緑茶の摂取と肝がんのリスクとの関連について、これまでの報告は一貫していない。今回、日本人成人の大規模な前向きコホート研究であるJACC Studyで、緑茶の摂取が肝がんリスクの低下と関連し、用量反応関係を示したことが報告された。Asian Pacific Journal of Cancer Prevention誌2026年4月号に掲載。
本コホート研究には、1988~90年のベースライン時点で肝がんの既往がなく、40~79歳の4万1,999人(男性1万8,205人、女性2万3,794人)が登録された。検証済みの自己記入式質問票を用いて、個人の社会人口統計学的特性、既往歴、生活習慣を評価し、2009年末まで肝がん発症状況を追跡した。1日当たり緑茶摂取頻度が1杯未満(基準)、2~4杯、5~6杯、7杯以上での肝がんのハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)をCox比例ハザードモデルを用いて算出した。年齢、性別、調査地域、学歴、糖尿病・肝疾患・胆のう疾患の既往歴、BMI、飲酒状況、喫煙状況、コーヒー摂取量、運動習慣、歩行量などの潜在的交絡因子を調整した。さらに、コーヒー摂取量、飲酒状況、肝疾患既往歴などの主要な交絡因子については層別化し分析した。
主な結果は以下のとおり。
・緑茶の摂取は肝がんのリスク低下傾向と関連しており、多変量解析によるHRは2~4杯で0.87(95%CI:0.61~1.23)、5~6杯で0.87(同:0.61~1.25)、7杯以上で0.61(同:0.40~0.95)となり、1杯未満と比較してリスク低下の傾向がみられた(傾向のp=0.029)。この逆相関は、男性、がん以外の肝疾患既往歴がない人、現在飲酒者で有意だった。
・7杯以上の摂取に対する多変量人口寄与割合(PAF)は7.1%(95%CI:0.9~11.4)であった。
(ケアネット 金沢 浩子)