女性のアルツハイマー病リスクに関与する遺伝子パターン 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/10/02 アルツハイマー病(AD)の病因論に迫るため、ADの主要リスク因子が及ぼす影響に関与していると考えられているエストロゲン受容体(ER)の一塩基多型(SNP)の役割について、スペイン・クルセス大学病院のManuel Fernandez-Martinez氏らは、調査を行った。その結果、アポリポ蛋白E(APOE)遺伝子キャリアの女性において、健忘性の軽度認知障害(MCI)およびADに関連する、SNPの未発現の対立遺伝子の組み合わせがあることを明らかにした。なお、APOE遺伝子はAD発症に密接に関与しており、ADの強力な独立リスク因子の一つであるが、その関与は部分的で他の遺伝子または因子の関与が示唆されていた。BMJ Open誌オンライン版2013年9月18日号の掲載報告。 研究グループは、ERのSNPの役割を明らかにすることを目的とした症例対照研究を行った。具体的には、rs9340799、rs2234693、rs2228480(ESR1遺伝子)とrs4986938(ESR2 遺伝子)について、MCIおよびADのリスク因子としての可能性と、APOE遺伝子との関連の可能性について調べた。被験者は、バスク地方の複数の病院の神経学部門から前向きに集められた、50歳以上の白人816例であった。それぞれの対立遺伝子、遺伝子型について調べ、MCIおよびADとの関連についてロジスティック回帰分析モデルを用いて検証した。 主な結果は以下のとおり。 ・被験者816例は、MCI患者204例、AD患者350例、健常対照262例であった(診断分類は臨床検査、神経心理学的検査に基づく)。 ・検証したSNPのESR1遺伝子とESR2遺伝子の対立遺伝子および遺伝子型はいずれも、MCIまたはADのリスクと独立した関連はみられなかった。 ・しかしながら、これらSNPの未発現対立遺伝子の組み合わせ(XPAAと表される)について、APOE*ε4対立遺伝子を有する女性において、MCI(OR:3.30、95%CI:1.28~8.54、p=0.014)およびAD(同:5.16、2.19~12.14、p<0.001)のリスク増大との関連が認められた。 関連医療ニュース これからのアルツハイマー病治療薬はこう変わる アルツハイマー病の進行抑制に関わる脳内分子を特定 アルツハイマー病の早期ステージに対し、抗Aβ治療は支持されるか? (ケアネット) 原著論文はこちら Fernandez-Martinez M et al. BMJ Open. 2013 Sep 18;3(9):e003200. 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 認知症発症に生活様式と遺伝的リスクはどう関連?/JAMA ジャーナル四天王 (2019/07/29) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 1日5分の中高強度身体活動増加で、総死亡の10%を予防/Lancet(2026/01/27) 日本におけるベンゾジアゼピン処方制限が向精神薬使用による自殺企図に及ぼす影響(2026/01/27) 逆流性食道炎へのボノプラザン、5年間の安全性は?(VISION研究)(2026/01/27) 小児片頭痛、起立性調節障害を伴わない場合は亜鉛欠乏か?(2026/01/27) RSV感染症とインフルの症状を比較、RSV感染症の重症化リスク因子は?(2026/01/27) お金の心配が心臓の老化を早めて死亡リスクを高める(2026/01/27) 体内時計の乱れが認知症リスクの上昇に関連(2026/01/27) [ あわせて読みたい ] ~プライマリ・ケアの疑問~ Dr.前野のスペシャリストにQ!【精神科編】(2019/06/15) Dr.松崎のここまで!これだけ!うつ病診療 (2016/03/07) 薬剤性QT延長症候群とは(2015/09/30) 全国在宅医療・介護連携研修フォーラム(2015/03/31) ひと・身体をみる認知症医療(2015/03/15) 診療よろず相談TV(2013/10/25) 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会 領域別セッション(2013/11/12) 「てんかんと社会」国際シンポジウム(2013/09/24) 柏市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/24) 松戸市 在宅医療推進のための地域における多職種連携研修会(2013/06/20)