認知症予防のポイント!MCIへのアプローチ 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/07/16 認知症は軽度認知障害(MCI)から始まり、徐々に認知機能が低下していくため、認知症を予防するためのひとつの方法として、MCIの段階でいかに対処していくかが重要であると考えられる。Summers氏らはMCI症例に対する神経心理学的アプローチに関する検討を行った。Neuropsychology誌2012年7月号(オンライン版2012年5月21日号)の報告。MCIの各サブタイプに分類される高齢者81名と健常者25名の計106名を対象に、視覚機能、言語記憶、注意処理機能、遂行機能、ワーキングメモリー、意味記憶の個々の結果をもとに、20ヵ月の縦断的な神経心理学的評価を行った。主な結果は以下のとおり。 ・20ヵ月後、MCI群の12.3%が認知症へ進行、62.9%がMCIの状態を維持、24.7%がMCIから健常レベルに戻った。・判別関数を用いた分析では、試験開始前の神経心理学的テストの成績から86.3%の精度で20ヵ月後の結果を予測することができた。・視覚および言語のエピソード記憶、短期記憶、ワーキングメモリー、注意処理機能の障害パターンによりMCI症例の予後を予測可能であることが示された。(ケアネット 鷹野 敦夫) 関連医療ニュース ・アルツハイマーの予防にスタチン!? ・データバンクでアルツハイマー病の治療実態が明らかに―仏BNA調査― ・MCIの診断・治療に有効な評価尺度として期待「CDR-SB」 原著論文はこちら Summers MJ, et al. Neuropsychology. 2012 Jul; 26(4): 498-508. Epub 2012 May 21. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] PPIの不適切処方に薬剤師が介入、その効果は?/BMJ(2024/05/07) 日本人の不眠症状と関連する要因~山形コホート研究(2024/05/07) TN乳がんの長期アウトカム、BRCA1/2変異の影響は(2024/05/07) スタチンで糖尿病発症リスクは本当に増加する?(2024/05/07) まばたきの役割は目を潤すだけではない(2024/05/07) 妊娠は女性の老化を早める?(2024/05/07) 重症COVID-19生存患者、64%は1年後も健康に問題(2024/05/07)