内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:2

飲んでないのに酔っぱらう? その原因は腸のまれな病気の可能性

 お酒を全く飲んでいないのに酔ったようになることがあるとしたら、それは「自家醸造症候群」という、腸内細菌が関与している珍しい病気のせいかもしれない。この病気の発症メカニズムの一端を解明した、米マサチューセッツ総合病院マス・ジェネラル・ブリガムのElizabeth Hohmann氏らの研究結果が、「Nature Microbiology」に1月8日掲載された。  食品中の炭水化物が消化の過程で腸内細菌の働きを受けると、ごくわずかなアルコール(エタノール)が生成されることがある。このような反応は誰にでも起こり得るが、生成されるエタノールは微量であるため酔うようなことはない。ところが、エタノールが大量に生成されてしまう自家醸造症候群という非常にまれな疾患があり、その患者は一切飲酒をしていないにもかかわらず酔いを呈することがある。

孫の世話は祖父母の脳に良い?

 孫の世話をすることは脳の老化に良い影響を与え、認知機能の低下を防ぐ可能性があるようだ。新たな研究で、孫の世話をする高齢者は、世話をしていない高齢者と比べて、記憶力や言語能力のテストのスコアが高いことが示された。興味深いことに、このような効果は、孫の世話をする頻度とは関係していなかったという。ティルブルフ大学(オランダ)のFlavia Chereches氏らによるこの研究結果は、「Psychology and Aging」に1月26日掲載された。  Chereches氏は、「われわれにとって最も印象的だったのは、孫の世話をすること自体が、どのくらい頻繁に世話をしたか、あるいは具体的にどのような活動を一緒に行ったかよりも、認知機能に影響を与えるように見えたことだ」とニュースリリースで述べている。

家庭血圧測定を指示通りに実施する患者は少ない

 高血圧の治療は継続的なモニタリングに基づいており、医師は、患者が自宅で定期的に測定した血圧値を基に治療方針を調整する。しかし、遠隔高血圧管理プログラムに参加した高血圧患者の約3分の2が、血圧計が無料で提供され、教育と個別支援が行われても、自宅で指示通りに血圧を測定しなかったことが、新たな研究で明らかになった。米マス・ジェネラル・ブリガム心血管研究所のOzan Unlu氏らによるこの研究結果は、「JAMA Cardiology」に1月21日掲載された。Unlu氏は、「現行のガイドラインでは、正確な測定値を得るために、頻回かつ厳密なタイミングでの血圧測定を求めているが、日常生活の中でそれを実現するのは困難な場合が多い」とニュースリリースで述べている。

肝機能の「長期的な変化」が糖尿病リスクを予測か──日立コホート研究

 2型糖尿病は、発症前の段階でいかにリスクを捉えるかが重要となる。健康診断では肝機能検査が毎年行われているが、その数値は多くの場合、一過性の変動として単年ごとに評価されるにとどまってきた。日立コホート研究による約2万人・13年超の追跡解析から、若年期に一時的な肝機能高値を示し、その後数値が改善している人においても、将来の2型糖尿病リスクが高い傾向にあることが示された。肝機能の「一時点の値」ではなく長期的な変化のパターンに着目する重要性が浮き彫りになった。研究は、東海大学医学部基盤診療学系の深井航太氏らによるもので、詳細は12月14日付で「Scientific Reports」に掲載された。

コーヒーや紅茶、認知症リスク低下と関連した摂取量は/JAMA

 カフェイン入りコーヒーおよび紅茶の摂取量の多さは、認知症リスクの低下、認知機能の軽度改善と関連しており、その関連性は摂取量が中程度レベルで最も顕著であったという。米国・Harvard T.H. Chan School of Public HealthのYu Zhang氏らが、大規模前向きコホート研究のデータを用いた解析結果を報告した。コーヒーや紅茶と認知機能との関連を示すエビデンスはまだ決定的ではなく、また、ほとんどの研究でカフェイン入りコーヒーとデカフェコーヒーを区別できていなかった。JAMA誌オンライン版2026年2月9日号掲載の報告。  約13万人を最長43年(中央値37)追跡 研究グループは、米国の1976年に開始されたNurses’ Health Study(NHS)に参加した30~55歳の女性看護師と、1986年に開始されたHealth Professionals Follow-Up Study(HPFS)に参加した40~75歳の男性医療従事者のデータを用いた前向きコホート研究を行った。

コーヒーやお茶を飲むと認知症にならない?(サハラ砂漠のお茶)(解説:岡村毅氏)

とても楽しい論文だし、科学的にもしっかり書いてある。一方で、ああそうですか、というのが私の正直な感想だ。例えるならば「夕方の天気を予測する因子を探したところ、傘を持っている人が多い日は、夕方から雨になる可能性が高いことが判明した!」と言われたような感じだ。そうかもしれないが、別に意味のある発見じゃないよな、ということだ。あと、この論文は「コーヒーやお茶が認知症予防になる」とは一言も言っていない。しかしそのように誤読される危険があるという意味で、このコラムで取り上げる価値はある。この論文が明らかにしたことは、「米国の医療職の長期コホートで、カフェイン入りコーヒーおよび茶の摂取量が多いことは、認知症リスクの低下と関連しており、カフェインレスコーヒーではそうではなかった」というだけのことだ。

日本人片頭痛患者に対する抗CGRP mAbsの有効性と患者満足度

 抗カルシトニン遺伝子関連ペプチドモノクローナル抗体(CGRP mAbs)は、臨床試験および実臨床において片頭痛に対する有効性が確認されている。しかし、東アジアにおいては、頭痛頻度以外のデータは、依然として限られていた。慶應義塾大学の今井 俊吾氏らは、日本の実臨床における抗CGRP mAbsの長期的な有効性、忍容性、患者満足度を調査した。Journal of the Neurological Sciences誌2026年2月15日号の報告。  本単施設観察研究には、2021年8月〜2023年2月に、3種類の抗CGRP mAbs(エレヌマブ、ガルカネズマブ、フレマネズマブ)のいずれかを投与された片頭痛患者を登録した。

2024~25年コロナワクチンは重症化をどれくらい防いだのか?

 2024~25年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種がCOVID-19関連アウトカムの予防に及ぼした効果を推定した症例対照研究の結果、入院に対するワクチンの有効性は40%であった一方、アウトカムが重篤であるほど有効性は高く、最も重篤な人工呼吸器使用または死亡に対する予防効果は79%であることが示された。これらの重症化予防効果は、ワクチン接種後少なくとも3~6ヵ月は持続した。米国疾病管理予防センター(CDC)のKevin C. Ma氏らが、JAMA Network Open誌2026年2月3日号で報告した。  対象は、2024年9月1日~2025年4月30日に、米国20州の26病院でCOVID-19様症状により入院し、SARS-CoV-2検査を受けた成人患者(18歳以上)であった。

隠れた心房細動の検出にスマートウォッチが有用

 気付かれにくく危険性の高い心臓リズム障害である心房細動(AF)を検出する医師の能力が、スマートウォッチによって大きく向上する可能性を示した臨床試験の結果が報告された。同試験でApple Watchを装着していた患者では、医師がAFを発見する頻度が4倍に増加したという。また、AFを抱えていたApple Watch装着者の半数以上には、診断前に明らかな症状はなかったことも分かった。アムステルダム大学医療センター(オランダ)の循環器専門医であるMichiel Winter氏らによるこの研究の詳細は、「Journal of the American College of Cardiology」に1月22日掲載された。

GLP-1受容体作動薬が2型糖尿病患者の椎体骨折リスクを低下させる可能性

 GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)が処方されている2型糖尿病患者は、椎体骨折のリスクが低いことを示すデータが報告された。国立成功大学(台湾)のWei-Thing Khor氏らの研究によるもので、「JAMA Surgery」に12月10日、レターとして掲載された。  近年、GLP-1RAが血糖降下以外のさまざまな副次的作用を有することを示す臨床データが報告されてきているが、2型糖尿病がリスク因子となり得る椎体骨折への影響についてはデータがまだ十分でない。この点についてKhor氏らは、世界各地の医療機関の電子医療記録を統合したリアルワールドのデータベースである「TriNetX」を用いて検討した。