循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:8

AIで心電図から心房細動や死亡リスクを予測

 人工知能(AI)技術を用いて心電図波形を分析することで、心房細動の発症リスクが高い患者や1年以内に死亡するリスクが高い患者を同定できる可能性があることが、米国のグループによる2件の研究で示された。これらの研究結果は、米国心臓協会の年次集会(AHA 2019、11月16~18日、米フィラデルフィア)で発表された。  研究グループは、過去30年間に収集された200万件以上の心電図データを用いて、心電図所見から将来のイベントを予測する「ディープニューラルネットワーク(DNN)」を開発した。

最大量スタチンへの上乗せ、ベンペド酸が有効か/JAMA

 最大耐用量のスタチン治療を受ける心血管疾患リスクの高い患者において、ベンペド酸の上乗せ投与はプラセボと比較して、12週間にわたりLDLコレステロール値を有意に低下したことが示された。米国・ワシントン大学セントルイス校のAnne C. Goldberg氏らによる第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験「CLEAR Wisdom試験」の結果で、著者は「さらなる検討を行い、永続性、臨床的効果、長期の安全性について評価する必要がある」とまとめている。JAMA誌2019年11月12日号掲載の報告。

三尖弁逆流へのTriClipの有用性/Lancet

 三尖弁逆流を軽減する低侵襲の経カテーテル三尖弁修復システム(TriClip)は、その重症度を少なくとも1段階軽減するのに安全かつ有効であることが示唆され、その軽減の程度は、術後6ヵ月時点での有意な臨床的改善に相当する可能性があるという。ドイツ・University Hospital BonnのGeorg Nickenig氏らが、欧州および米国の21施設で実施した多施設共同前向き単群臨床試験「TRILUMINATE試験」の結果を報告した。三尖弁逆流症は、合併率および死亡率の高さと関連する広く一般的にみられる疾患だが、治療の選択肢はほとんどないとされている。Lancet誌オンライン版2019年11月7日号掲載の報告。

点滴誤投与と不適切な蘇生処置による患者死亡を公表/京大病院

 京都大学医学部附属病院は19日、腎機能障害のある入院男性(年齢非公表)に対し、造影CT検査の前処置として点滴投与を行う際、本来投与すべき薬剤の高濃度の同一成分製剤を誤って投与したうえ、男性が心停止を来した際に行った蘇生処置にもミスが重なったことにより、6日後に死亡させたと発表した。病院側は、医薬品取り違え対策としてシステム改修を実施するなどの再発防止策を講じたという。宮本 享病院長らが19日に記者会見を開き、「薬剤の誤った処方による死亡という、期待を裏切るような結果になり、誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げる」と謝罪した。

ポリフェノールは死亡率も下げるか~高山スタディ

 日本人はコーヒーや緑茶から多くポリフェノールを摂取している。ポリフェノール摂取による健康ベネフィットは疫学研究で示されているが、日本人における死亡率との関連は報告されていない。今回、お茶の水女子大学の田口 千恵氏らが高山コホート研究で調査したところ、食事によるポリフェノール総摂取量が全死亡率、心血管疾患および消化器疾患による死亡率と逆相関することが示された。European Journal of Nutrition誌オンライン版2019年11月15日号に掲載。

高繊維食が糖尿病患者の血糖、血圧、脂質を改善

 2型糖尿病患者が食物繊維の摂取量を増やすと、血糖や血圧、血清脂質という心血管疾患の複数のリスク因子を同時に改善できることを示した研究結果が報告された。ケアウェルハート&スーパースペシャリティ病院(インド)のRohit Kapoor氏らによる研究で、米国心臓病学会(ACC)中東カンファレンス2019・第10回首長国連邦心臓学会合同学会(10月3~5日、アラブ首長国連邦、ドバイ)において発表された。  Kapoor氏らは、200人の2型糖尿病患者を対象に食物繊維の摂取量を増やすように介入し、心血管疾患のリスク因子に与える影響を検討した。インド医学研究評議会のガイドラインでは食物繊維の推奨摂取量を1日当たり40g/2,000kcalとしている。今回の研究被験者の摂取エネルギー量は1,200~1,500kcalのため推奨摂取量は24~30gとなり、これを20~25%増やすように指導して6カ月にわたって追跡した。

コマーシャルペーパーといわれても致し方がないのではないか(解説:野間重孝氏)-1136

チカグレロルとプラスグレルは、世界の薬剤市場でクロピドグレルの後継を巡って、いわばライバル薬品として扱われているといってよい。両剤ともに作用の発現が早く、また投与中止後、薬効の消失が速やかであることが期待できるという点で共通している。しかしプラスグレルはいわゆるチエノピリジン系に属し、そのものは活性を有しないのに対し、チカグレロルはそのものが活性を持つという点が大きく異なる。ただし、プラスグレルはクロピドグレルと異なり、複数のCYPにより代謝されるため、チカグレロルに劣らない速度で活性を発揮することが可能になっている。

全国でインフルエンザ流行期入り、昨年より1ヵ月早く

 厚生労働省は15日、全国的なインフルエンザの流行シーズンに入ったと発表した。前年比で4週間早いシーズン入りで、現在の統計法で調査を始めた1999年以降では2番目に早い。  国立感染症研究所が15日付でまとめた、2019年第45週(11月4~10日)の感染症発生動向調査において、インフルエンザの定点当たり報告数が 1.03(定点数:全国約5,000 ヵ所、報告数:5,084)となり、流行開始の目安となる 1.00を上回った。

仕事と家庭の両立に悩む人は心疾患リスクが高い?

 家庭生活のために仕事のパフォーマンスが低下する、あるいは仕事のために家庭生活が犠牲になる―そうしたことが原因でストレスを抱えると、心臓の健康状態が悪化する可能性があり、特に女性でその傾向が強いことが、新たな研究で明らかになった。この論文の上席著者であるサンパウロ大学(ブラジル)教授のItamar Santos氏は、「研究により、医師と患者が心血管の問題に対処する際に考慮すべき新たな因子が明らかになった」と説明している。研究の詳細は、「Journal of the American Heart Association」10月10日号に発表された

利益相反の開示は論文査読に影響するのか/BMJ

 現行の倫理規定では、すべての科学論文について利益相反(conflicts of interest:COI)の開示が求められているが、米国・ハーバード・ビジネス・スクールのLeslie K. John氏らによる無作為化試験の結果、論文の査読にCOI開示は影響しないことが示された。著者は、「査読者が出版を評価する論文のあらゆる質の評価に、COI開示が影響していることを確認できなかった」としている。科学雑誌やアカデミックな倫理基準において、査読者、エディターおよび読者が、可能性があるバイアスを検出・補正できるように、著者に対してCOI開示が命じられている。しかし、これまでその行為が目的を達しているかを確認する検討は行われていなかったという。BMJ誌2019年11月6日号掲載の報告。