月経血によるHPV検査、子宮頸がん検診に有望/BMJ

提供元:ケアネット

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公開日:2026/02/13

 

 Grade2/3以上の子宮頸部上皮内腫瘍(CIN2+/CIN3+)の検出において、ミニパッドで採取した月経血を用いたヒトパピローマウイルス(HPV)検査は、医師が採取した子宮頸部検体による検査との比較において同等の診断精度であることが、中国・華中科技大学のXun Tian氏らによる地域住民を対象とした研究で示された。月経血を用いたHPV検査は子宮頸がん検診の非侵襲的な代替手段として有望視されており、パイロット研究では医師が採取した子宮頸部検体とHPV遺伝子型の高い一致率が報告されているが、エビデンスは限定的であった。著者は、「本研究の結果は、月経血検体によるHPV検査を子宮頸がん検診ガイドラインに組み込むことを支持するものである」とまとめている。BMJ誌2026年2月4日号掲載の報告。

3つの検体でCIN2+/CIN3+検出の診断精度を比較

 研究グループは、2021年9月~2025年1月に、中国・湖北省の7地域(都市部4地域、農村部3地域)において、適格基準を満たした月経周期が規則的な20~54歳の女性3,068例を対象に前向き研究を実施した。

 参加者から3種類の検体、すなわち、HPV検査用ミニパッドを用いた月経血検体(3ヵ月以内に参加者自身が採取して中央検査室へ直接郵送)、HPV検査用子宮頸部検体およびThinPrep細胞診用子宮頸部検体(医師採取)を採取した。

 いずれかの検体でHPV陽性、または細胞診で意義不明な異型扁平上皮細胞(ASC-US)以上の判定であった場合はコルポスコピーによる生検を実施し、病理組織学的にCIN2+またはCIN3+を確定させた。

 主要評価項目は、CIN2+およびCIN3+検出の診断精度であった。

月経血検体によるHPV検査の感度は94.7%で、医師採取の子宮頸部検体検査と同等

 CIN2+検出の感度は、ミニパッド採取検体を用いたHPV検査が94.7%(95%信頼区間[CI]:80.9~99.1)、医師採取検体によるHPV検査が92.1%(77.5~97.9)、細胞診検査が78.9%(62.2~89.9)であり、ミニパッドによるHPV検査は医師採取検体のHPV検査と同等の感度を示し(p=1.00)、統計学的有意差は認められなかったものの細胞診検査よりポイント推定値は高かった(p=0.11)。

 CIN2+検出の特異度については、ミニパッドによるHPV検査は医師採取検体のHPV検査より低かったが(89.1%[95%CI:88.0~90.2]vs.90.0%[88.9~91.1]、p=0.001)、陰性的中率は同等であり(99.9%[95%CI:99.7~100.0]vs.99.9%[99.7~100.0]、p=1.00)、陽性的中率(9.9%[95%CI:7.1~13.5]vs.10.4%[7.4~14.3]、p=0.82)およびスクリーニング効率(10.1 vs.9.6、p=0.82)も同等であった。

 CIN3+検出に関しても、感度、特異度、陰性予測値、陽性予測値およびスクリーニング効率のいずれもCIN2+検出と同様の結果であった。

(医学ライター 吉尾 幸恵)