糞便移植、C. difficile感染症の一次治療になり得る効果を示す
死に至る可能性もある細菌感染症、クロストリジオイデス・ディフィシル(Clostridioides difficile、以下C. difficile)感染症(CDI)の治療に関する臨床試験で、糞便移植(FMT)に抗菌薬と同程度の効果のあることが示された。同試験について報告したオスロ大学(ノルウェー)のFrederik Emil Juul氏らによると、経口抗菌薬を1日4回、10日間服用した患者と比べて、FMTを1回受けた患者で治癒率がわずかに高いことが確認されたという。詳細は、「Annals of Internal Medicine」に6月17日掲載された。
FMTは、健康な人から採取した便サンプルを処理して、便に含まれている有益な腸内細菌を患者の消化管に移植することで健康的な腸内細菌叢を回復させる治療法である。