ステージF2またはF3の肝線維化を有する代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)患者において、月1回皮下投与はプラセボと比較し、安全性および忍容性が良好であることが認められた。米国・Houston Methodist HospitalのMazen Noureddin氏らが、米国の34施設で実施した第II相無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果を報告した。MASHの有病率が増加しており、線維化および疾患進行を抑制する効果的で安全な治療戦略は重要なアンメットニーズである。efimosferminは月1回投与が可能な線維芽細胞増殖因子21(FGF21)アナログで、著者らは「今回の結果は、MASH関連線維症の治療薬としてefimosferminのさらなる開発を支持するものである」とまとめている。Lancet誌オンライン版2026年2月5日号掲載の報告。
ステージF2/F3の肝線維化を伴うMASH患者とプラセボを比較
研究グループは、BMI値27以上、スクリーニング時または初回投与前6ヵ月以内に実施した診断的肝生検で、組織学的にステージF2またはF3のMASH(NASH Clinical Research Networkの分類に基づく)が確認され、非アルコール性脂肪性肝疾患活動性スコア(NAS)が4以上、NASの3つの構成要素(脂肪変性、風船様変性、小葉炎症)のすべてで最低スコア1以上、MRIによるプロトン密度脂肪分画測定(MRI-PDFF)で肝脂肪化率≧8%、controlled attenuation parameter(CAP)スコア>300dB/m、肝硬度(vibration-controlled transient elastographyに基づく)7.0~20.0kPa、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)>25U/L、メタボリックシンドロームの4つの構成要素(肥満または過体重、脂質異常症、2型糖尿病、高血圧)のうち2つ以上の既往または併存している18~75歳の患者を対象とした。肝線維化ステージ(F2 vs.F3)で層別化してefimosfermin 300mg群またはプラセボ群に1対1の割合で無作為に割り付け、二重盲検下で皮下投与を4週間ごとに24週間行った。
主要エンドポイントは、安全性および忍容性(すなわち、試験治療下における有害事象[TEAE]、ベースラインから24週目までの血圧および心拍数の変化、24週時におけるGrade3および4の検査値異常の発生率)で、少なくとも1回投与を受けたすべての患者を解析対象とした。
有害事象の発現率は67%vs.55%、Grade4以上の有害事象は報告なし
2023年5月4日~2024年3月22日に1,171例がスクリーニングされ、このうち適格基準を満たした84例がefimosfermin群(43例)またはプラセボ群(41例)に無作為化された。女性44例(52%)、男性40例(48%)、肝線維化ステージはF2が48例(57%)、F3が36例(43%)であり、65例で24週時の生検結果の評価が可能であった。efimosfermin群の43例全例とプラセボ群の41例中40例が少なくとも1回投与を受けた。
TEAEはefimosfermin群で43例中29例(67%)、プラセボ群で40例中22例(55%)に報告され、大半は軽度(efimosfermin群24例[56%]、プラセボ群15例[38%])または中等度(それぞれ18例[42%]、14例[35%])であった。
発現頻度が高い有害事象は悪心、下痢、嘔吐を含む消化器関連事象で、治療開始後数週間以内に発生し一過性であった。
両群ともバイタルサインに臨床的に有意な変化はなく、臨床的に重要なGrade3以上の検査値異常は認められず、Grade3を超える有害事象ならびに死亡例は報告されなかった。
(ケアネット)