日本人うつ病に対するω3脂肪酸と心理学的介入

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日本人うつ病に対するω3脂肪酸と心理学的介入のイメージ

 勤労者における軽度~中等度のうつ病に対し、心理教育とω3多価不飽和脂肪酸(PUFA)の併用療法が有用であるかについて、長崎大学の田山 淳氏らが検討を行った。Journal of Affective Disorders誌2019年2月15日号の報告。

 二重盲検並行群間ランダム化比較試験として実施した。対象患者は、ω3脂肪酸を投与する介入群またはプラセボを投与する対照群に割り付けられた。介入群には、15×300mgカプセル/日を12週間投与した。ω3PUFAの1日の総投与量は、ドコサヘキサエン酸(DHA)500mg、エイコサペンタエン酸(EPA)1,000mgであった。治療後のうつ病重症度評価には、ベック抑うつ質問票(BDI-II)を用いた。

 主な結果は以下のとおり。

・治療12週間後のBDI-IIスコアは、介入群(t=-7.3、p<0.01)および対照群(t=-4.6、p<0.01)のいずれにおいてもベースラインと比較し有意に低かった。
・しかし、両群間の有意な差は認められなかった(0.7、95%CI:-0.7~2.1、p=0.30)。
・本研究の限界として、血中ω3脂肪酸濃度が測定されておらず、脱落率も高かった。また、他の地域で一般化できない可能性があった。

 著者らは「軽度~中等度のうつ病に対する心理教育とω3脂肪酸の併用療法は、症状改善に寄与するものの、心理教育単独療法と比較し、うつ症状の改善に違いが認められなかった」としている。

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(鷹野 敦夫)

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