。Dr.林ならではの暗記法。さて、その内容は?
第4回 意識障害4 酔っぱらいをなめんなよ!
酔っぱらいも意識障害で運ばれてくることも。そんなとき、“ただの酔っぱらい”となめてかかったら大変なことになることもありますよ。今回は、アルコールに関連する意識障害、とくにアルコール離脱症状、大酒家突然死症候群、エタノール中毒などについて詳しく解説します。
林 寛之 ( はやし ひろゆき )氏 福井大学医学部附属病院 総合診療部 教授
1986年自治医科大学卒業。1991年カナダトロント総合病院救急部臨床研修、1993年から僻地医療を経て1997年福井県立病院救命救急センター、2011年より現職。愛と希望と笑いに満ちた、臨床力が高く心優しい医師を育成するために日々奔走中!趣味は子育て(育児休暇3ヵ月取得)。「家庭を大事にできないと、患者さんを大事にできない」がモットー。著書に『あなたも名医!もう困らない救急・当直 ver.3』 (日本医事新報社)『Step Beyond Resident』シリーズ(羊土社)、『研修医当直御法度』(三輪書店)、『ERの裏技 極上救急のレシピ集』(CBR)『いきなり名医!もう困らない救急・当直』(日本医事新報社)など多数。テレビ出演は『プロフェッショナル 仕事の流儀』、『総合診療医ドクターG』(NHK)
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