レカネマブで重度アルツハイマー病への進行は何年遅らせることができるか

提供元:ケアネット

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公開日:2026/07/27

 

 主要な臨床試験において、レカネマブなどによる抗アミロイド療法は、早期アルツハイマー病患者の臨床認知症評価尺度(CDR-SB)スコアの悪化を統計的に有意に遅らせることが示されている。CDR-SBにおける治療群間の差を「疾患進行の遅延期間」に換算することは、患者や介護者に対して臨床的な意義をより効果的に伝える一助となりうる。米国・CurtのTroy Williams氏らは、レカネマブの長期的な「疾患進行の遅延期間」を推定するため、本研究を実施した。Alzheimer's & Dementia誌2026年6月21日号の報告。

 Alzheimer's Disease Neuroimaging InitiativeおよびNational Alzheimer's Coordinating Centerのデータを用いて、疾患進行モデルを構築した。レカネマブの第III相試験であるClarity AD試験から得られた「疾患進行を37%遅延させる」という治療効果の指標を適用し、レカネマブの長期的な有効性を推定した。

 主な結果は以下のとおり。

・自然経過モデルでは、軽度認知障害(MCI)から高度アルツハイマー病に進行するまでの期間は11.5~13.7年と推定された。
・CDR-SBスコア3.2の時点で治療を開始した場合、レカネマブは、患者が治療を継続したと仮定すると重度アルツハイマー病への進行を2.5~3.7年遅らせ、治療中止を考慮した場合でも2.0~3.0年遅らせると推定された。
・これらの結果は、異なるデータセット間でも一貫していた。

 著者らは「本予測結果は、レカネマブがアルツハイマー病への臨床的進行を大幅に遅延させ、患者がより軽度な段階で過ごす時間を維持できることを示唆している」としている。

(鷹野 敦夫)