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内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:1

GLP-1受容体作動薬はdual agonistのステージへ―ベストパートナーはGIPか、グルカゴンか、それともアミリンか?(解説:住谷哲氏)

アミリンは膵臓のβ細胞からインスリンと同時に分泌されるホルモンで、延髄の最後野area postrema に作用して食欲抑制や消化管運動抑制などの作用を有する。既にノボノルディスク社(以下ノボ社)が開発したアミリンアナログであるpramlintideは注射薬としてFDAで承認されている。Pramlintideは半減期が短かく1日数回の注射が必要なので、持効型アミリンアナログであるcagrilintideが同じくノボ社により開発されている。さらにセマグルチドとcagrilintideとを配合した注射剤(開発コードCagriSema)も同じくノボ社で開発中であり、既に第3相臨床試験が終了している。Zenagamtideもノボ社が開発した薬剤であり、1分子内にGLP-1とアミリンを結合したdual agonistである。本試験はそのzenagamtideの第2相用量設定試験である。

2型糖尿病の網膜症リスク低下、フェノフィブラートvs.スタチン

 2型糖尿病患者におけるフェノフィブラートと視力を脅かす糖尿病網膜症(sight-threatening diabetic retinopathy:STDR)発症リスクとの関連をスタチンと比較して検討した結果、フェノフィブラートの使用はスタチンの使用と比較してSTDR発症リスクの低下と関連していたことを、英国・University of BirminghamのLuyuan Tan氏らが明らかにした。The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism誌オンライン版2026年9月7日号掲載の報告。

MASLDの肝関連イベント、非侵襲的検査で個別予測可能か

代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)では、肝線維化を評価する非侵襲的検査が広く用いられているが、経過観察中の検査値の変化を臨床的な肝関連イベントリスクとして解釈することは容易ではない。そこで、フランス・Angers University HospitalのClemence Moreau氏らは、非侵襲的検査の経時的変化を用いて、MASLD患者における肝関連イベント(liver-related event:LRE)の個別リスクを予測できるかを検討した。その結果、肝硬度測定値(liver stiffness measurement:LSM)の推移にFIB-4、性別、年齢、血小板数の情報を組み合わせた「共同潜在クラスモデル(JLCM:Joint Latent Class Model)」により、LREリスクを高い識別能で個別予測できることが示された。本研究結果は、Clinical Gastroenterology and Hepatology誌オンライン版2026年9月8日号に掲載された。

緑膿菌肺炎、CFPM vs.TAZ/PIPC

緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)による肺炎では、タゾバクタム・ピペラシリン(TAZ/PIPC)とセフェピム(CFPM)が広く用いられているが、両薬を直接比較したデータは限られている。そこで、米国・University of Utah HealthのRaneem H. Pallotta氏らは、緑膿菌肺炎患者を対象に、TAZ/PIPCとCFPMの臨床アウトカムを比較した。その結果、TAZ/PIPCはCFPMと比較して30日死亡率の上昇と関連していた。本研究結果は、Clinical Infectious Diseases誌オンライン版2026年9月2日号に掲載された。

光曝露は高齢者の睡眠の質や活動レベルと関連

 日常生活で多くの光を浴びている高齢者は、睡眠や活動リズムが良好な可能性があるようだ。欧州3都市で行われた研究で、日常生活の中で光曝露量が多い高齢者では、日中の活動レベルが高く、覚醒がよりまとまっており、睡眠の質も良好だった一方、高血圧や糖尿病などを報告した人では光曝露量が少ないことが示された。さらに、自宅で光療法を行う場合、実施時刻によって休息・活動リズムとの関連が異なる可能性も示されたという。英サリー大学などの国際研究グループが実施したこの研究結果は、9月2日付で「Journal of Pineal Research」に掲載された。

1日5,000歩未満でも、早く歩けば死亡リスク低下

 日常的なウォーキングによる健康増進効果については、多くの研究報告がある。とくに、より多くの歩数の確保と、心血管疾患(CVD)やそれに伴う死亡リスクの低下との関連を示すエビデンスが複数存在する。その一方で、歩行ペース(強度)と死亡リスクとの関連については、これまで十分に検討されていない。 そこで、オーストラリア・シドニー大学のLe Wei氏らは、歩数と歩行ペースを組み合わせて死亡リスクとの関連を解析した。その結果、1日当たりの歩数が5,000歩未満であっても、歩行ペースを上げることで死亡リスクが大幅に低下したこと、速く歩くことが難しくても5,000~7,500歩/日の歩数を達成することで同等のリスク低下がみられたことを明らかにした。本研究結果は、British Journal of Sports Medicine誌2026年9月8日号に掲載された。

MASLD合併2型糖尿病、GLP-1RA+SGLT2阻害薬併用は有益か

代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)と2型糖尿病の併存は、肝線維化進展や心血管イベント、死亡リスクの上昇と関連する。GLP-1受容体作動薬(GLP-1RA)とSGLT2阻害薬はいずれも心血管・代謝面での有用性が示されているが、MASLDと2型糖尿病を合併する患者で併用療法と単剤療法を直接比較したデータは限られている。そこで、サウジアラビア・Imam Abdulrahman Bin Faisal University College of MedicineのMohanad A. Alkuwaiti氏らは、GLP-1RA+SGLT2阻害薬併用療法、GLP-1RA単剤療法、SGLT2阻害薬単剤療法の有効性を、ランダム化比較試験の設計を診療データ上で模倣する、ターゲットトライアルエミュレーションで比較した。

「定員調整」しても研修医の地域偏在解消は困難

「定員調整」だけでは臨床研修医の定員充足率や地域間格差は解消されない。井出 博生氏(順天堂大学大学院健康データサイエンス研究科 准教授)、小池 創一氏(自治医科大学地域医療学センター 教授)らの共同研究グループは、過去の医師臨床研修マッチングのデータを用いて、各都道府県の臨床研修プログラムの定員枠を増減・再配分するシミュレーションを行い、こう結論付けた。現在のマッチング制度の定員枠だけを地方に移しても地域偏在の緩和は難しいことを定量的に示したもので、研究グループはマッチングシステムの改善と医師偏在対策関連施策の一体的な取り組みの必要性を指摘している。論文はBMC Medical Education誌オンライン版に2026年9月14日付で公開された。

肝硬変リスク、飲酒の影響が肥満や糖尿病を上回る/J Hepatol

アルコール摂取と心代謝リスク因子は、肝硬変リスクに複合的に関与することが注目されている。そこで、デンマーク・Zealand University HospitalのJonas Hedelund Ronn氏らは、一般住民コホートを用いて、飲酒量と心代謝リスク因子が肝硬変リスクに及ぼす単独および複合的な影響を検討した。その結果、肝硬変リスクに対する寄与は飲酒が最も大きく、肥満、糖尿病、高血圧、喫煙もリスク上昇と関連したが、脂質異常症との関連は明確ではなかった。本研究結果は、Journal of Hepatology誌オンライン版2026年8月24日号に掲載された。

少しの身体活動でも心房細動患者の脳卒中リスク低下

 心房細動患者では、たとえ少ない身体活動量でも脳卒中や死亡リスクが低下する可能性を示唆する研究結果が報告された。ノルウェー北極大学(トロムソ大学)のKristoffer Johansen氏らの研究によるもので、詳細は「Journal of the American Heart Association(JAHA)」に8月5日付で掲載された。  心房細動は不整脈の一種で、脳卒中のリスクを高める。米国では推定1050万人の成人が心房細動に罹患しているとされている。一方、一般住民の脳卒中リスクは、習慣的な身体活動量が多いほど低いことが知られている。