内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:7

静脈血栓塞栓症における抗凝固薬の継続は出血リスクの増加はあるが、再発リスクの低下の効果が大きい(Target Trial Emulation:TTEによる検討)(解説:名郷直樹氏)

 誘因のない静脈血栓塞栓症に対する経口抗凝固療法の継続と中止についてのTarget Trial Emulationが、Kueiyu Joshua Linらにより報告された。Target Trial EmulationはTTEと略されるが、経胸壁心エコー(Transthoracic Echocardiography)のことではない。Target Trial Emulationとは、観察データを使って、仮想的なランダム化臨床試験を模倣する方法論である。  まず、『日本循環器学会/日本肺高血圧・肺循環学会合同ガイドライン2025年改訂版 肺血栓塞栓症・深部静脈血栓症および肺高血圧症に関するガイドライン』ではどうなっているか。「誘因のない中枢型DVT(unprovoked 中枢型DVT)に対し,出血リスクが高くない場合には,中枢型DVTの治療および再発予防のための長期の抗凝固療法として,低用量DOACが使用できるなら可及的長期の抗凝固療法を行うことを考慮してもよい」とクラスIIbで推奨されている

コルヒチンによる死亡例発生、適正使用を呼びかけ/PMDA

 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は2月6日、「痛風発作の緩解及び予防」および「家族性地中海熱」の効能・効果を有するコルヒチン錠(商品名:コルヒチン錠0.5mg「タカタ」)の適正使用のお願いを、同機構ホームページの「製薬企業からの適正使用等に関するお知らせ」で公開した。  2026年1月31日までに国内において、承認された用法・用量の範囲(1.8mg)を超える高用量を投与後に死亡に至った症例が報告されたことから、改めて添付文書の「効能又は効果」および「用法及び用量」「用法及び用量に関連する注意」などの関連項目を確認するとともに、下記の留意点を踏まえ適正に使用するよう呼びかけている。

医師会員の57%が花粉症と回答、オススメの予防法は

 全国的にスギ花粉の飛散が始まろうとしている。厚生労働省の統計によると、花粉症の有病率は2019年に42.5%となり、年々有病者数は増加しているという。国民病となった花粉症について、医師における有病率の違い、医師ならではの予防や対策などはあるのであろうか。CareNet.comでは、2026年1月19~25日にかけて、会員医師1,000人(うち耳鼻咽喉科の医師100人を含む)に「医師の花粉症とその実態」についてアンケートを行った。  質問1で「花粉症かどうか」(単回答)を聞いたところ、「花粉症ではない」が40%と一番回答率高く、(診断を受け)「花粉症である」が33%、(診断を受けず)「花粉症である」が24%、「わからない」が3%の順で多かった。その一方で、診断の有無を考慮しない場合、全体の57%が「花粉症である」を回答していた。

がんと認知症の発症率は相関している?

 がんと認知症は、高齢化と社会経済の変遷の影響を受ける、主要な世界的健康課題である。いずれも大きな負担を強いるものの、人口レベルでの両者の関係は、これまで十分には検討されていなかった。オーストラリア・アデレード大学のWenpeng You氏らは、発達、人口動態、医療関連因子を考慮したうえで、がんと認知症の発生率の世界的な関連性を調査した。Future Science OA誌2026年12月号の報告。  保健指標評価研究所(IHME)より入手したデータを用いて検討を行った。共変量には、経済的豊かさ、都市化、選択機会の減少、60歳の平均寿命を含めた。204ヵ国を対象とした分析では、相関係数、偏相関係数、主成分分析、重回帰分析(エントロピー法とステップワイズ法)を用いた。

希少疾病の入院患者はパーキンソン病が最も多い/MDV

 2月最終日の「世界希少・難治性疾患の日(Rare Disease Day:RDD)」を前に、メディカルデータビジョン(MDV)は、希少疾病・難病の入院患者推移を発表した。  データは、厚生労働省の「指定難病病名及び臨床調査個人票一覧表」から抽出し、2023年4月以降の同社のDPCデータを用い、入院患者数の年度別推移を分析したものである(対象期間:2023年4月~2025年9月、445施設)。  わが国の希少疾病を含む指定難病は、「原因不明、治療法の未確立、希少性および長期療養性を要件として厚生労働大臣が指定する疾病」であり、2025年4月時点で348疾病が対象となっている。  現在、課題として確定診断までの時間の長さや治療薬の未開発、臨床治験患者などの獲得の困難さなどが指摘されている。

心不全の予後予測に有用、フレイル指標FI-labとCFSの併用評価

 名古屋大学医学部附属病院循環器内科の水野 智章氏、平岩 宏章氏の研究グループは、急性心不全(HF)患者の血液検査に基づく新たなフレイル指標(Frailty Index based on laboratory tests:FI-lab)が、「退院後1年の予後予測に有用であること」「臨床フレイルスケール(Clinical Frailty Scale:CFS)と独立した予後予測因子であること」「FI-labとCFSを組み合わせることで、急性HFの予後層別化が可能になること」を明らかにした。Journal of the American Heart Association誌2025年12月16日号掲載の報告。

「白湯は健康によい?」「バリウム検査は受けるべき?」…患者によく聞かれる質問に解答

CareNet.comの人気連載「NYから木曜日」「使い分け★英単語」をはじめ、多くのメディアで健康・医療情報を発信する米国・マウントサイナイ医科大学 老年医学科の山田 悠史氏。医学専門書はもとより、健康などのテーマで一般向け書籍も多く執筆する山田氏の最新作が『最新科学が覆す 体にいいのはどっち?』(サンクチュアリ出版)だ。 本書は、しばしば話題になる「健康についての疑問」を、健康診断/医療・食事・健康・運動・睡眠などのジャンルごとに100問集め、最新のエビデンスを踏まえたうえで「正しいか・正しくないか」を提示し、解説する構成になっている。

糖尿病における血圧と転帰の関係はJカーブか?線形か?~587万例の用量反応メタ解析

 2型糖尿病における血圧とアウトカムとの関連は、とくに血圧が低い場合には十分に解明されておらず、低血圧域において死亡や心血管リスクが増加するJカーブ現象の有無が議論されてきた。今回、2型糖尿病患者を対象に、収縮期・拡張期血圧と全死亡や心血管イベント、腎アウトカムとの関連を検討した用量反応メタ解析により、血圧と多くのアウトカムとの関係は見かけ上のJ字型を示す場合があるものの、低血圧域でのリスク上昇は明確ではなく、全体としては線形または単調な関連を示すことを、中国・上海交通大学のSiyu Wang氏らが明らかにした。Journal of the American College of Cardiology誌オンライン版2026年1月14日号掲載の報告。

不思議の国のアリス症候群、特定の薬剤が関連か

 不思議の国のアリス症候群(Alice in Wonderland syndrome:AIWS)は、物体や人の大きさが変わって見える、体が宙に浮くような感覚、時間の歪みなどの視覚的・知覚的歪みを伴う神経疾患である。従来から片頭痛やてんかん発作との関連が指摘され、その後、腫瘍や感染症、さらには薬物との関連も報告されている。フランス・ニース大学病院のDiane A. Merino氏らによる研究グループは、世界保健機関(WHO)の医薬品安全性データベースを解析した結果、モンテルカストやアリピプラゾールなどの特定の薬剤がAIWSの発現に関与している可能性を明らかにした。Psychiatry Research誌2026年2月号に掲載。

米国の肥満有病率、2035年に向けて人種/民族問わず増加の見込み/JAMA

 1990~2022年の間の米国における成人肥満(BMI値30以上)有病率の変動を集団単位で調べた結果、人種/民族、居住州、性別、年齢によって大きな違いがみられたものの、すべての集団で肥満の有病率は高く、2035年に向けて増加し続けると見込まれることが、米国・ワシントン大学のNicole K. DeCleene氏らによって示された。米国における肥満の有病率は、過去数十年で急激に上昇しており、公衆衛生上の大きな負担となっている。集団によってかなりのばらつきがあることが示されている一方で、保健政策の策定や格差の縮小に必要な、集団レベルの肥満推計や予測の詳細情報は不足していた。JAMA誌オンライン版2026年1月28日号掲載の報告。