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近年、うつ病に対するn-3系多価不飽和脂肪酸(n-3系脂肪酸)の影響に関するさまざまな報告が行われている。しかし、n-3系脂肪酸の中でもEPA(イコサペント酸エチル)またはDHA(ドコサヘキサエン酸エチル)がどのような影響を及ぼすかは不明なままである。イランのMozaffari-Khosravi氏らは、軽度から中等度のうつ病患者に対する補助薬物療法としてn-3系脂肪酸の投与が有用であるかを検討するため、EPAとDHAの有用性を比較する単施設ランダム化プラセボ対照並行群間比較試験を実施した。Eur Neuropsychopharmacol誌オンライン版2012年8月18日号の報告。
対象は軽度から中等度のうつ病外来患者81例。EPA群(1g/日)、DHA群(1g/日)、プラセボ群(ヤシ油)の3群に無作為に割り付け、12週間継続投与を行った。解析対象は、少なくとも1回以上、ランダム化後の観察が実施された患者とした(解析対象者数:62例、女性比:61.3%、平均年齢:35.1±1.2歳)。主要評価項目はHDRS(17項目のハミルトンうつ病評価尺度)最終スコアとし、intention-to-treat分析を行った。ベースライン時における各群のHDRSスコアに有意な差は認められなかった。
主な結果は以下のとおり。
・EPA群は、DHD群またはプラセボ群と比較して、HDRS最終スコアの有意な低下が認められた(それぞれp<0.001、p=0.002)。
・6例に治療反応(HDRSスコアがベースラインから50%以上低下と定義)が認められ、これらはすべてEPAによる補助療法が行われていた。
・各群とも忍容性は良好であった。
・軽度から中等度のうつ病患者に対するEPA補助療法は、DHA、プラセボと比較し、有用であることが示唆された。
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(ケアネット 鷹野 敦夫)
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