治療耐性転移性乳がんの遺伝子変異、原発腫瘍と異なる

提供元:ケアネット

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公開日:2017/01/24

 

 Dana-Faber Cancer Instituteの大規模腫瘍組織分析によれば、初発部位を超えて広がる薬剤耐性のER陽性乳がんでは、原発腫瘍と異なる遺伝子変異を有することが明らかになった。新たな薬剤標的の探索と、転移がんの治療を受ける患者に影響を与えるこの結果は、昨年(2016年)のサン・アントニオ乳がんシンポジウムで発表された。

 本研究では、130例のER陽性転移性乳がんの腫瘍サンプルと、34例の治療前の原発腫瘍サンプルが分析された。研究者らは、これらの乳がんサンプルに対し、全エクソームとトランスクリプトームの大規模な並列シーケンスを行った。

 全エクソームシークエンスの結果、転移腫瘍のサンプルでは
ESR1ERBB2PIK3CAPTENRB1AKT1の遺伝子の変異が多いことが示された。

Dana-Faber Cancer Instituteのニュースリリースはこちら

(ケアネット 細田 雅之)