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アミロイド陽電子放出断層撮影(PET)は、アルツハイマー病(AD)の神経病理学的指標であるアミロイドβ(Aβ)の脳内沈着の測定法であり、研究および臨床の現場で広く用いられている。センチロイド(Centiloid)尺度は、AβPET画像の視覚的読影に有益とされる客観的かつ標準化された指標であり、臨床での使用に有望と考えられている。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のGanna Blazhenets氏らMeta-Centiloid研究グループは、AD診断におけるAβPETの信頼性の高い陽性判定の基準となるセンチロイドのカットオフ値を確定する目的で検討を行った。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年7月13日号に掲載された。約5万例(53研究)の個別データのメタ解析 研究グループは、既存の研究の個別の参加者データを収集し、メタ解析を実施した(米国国立老化研究所[NIA]などの助成を受けた)。2024年10月の時点で、PubMedを検索してセンチロイド値が記載された研究を特定し、責任著者に個別の参加者データの提供を依頼した。追加データとして、2024年7月~2025年7月にリポジトリや学会で発表された情報を使用した。 対象は、センチロイド値、放射性トレーサー、年齢、性別を記載した研究とし、Aβ検査の結果の提供は求めなかった。各研究を、統一された統計学的パイプラインを用いて解析し、各研究の推定値を変量効果メタ解析で統合した。 解析には、15ヵ国の53件の研究から得た5種類の放射性トレーサーを用いて取得した横断的なAβPETスキャンデータ(参加者4万9,227例)を使用した。各研究の参加者数の範囲は115~1万350例(中央値373例)で、平均年齢は71歳、女性が2万6,606例(54%)であった。データが得られた4万7,596例中2万4,968例(52%)が認知機能障害を有していた。二重カットオフ法により、陰性は<11、陽性は>26 混合ガウスモデル(GMM)に基づくデータ駆動型のアプローチにより、51件の研究(参加者4万8,786例)で二峰性分布が確認され、陽性判定の単一カットオフ値として18センチロイド(95%信頼区間[CI]:16~19、I2=97%)が導出された。 データ駆動型の二重カットオフ法では、センチロイド値が11(95%CI:9~13、I2=95%)未満の場合はそのスキャンを陰性と解釈し、センチロイド値が26(95%CI:24~28、I2=95%)を超える場合は陽性と解釈することに関して、高い信頼性が示された。 また、AβPETスキャンの二値(陽性または陰性)の視覚的読影結果を用いた対応分析(36件の研究、参加者3万5,045例)において、センチロイドは視覚的陽性を高い精度で予測し(コーエンκ係数0.86、95%CI:0.83~0.89、I2=96%)、カットオフ値は27センチロイド(95%CI:24~30、I2=80%)であった。中間値(11~26)の場合は慎重な解釈が必要 著者は、「AβPETのメタ推定による陽性閾値は、データ駆動型の手法に基づく場合は18~20センチロイド、視覚的読影に基づくアプローチの場合は23~27センチロイドに集中していたが、研究間の異質性は依然として残る」、「単一のカットオフ値に内在する不確実性に対処するため、二重カットオフ法の枠組みを採用したところ、高い信頼性をもって、11センチロイド未満を陰性、26センチロイド超を陽性と分類できることが示された。中間範囲(11~26センチロイド)に該当する所見、とくに視覚的読影でも判断が不確実な場合は、解釈に慎重を期すべきである」としている。