小児におけるレベチラセタム静注の有効性と安全性を確認 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/09/25 小児における急性反復痙攣およびてんかん重積状態に対するレベチラセタム静注の有効性と安全性が、観察研究の結果、確認された。英国・Alder Hey小児病院のMcTague A氏らによる報告で、「長時間作用性抗痙攣薬としてフェニトイン静注にとって代わるものかを無作為化臨床試験で判定すべきである」と提言した。Seizure誌2012年9月号(オンライン版2012年6月19日号)掲載報告より。 観察研究は2年にわたって行われ、急性反復発作(ARS)あるいは痙攣性または非痙攣性てんかん重積状態(SE)の治療として、レベチラセタム静注を受けた全患者を評価した。発作タイプ、てんかん症候群と基礎原因、レベチラセタム静注の初期負荷投与量およびその有効性と安全性、また最終フォローアップ時の本剤投与状況について調べた。 主な結果は以下のとおり。 ・0.2~18.8(平均7.1)歳の51例が評価された。45例は急性ARSまたはSEを呈し、6例は通常の経口抗てんかん薬の継続投与ができなかった。 ・45例の急性ARSまたはSE患者における、レベチラセタム静注の初期投与量中央値は14.4(範囲5~30)mg/kgであった。 ・ARSを呈した39例のうち23例(59%)は、発作が抑制された(seizure-free)。 ・痙攣性を呈した4例のうち3例(75%)と非痙攣性を呈した2例は、レベチラセタムにより重積状態から脱した。 ・攻撃的行動が3例の患児でみられ、そのうち1例は投与継続が中断された。 ・ARSまたはSEを呈し治療を受けた45例のうちの34例(76%)を含む42例(81%)は、最終フォローアップ時点で本剤投与後2~18ヵ月にあり、レベチラセタム投与が継続されていた。 ■関連記事 ADHDリスクファクターは「男児」「母親の就労」 光療法は青年期うつ病の単独療法として有効か? メチルフェニデート使用で“喫煙”が加速 抗てんかん薬レベチラセタム、日本人小児に対する推奨量の妥当性を検証 (ケアネット) 原著論文はこちら McTague A. et al. Seizure. 2012 Jun 19. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] DES留置後1年以上の心房細動、NOAC単剤vs.NOAC+クロピドグレル併用/NEJM(2025/12/12) 妊娠中の体重増加と母体および新生児の臨床アウトカムの関連/BMJ(2025/12/12) ウォートンゼリー由来間葉系幹細胞の冠動脈内注入は心筋梗塞後の心不全を予防するかもしれない(解説:原田和昌氏)(2025/12/12) ER+/HER2-早期乳がん術後ホルモン療法、giredestrant vs.標準治療(lidERA)/SABCS2025(2025/12/12) ベンゾジアゼピンの使用は認知症リスクにどの程度影響するのか?(2025/12/12) 小児期の肥満は成人後に診療数が多くなる(2025/12/12) AIモデルが臓器ドナーの死亡タイミングを予測(2025/12/12) 脂肪由来の幹細胞が脊椎圧迫骨折の治癒を促進(2025/12/12) アトピー性皮膚炎患者に最適な入浴の頻度は?(2025/12/12) [ あわせて読みたい ] 【GET!ザ・トレンド】脳神経細胞再生を現実にする(5)(2019/01/08) 【GET!ザ・トレンド】脳神経細胞再生を現実にする(4)(2018/08/15) 今、注目のエビデンス(2018/07/02) 第4回 特別編 覚えておきたい熱中症の基本事項【救急診療の基礎知識】(2018/07/25) 民谷式 内科系試験対策ウルトラCUE Vol.2(2018/04/07) 長門流 認定内科医試験BINGO! 総合内科専門医試験エッセンシャル Vol.3(2017/06/07) ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【神経内科編】(2016/12/07) 総合内科専門医試験対策 “苦手”科目をクイック復習 2016 (2016/07/29) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.4(2016/06/07) 認定内科医試験完全対策 総合内科専門医ベーシック vol.3(2016/05/31)