自殺念慮と自殺の関連が高い精神疾患は何か 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2014/12/05 さまざまな精神疾患患者を対象に、自殺念慮とその後の自殺との関連性を調べた結果、統合失調症スペクトラム患者での関連性が気分障害患者よりも強いことが示された。オーストラリア・Prince of Wales HospitalのC. L. Chapman氏らがメタ解析の結果、報告した。なお著者は結果について、試験間の不均一性や、自殺念慮と自殺の関連を誇張するような手法の試験も含まれている点を考慮して、慎重に解釈すべきと述べている。Acta Psychiatrica Scandinavica誌オンライン版2014年10月31日号の掲載報告。 最近の検討において、複数の精神疾患を有する患者について自殺念慮とその後の自殺との間に、わずかな、または弱い関連性があることが示唆されていた。本検討で研究グループは、さまざまな精神疾患と診断された患者を対象に両者の関連を調べた。「気分障害」(大うつ病、気分変調症、双極性障害を含むと定義)または「統合失調症スペクトラム」(統合失調症、統合失調症様障害、妄想性障害を含むと定義)を有する患者における、自殺念慮とその後の自殺との関連性を報告していた試験を系統的メタ解析にて特定・分析した。 主な結果は以下のとおり。 ・自殺念慮とその後の自殺の関連は、統合失調症スペクトラム患者において強かった[14試験で報告された自殺は567例、OR:6.49、95%信頼区間[CI]:3.82~11.02]。 ・気分障害患者において、自殺念慮と自殺との関連は、有意ではなかった(11試験で報告された自殺は860例、OR:1.49、95%CI:0.92~2.42)。 ・精神疾患の診断群は、試験間の不均一性に有意に関与していた(Q値=16.2、df=1、p<0.001)。それにより2つの診断群間の自殺念慮と自殺との関連の強さについて、有意な差が示された。 ・メタ回帰分析および多重メタ回帰分析により、主要研究における方法論的な問題のために、所見は支持できないことが示唆された。 ・追跡期間10年未満の気分障害患者の試験において、自殺念慮と自殺の関連性は弱いものではあったが有意であった。 関連医療ニュース 日本人統合失調症患者の自殺、そのリスク因子は:札幌医大 日本人統合失調症患者における自殺企図の特徴は?:岩手医科大学 双極性障害、退院後の自殺リスクが高いタイプは (ケアネット) 原著論文はこちら Chapman CL, et al. Acta Psychiatr Scand. 2014 Oct 31. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 若者の自殺念慮に至る2つの経路とは? 医療一般 (2025/07/31) CareNet AcademiaによるAI生成記事 このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 起きてすぐソーシャルメディアを使う人はうつ病リスクが高い!(2026/09/22) B7-H3標的ADC risvutatug rezetecanが再発小細胞肺がんのOS延長(ARTEMIS-008)/WCLC2026(2026/09/22) 医療者で多い心血管リスク因子と管理状況は?/ESC2026(2026/09/22) 早期TNBCのMRD検出、tissue-free vs.tumor-informed ctDNAアッセイ/JAMA Oncol(2026/09/22) 脳深部刺激療法で外傷性脳損傷後の発話・嚥下機能が改善か(2026/09/22) アプリが認知症患者のアジテーションや攻撃性への対処を支援(2026/09/22) 若年発症大腸がんリスクに関連する特性が明らかに(2026/09/22) 記憶するための写真撮影やスクリーンショットは逆効果?(2026/09/22) [ あわせて読みたい ] 第51回日本骨髄腫学会学術集会:独占インタビュー(2026/04/28) 専門医が総合診療を使って成長する秘訣――50代からの学び直しのコツを教育のプロに聞く【ReGeneral インタビュー】第6回(2026/03/27) ケースで学ぶ輸液オーダー(2026/03/18) 僕はなぜ医者になったのか? 医療行政マンを原点に帰らせたある出来事「総合医育成プログラム」インタビュー【ReGeneral インタビュー】第5回(2026/02/25) キャリア中断後に見つけた 総合診療能力で専門性を強化する新しい診療スタイル【ReGeneral インタビュー】第4回(2026/02/05) 外科医のキャリア終盤に思い出した 何でも診られる医者への憧れ【ReGeneral インタビュー】第3回(2025/12/25) 50代半ばで精神科から一転・総合診療でへき地へ【ReGeneral インタビュー】第2回(2025/12/15) 「総合医育成プログラム」で広がる医師のキャリアと医療機関の未来【ReGeneral インタビュー】第1回(2025/11/24) スマートに進める治験/臨床研究~臨床研究中核病院に学ぶ~(2025/10/28)