内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:3

患者ポータルの利用拡大で医療従事者のデジタル業務負担増

 米国人の少なくとも12%が、予約、検査結果、継続治療などについて医療従事者とやり取りするために患者ポータルを利用しており、患者が患者ポータルを通じて送信するメッセージ数は2020年から2025年の間に2倍以上に増加したことが、新たな研究で明らかになった。米ニューヨーク大学(NYU)グロスマン医学部外科学分野のMichal Mankowski氏らによるこの研究結果は、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に6月22日掲載された。  Mankowski氏はニュースリリースで、「今回の研究は、米国全土で患者ポータルや健康アプリ、メッセージ機能の利用が日常的な患者ケアの一部となっており、単に時折利用される補助的な連絡手段ではなくなったことを示している」と話している。

肥満症治療薬を比較、1年後の体重減少効果などは?~ネットワークメタ解析/BMJ

 肥満治療では、近年、減量効果の高い薬物の導入が進み、治療の様相が急速に変化するとともに医療費も急増している。また、肥満は複雑な慢性疾患との認識が高まり、治療成功の尺度を減量のみに依存することは、有益性と有害性を過度に単純化するだけでなく、スティグマを助長する恐れが指摘されている。中国・四川大学のKailei Nong氏らは、各種の肥満治療薬は1年後の体重減少効果がさまざまで、全般的に効果が大きいほど有害事象や投与中止のリスクも高く、ほとんどの薬剤は生活の質(QOL)に意義のある改善をもたらさず、心血管系への有益性を認めるものはほとんどないことを示した。研究の成果は、BMJ誌2026年7月8日号で報告された。

アルツハイマー病検出に有望な血液バイオマーカー、認知機能が正常なアジア人での精度は?

 血液バイオマーカーは、アルツハイマー病を検出する有望なツールと考えられる。しかし、認知機能が正常なアジア人集団において、血液バイオマーカーの性能は依然として不明であった。認知機能が正常なアジア人を対象に、血液バイオマーカーの識別性能を評価するため、システマティックレビューおよびメタ解析が実施された。Ageing Research Reviews誌2026年7月号の報告。認知機能が正常なアジア人集団を対象に、血漿中のp-tau217、Aβ42/40および複合バイオマーカーがアミロイドβ(Aβ)PET陽性を識別する能力を評価するため、システマティックレビューおよび変量効果モデルを用いたメタ解析を実施した。CENTRAL、PubMed、CINAHLより、システマティックに文献検索を行った。主要解析では、AβPET陽性の識別能力を評価するため、p-tau217およびAβ42/40それぞれの曲線下面積(AUC)を統合した。副次的解析では、AβPET陽性群と陰性群におけるp-tau217およびAβ42/40のバイオマーカー濃度の標準化平均差(SMD)を検討した。さらに、p-tau217/Aβ42やp-tau217とAβ42/40の組み合わせモデルを含む複合バイオマーカーのAUCを統合した。

移植不適応の再発・難治性DLBCL、R-GemOxにポラツズマブ ベドチン追加でOS改善(POLARGO)/JCO

 移植不適応の再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対する、ポラツズマブ ベドチン+リツキシマブ+ゲムシタビン+オキサリプラチン(Pola-R-GemOx)療法の有効性と安全性を評価した第III相POLARGO試験の結果、Pola-R-GemOxがR-GemOxと比較して全生存期間(OS)を有意に改善したことを米国・Rutgers Cancer InstituteのMatthew Matasar氏らが報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2026年7月6日号に掲載。  本試験は16ヵ国64施設で実施された無作為化非盲検の国際共同第III相試験である。Pola-R-GemOxの安全性導入期間(15例)の後、自家造血幹細胞移植の適応とならない再発・難治性DLBCL患者を、Pola-R-GemOx群もしくはR-GemOx群に無作為に1:1に割り付け、21日ごとに最大8サイクル投与した。主要評価項目はOSであった。

少量の飲酒は死亡率を下げるのか~19万人を21年追跡

 少量のアルコール摂取が健康に良い影響を与えるのかどうか、報告は一貫していない。今回、ノルウェー公衆衛生研究所のAage Tverdal氏らは、約19万人という大規模なコホートを対象にアルコールの種類(ビール、ワイン、蒸留酒)と死亡率(全死亡、心血管疾患・虚血性心疾患・がん・アルコール関連疾患による死亡)との関連を約21年間調査し、とくに「少量のワイン摂取」が死亡率に与える影響について詳細な分析を行った。その結果、アルコール摂取量と全死亡リスクにはJ字型の関連がみられ、とくにワイン摂取量との関連が顕著であった。また、少量のワイン摂取は、ビールや蒸留酒の摂取にかかわらず非飲酒者より死亡率が低いことが示された。Scandinavian Journal of Public Health誌オンライン版2026年7月3日号に掲載。

帯状疱疹ワクチンは動脈硬化性疾患患者の主要心血管イベントリスク低下と関連

 動脈硬化性疾患(ASCVD)と診断された50歳以上の成人において、帯状疱疹(HZ)ワクチンの接種は、主要心血管イベント(MACE)およびその他の心血管アウトカムのリスク低下と関連するという研究結果が、米国心臓病学会年次総会(ACC.26、3月28~30日、米ニューオーリンズ)で発表された。  米カリフォルニア大学リバーサイド校のRobert Nguyen氏とAditya Desai氏は、米国のTriNetXデータベースを用い、2018年1月1日~2024年1月1日にASCVDと診断された50歳以上の成人を対象とした後ろ向きコホート研究を実施し、この集団において帯状疱疹ワクチン接種が心血管リスクを低減するかどうかを検討した。

BCMA標的治療後の再発・難治性多発性骨髄腫、CAR-T vs.遺伝子改変抗体

 B細胞成熟抗原(BCMA)標的治療後の再発・難治性多発性骨髄腫に対するサルベージ治療として、CAR-T細胞療法と遺伝子改変抗体療法の有効性および安全性を比較したメタ解析の結果を、中国・Huazhong University of Science and TechnologyのYun Kang氏らが報告した。解析の結果、CAR-T細胞療法は抗体ベースのアプローチと比較して有意に高い全奏効率(ORR)を示し、とくにGPRC5D標的CAR-Tが有望であることが示唆された。Blood Cancer Journal誌オンライン版2026年7月14日号に掲載。

体力のある人は加齢に伴う腎機能低下が緩やか/筑波大学

 腎機能が保たれている一般集団において、全身持久力や心肺機能を反映する有酸素性運動能力と、加齢に伴う推算糸球体濾過量の経時的変化(eGFR slope)との関連を調査した結果、有酸素性運動能力が高い人ほど加齢に伴うeGFRの低下速度が緩やかであり、有酸素性運動能力が腎臓に対して保護的な役割を果たす可能性があることを、筑波大学の吉越 駿氏らが示した。Medicine & Science in Sports & Exercise誌オンライン版2026年7月3日号掲載の報告。  慢性腎臓病(CKD)患者では、腎機能低下に伴い有酸素性運動能力も低下することが知られている。

早朝の収縮期血圧、新築マンションへの引越しで◯mmHg低下

 高断熱・高気密および省エネ・創エネ性能を備えた新築マンション「ZEH-M(Net Zero Energy House Mansion)」への転居前後での冬季の家庭血圧について、同一被験者で前後比較を行った結果、高血圧治療中の患者や血圧高値者において、早朝収縮期血圧が最大で約7mmHg有意に低下した。本結果は大阪大学の中神 啓徳氏らの研究グループの研究によって明らかになり、Hypertension Research誌2026年7月13日号に掲載、第26回日本抗加齢医学会総会で報告された(2026年6月26〜28日開催)。

中年期の筋トレ習慣が糖尿病リスク低下につながる

 中年期を通して筋力トレーニングを続けている人は、2型糖尿病(T2DM)のリスクが42%低いことが明らかになった。さらに、筋トレとともに有酸素運動を行い、テレビ視聴時間が短い人では、より大きなリスク低下が認められた。浙江大学(中国)のTianyue Zhang氏らの研究によるもので、詳細は「JAMA Network Open」に6月22日掲載された。  有酸素運動によるT2DMのリスク抑制に関しては豊富なエビデンスがあるのに対して、筋トレのエビデンスは多くなく、特に長期間の前向き研究に基づく知見は少ない。Zhang氏らはこの点について、米国の看護師健康調査(NHSおよびNHS II)と医療従事者対象調査(HPFS)のデータを用いた検討を行った。