医療現場のICT化による業務効率化が期待される中、厚生労働省も補助金制度を設けるなど、生産性向上を目指す支援策が行われている。しかし、現場の環境整備・活用状況には施設ごとに大きな差がある状況と考えられる。CareNet.comでは会員医師(勤務医)1,025人を対象に、勤務先で実際どのような環境が整えられているか、デバイスの貸与・使用状況とメールの使用状況についてアンケートを実施した(2026年2月19~20日実施)。
勤務先からPCの貸与ありと回答した医師は約3割
勤務先からのパソコン(ノート・デスクトップどちらでも)貸与状況について聞いた結果、「自分専用で貸与あり」と回答したのは23.6%、「共用で貸与あり」と回答したのは9.2%で計32.8%となり、およそ7割の医師は勤務先からのパソコンの貸与はないという結果となった。タブレットについてはより少なく、「自分専用で貸与あり」が5.7%、「共用で貸与あり」が4.8%にとどまった。
年代別にみると、パソコンの貸与率(自分専用あるいは共用のいずれかで貸与あり)は年齢が高くなるほど上がり、20代では26.7%だったのに対し、60代では41.2%であった。また、病床数が少ない施設ほど貸与率が高い傾向がみられ、20~99床の施設勤務の医師では貸与ありとの回答が44.2%だったのに対し、200床以上の施設勤務の医師では30.2%であった。
PHSは約7割が貸与ありと回答、スマホは2割強にとどまる
勤務先からのPHS貸与状況については、「自分専用で貸与あり」と回答したのは63.2%、「共用で貸与あり」と回答したのは7.9%で計71.1%となり、およそ7割が勤務先からPHSを貸与されていることがわかった。一方でスマートフォンの貸与は自分専用・共用で計23.9%にとどまった。
PHSの貸与状況について年代別に大きな差はみられなかったが、スマートフォンについては20~30代で貸与率がやや高い傾向がみられた(20代:計31.1%、30代:計29.2%)。また、スマートフォンは20~99床の施設(計7.7%)と比較して200床以上の施設(計26.1%)勤務の医師で貸与率が高かった。
スマートフォン貸与ありと回答した医師を対象にその用途について複数回答で聞いた質問では、「内線通話」が79.7%と最も多く、「電子カルテの閲覧・入力」は13.4%、「医療画像などの閲覧」は13.0%にとどまった。「グループチャット」との回答は36.0%だった。
業務用メアドをチェックするツール、主力は私物デバイスか
勤務日に業務用メールアドレスをチェックする頻度について、使用するデバイスごとに聞いた質問では、貸与デバイスについては「使用しない/貸与なし」が53.4%だったのに対し、私物デバイスでは「使用しない」と回答した医師は26.0%であった。私物デバイスで業務用メールアドレスを1日1回以上チェックすると回答した医師は63.3%に上った。
年代別にみると、1日5回以上と頻回にチェックすると回答した医師は、デバイスを問わず50~60代で多く、20~30代で少ない傾向がみられた。
貸与デバイスからのネット接続状況など、その他のアンケート結果・詳細は以下のページに掲載中。
「勤務先からのデバイス貸与・メールの使用状況/医師1,000人アンケート」
(ケアネット 遊佐 なつみ)