職業性腰痛の直接医療費は年間800億円超

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ケアネット

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 作業関連性(職業性)腰痛は労働人口において重大な健康問題であるが、有効な対策を講じるには職業性腰痛の総医療費とその内訳を明らかにする必要がある。しかし、米国を除き、職業性腰痛の経済的負担に関する報告はほとんどない。順天堂大学の伊藤弘明氏らは、わが国における職業性腰痛の直接医療費を算出し、2011年度は821億円にものぼることを明らかにした。著者は「職業性腰痛はわが国に相当な経済的負担をもたらしている」とまとめている。Industrial Health誌オンライン版2013年8月13日の掲載報告。

 社会医療診療行為別調査、患者調査、労働力調査、全国健康保険協会、国民健康保険、長寿医療制度等のデータを用い、1日当たりの治療費、すべての原因による腰痛の治療日数、雇用率、職業性腰痛の推定患者数に基づき、2011年、2008年、2005年および2002年における職業性腰痛に要する年間医療費を算出した。

 主な結果は以下のとおり。

・2011年における職業性腰痛に関する年間総医療費は821.4億円であった。入院外来別では入院264.8億円、外来556.6億円、疾患別では脊椎疾患364.3億円、椎間板障害359.1億円、腰痛および坐骨神経痛98.0億円であった。
・職業性腰痛に関する年間総医療費は、2002年から2011年まで単調に増加した。
・2002年、2005年、2008年および2011年の4年間の平均年間総医療費は749億円(標準偏差60.9億円)であった。

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(ケアネット)

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