導入化学療法後の高リスク上咽頭がん(NPC)患者において、同時化学放射線療法へのPD-1(プログラム細胞死1)阻害薬camrelizumabの上乗せおよび維持療法としてのcamrelizumab投与により、無増悪生存期間(PFS)の延長が認められたことが、中国・中山大学がんセンターのRui You氏らが同国で行った第III相の多施設共同非盲検無作為化試験の結果で示された。これまでの2つの第III相試験では、局所進行NPCへの、PD-1阻害薬と導入化学療法+同時化学放射線療法の組み合わせ治療について評価が行われ、1つの試験ではPD-1阻害薬が全過程を通して使用され、もう1つの試験ではPD-1阻害薬は維持療法として用いられていた。BMJ誌2026年2月10日号掲載の報告。
主要評価項目はITT集団におけるPFS
研究グループは、高リスクNPC患者における、同時化学放射線療法+camrelizumabおよび維持療法としてのcamrelizumab投与について評価した。
試験は2020年8月~2022年6月21日に、中国の7病院で実施。18~70歳の成人NPC患者のうち、ゲムシタビンとシスプラチンによる導入化学療法を3サイクル受けた後、新たに高リスクと判定された患者(StageIVa、StageII~IIIで病状が安定または進行、あるいはEB[Epstein-Barr]ウイルスDNA検出)を対象とした。
被験者を、放射線療法+シスプラチンベースの同時化学療法を実施する群(標準治療群)または標準治療+3週ごとcamrelizumab(200mg)静脈投与を19サイクル実施する群(放射線療法+2サイクルの同時化学放射線療法への併用+17サイクルの維持療法、camrelizumab群)に、1対1の割合で無作為に割り付けた。
主要評価項目はITT集団におけるPFSで、無作為化から再発(局所または遠隔)あるいは全死因死亡までの期間で定義した。副次評価項目は、安全性、全生存期間などとした。
36ヵ月PFS率、camrelizumab群83.4%、標準治療群71.3%で有意な差
390例が登録され、camrelizumab群(194例)または標準治療群(196例)に無作為化された。ベースラインでの特性は両群で類似していた。年齢中央値はcamrelizumab群46.0歳(四分位範囲[IQR]:36.8~54.0)、標準治療群45.0歳(35.0~54.0)。集団構成は、女性が107例(27.4%)、男性283例(72.6%)であった。StageIVaの患者の割合は、camrelizumab群73.2%、標準治療群72.4%。また、N3転移はcamrelizumab群41.2%、標準治療群37.8%であった。
追跡期間中央値39.9ヵ月(IQR:36.8~43.4)時点で、PFSはcamrelizumab群が標準治療群よりも有意に改善した(36ヵ月PFS率:83.4%[95%信頼区間[CI]:78.3~88.8]vs.71.3%[65.2~77.9]、層別ハザード比:0.51[95%CI:0.34~0.77]、p=0.001)。
急性および晩期有害事象(Grade3/4)の発現率は、camrelizumab群が50.5%と3.2%、標準治療群が48.7%と3.7%であった。免疫関連有害事象(Grade3/4)は、camrelizumab群19例(10.2%)で報告された。
(ケアネット)