内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:2

水泳は腰痛の症状軽減に有効?

 腰痛に悩んでいる人は、プールで何往復か泳ぐことで症状が和らぐかもしれない。8週間の個別化水泳プログラムにより、腰痛患者の身体機能が改善し、痛みについても一定の改善傾向が見られたことが、新たな研究で示された。マッコーリー大学(オーストラリア)のDeborah Wareham氏らによるこの研究結果は、7月21日付で「British Journal of Sports Medicine」に掲載された。  Wareham氏は、「慢性腰痛のある人に対して水泳はよく勧められているが、これまで効果を裏付ける十分なエビデンスがなかった。そこでわれわれは、慢性腰痛に対する水泳の有効性を明らかにするため、研究を行う必要があると考えた」と研究背景について説明している。

心血管疾患のないCOPD、メトプロロールは有効か

 心血管疾患を有しない慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において、β遮断薬が予後を改善する可能性が指摘されているが、無作為化比較試験の結果は一貫していない。今回、スウェーデン・Orebro UniversityのJosefin Sundh氏らが心血管疾患のないCOPD患者に対するメトプロロール追加投与の有効性を検討した結果、メトプロロールがCOPD増悪・心血管イベント・死亡の複合アウトカムまでの期間を有意に改善しなかったことを報告した。NEJM Evidence誌オンライン版2026年9月6日号に掲載。

IBD患者の大腸がん発生、家族歴でどこまで増える?

炎症性腸疾患(IBD)では大腸がん(CRC)リスクが高いことが知られており、CRC家族歴も重要なリスク因子とされる。一方、IBD患者においてCRC家族歴がCRC発生に及ぼす影響を検討した研究は少ない。そこで、スウェーデン・カロリンスカ研究所のAsa H. Everhov氏らは、IBD患者とマッチさせた一般人口対照を対象に、CRC家族歴別のCRC発生率と発生率差、およびIBDとCRC家族歴の相互作用を検討した。その結果、CRC家族歴はIBD患者と一般人口対照のいずれにおいても絶対尺度では同程度にCRC発生を増加させ、増加幅はCRC罹患者が複数いる場合に最も大きかった。本研究結果は、Gastroenterology誌オンライン版2026年9月3日号に掲載された。

「軽度な幻覚」はDLBとADの早期鑑別のバイオマーカーとなりうるか

 アルツハイマー型認知症(AD)とレビー小体型認知症(DLB)の早期鑑別は、とくに認知機能プロファイルの重複が大きい初期段階において、依然として課題となっている。疾患ごとに治療方針が異なるため、ADとDLBの正確な診断の重要性はますます高まっている。スペイン・Hospital San Vicente del RaspeigのMarina Ruiz Pinero氏らは、初期のADとDLBの臨床的、神経心理学的、知覚的特徴を比較し、とくに「軽度な幻覚」に焦点を当てて、両疾患の鑑別における診断的有用性を評価した。Journal of Alzheimer's Disease誌2026年9月号の報告。

リバウンド後も糖尿病リスク低下を維持した減量法は?

 減量は主要心血管イベント(MACE)や糖尿病(T2D)のリスク低下につながる。では、減量10年後のリスク変化をデータ化した場合、運動様式によって変化はあるのであろうか。このテーマについて、米国・アラバマ大学バーミンガム校保健医療学部栄養科学科のAbdelrahman M. Elshakankiry氏らの研究グループは、過体重の女性を対象に食事療法や運動療法などを実施し、10年後のリスク変化予測とその推移を検討した。その結果、減量はMACEおよびT2Dのリスクを低下させるが、体重のリバウンドに伴い両リスクとも再び上昇することがわかった。Obesity誌オンライン版2026年8月23日号に掲載。

収益率が高い?ゴミ屋敷は困る?在宅医療、医師1,000人アンケート結果

 今後、本邦では医療・介護の複合ニーズを有する85歳以上の高齢者の増加が見込まれ、2020~40年にかけて、85歳以上の救急搬送は75%増加し、在宅医療需要は62%増加すると推計されている。CareNet.comでは会員医師1,027人を対象に、在宅医療への従事状況・従事意向、魅力やハードルと感じる点について聞くアンケートを実施した(2026年7月23~24日実施)。  現在、または過去の在宅医療(訪問診療または往診)への従事状況について聞いた質問では、「主たる業務として従事している(週4日以上)」が6.5%、「外来診療の合間などに、定期的に従事している」が15.9%、「かかりつけ患者の急変時など、不定期に行っている(往診のみなど)」が7.4%、「過去に従事していたが、現在は行っていない」が23.3%と、従事経験のある医師が53.1%を占めた。

ステロイド外用薬を「短期使用薬」とするのは誤認、OTC薬給付見直しで声明/日本皮膚科学会ほか

 日本皮膚科学会、日本臨床皮膚科医会、日本アレルギー友の会は2026年9月3日、3団体共同で「OTC類似薬の保険給付見直し案に関する共同声明」を発表した。声明はステロイド外用薬を「急性増悪時の短期使用薬」とするのは誤認と指摘するなど、全9項目からなる。  政府が検討を進める「OTC類似薬の保険給付見直し案」について、皮膚科医療の専門性および患者の生活実態の観点から重大な懸念があるため、3団体は共同して本声明を公表する。 本見直し案は、単なる薬剤費負担の問題ではなく、我が国の皮膚科診療のあり方そのものに影響する制度であり、国民の健康に直結する重大な課題である。

ESC心不全GL改訂、HFmrEF廃止・「急性心不全」は「非代償性心不全」へ/ESC2026

 欧州心臓病学会(ESC)による新たな心不全診療ガイドライン「2026 ESC Guidelines for the management of heart failure」がEuropean Heart Journal誌オンライン版2026年8月28日号でオンライン公開され1)、8月28~31日にドイツ・ミュンヘンで開催されたEuropean Society of Cardiology 2026(ESC2026、欧州心臓病学会)において改訂の要点が解説された2)。今回の改訂では、疾患の予防と早期治療の徹底、左室駆出率(LVEF)に基づく分類の簡素化、「急性心不全」から「非代償性心不全」へ名称変更、新たな治療分類(FMT・AMT・GDIT)の導入など、時代に即した大幅な再定義が行われている。

亜鉛欠乏はCKM症候群の進行リスクを高めるか

心血管・腎・代謝(CKM)症候群は、代謝異常、慢性腎臓病(CKD)、心血管疾患が連続的に進展する疾患概念として注目されている。微量元素の1つである亜鉛が欠乏することで心血管・腎アウトカムの悪化をもたらすことが報告されているものの、CKM症候群の進行との関連は十分に明らかでない。今回、台湾・Chi Mei HospitalのKuan-Chieh Tu氏らは、CKMステージ1または2の成人において、亜鉛欠乏はCKMステージ3~4への進行リスク上昇と有意に関連していたことを明らかにした。本研究結果は、Frontiers in Nutrition誌2026年7月23日号に掲載された。

医師の患者を安心させようとする言葉が裏目に出ることも

 患者を安心させようと気遣う医師の対応が、かえって逆効果になることがあるようだ。医師から症状は「normal」、つまりよく見られる症状と言われると、患者は「治療を受ける必要はない」と受け取り、治療を受けようとする意欲が低下する可能性が、新たな研究で示された。米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)ラディ経営大学院マーケティング分野教授のOn Amir氏らによるこの研究は、8月10日付で「Nature Human Behaviour」に掲載された。論文の上席著者であるAmir氏は、「医師は通常、患者の不安を和らげようとする善意からこのような対応を取る。だが、なぜかそれが裏目に出てしまうのだ」と述べている。