TAVIへの脳塞栓保護デバイス、手技関連脳卒中を低減するか/NEJM

経カテーテル的大動脈弁留置術(TAVI)は、手技に関連した脳卒中のリスクがあるが、脳塞栓保護(cerebral embolic protection:CEP)デバイスにより脳循環における塞栓形成が減少し、脳卒中の発生率が低下する可能性があるという。英国・John Radcliffe HospitalのRajesh K. Kharbanda氏らBHF PROTECT-TAVI Investigatorsは、「BHF PROTECT-TAVI試験」において、TAVI単独と比較してTAVI+CEPデバイスは、72時間以内の脳卒中の発生率を低減せず、障害を伴う脳卒中や重症脳卒中、死亡率の改善ももたらさないことを示した。研究の詳細は、NEJM誌2025年6月26日号に掲載された。 BHF PROTECT-TAVI試験は、英国の33施設が参加した盲検下にアウトカムの評価を行う非盲検無作為化対照比較試験であり、2020年10月~2024年10月に患者の無作為化を行った(英国心臓財団とBoston Scientificの助成を受けた)。