循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:7

2型DMの腎機能維持、ビタミンDとオメガ3脂肪酸の効果は?/JAMA

 2型糖尿病患者において、ビタミンD3あるいはオメガ3脂肪酸の補給は、プラセボと比較し、5年時の推定糸球体濾過量(eGFR)のベースラインからの変化に有意差は認められないことが示された。米国・ワシントン大学のIan H. de Boer氏らが、「Vitamin D and Omega-3 Trial:VITAL試験」の補助的研究として実施した2×2要因デザイン無作為化臨床試験の結果を報告した。結果を踏まえて著者は、「腎機能維持のためのビタミンDまたはオメガ3脂肪酸サプリメントの使用は支持されないことが示された」と述べている。慢性腎臓病(CKD)は2型糖尿病でよくみられる合併症で、末期腎不全につながり心血管高リスクと関連があるが、2型糖尿病でCKDを予防できる治療はほとんどないとされている。JAMA誌オンライン版2019年11月19日号掲載の報告。

無症候性の大動脈弁狭窄症、保存的治療 vs.早期手術/NEJM

 無症候性の重症大動脈弁狭窄症患者において、追跡期間中の手術死亡または心血管死(複合エンドポイント)の発生率は、早期に弁置換術を施行した患者のほうが保存的治療を行った患者よりも有意に低いことが示された。韓国・蔚山大学校のDuk-Hyun Kang氏らが、多施設共同試験「RECOVERY試験」の結果を報告した。重症大動脈弁狭窄症患者の3分の1から2分の1は診断時に無症状であるが、こうした患者における手術の時期と適応については依然として議論の余地があった。NEJM誌オンライン版2019年11月16日号掲載の報告。

左冠動脈主幹部病変はPCIとCABGのいずれで治療しても予後は同じ(解説:上田恭敬氏)-1145

左冠動脈主幹部に目視で70%以上の狭窄病変あるいは虚血が示された50~70%の狭窄病変があり、SYNTAX scoreが32以下である、PCIとCABGのいずれによっても血行再建が可能とハートチームにより判断された患者を対象として、XIENCEステントを用いたPCIで治療する群(PCI群:948症例)とCABGで治療する群(CABG群:957症例)のいずれかに割り付けた、多施設無作為化比較試験(EXCEL試験)の5年フォローの結果が報告された。主要エンドポイントは死亡、脳卒中、心筋梗塞の複合エンドポイントである。

TAVR後、抗凝固療法不適患者へのリバーロキサバンは?/NEJM

 経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)に成功した経口投与による抗凝固療法の適応のない患者に対し、直接作用型第Xa因子阻害経口抗凝固薬リバーロキサバン(10mg/日)を含む治療戦略は、アスピリンをベースとした抗血小板薬の治療戦略に比べ、死亡または血栓塞栓症の複合リスクが有意に高く、出血リスクも高いことが明らかにされた。米国・マウントサイナイ医科大学のGeorge D. Dangas氏らが、1,644例を対象に行った無作為化比較試験の結果で、NEJM誌オンライン版2019年11月16日号で発表した。リバーロキサバンがTAVR後の血栓塞栓症イベントを予防可能かどうかは明らかにされていなかった。

スマートウォッチ活用、心房細動の陽性適中率は84%/NEJM

 スマートウォッチ(Apple Watch)とスマートフォン(Apple iPhone)のアプリケーションを活用したモニタリングで不整脈が検出通知されたのは約0.52%と低率であったが、検出者に心電図(ECG)パッチを郵送し遠隔モニタリング診療を行った結果、その後に34%で心房細動がみられた。スマートウォッチの不整脈通知とECGパッチによる心房細動が同時に観察された割合(陽性適中率)は84%だったという。米国・スタンフォード大学のMarco V. Perez氏らが、約42万人を対象に行った大規模試験で明らかにし、NEJM誌2019年11月14日号で発表した。装着可能な光学センサー機器は不整脈の検出を可能とするが、光学センサーを搭載したスマートウォッチとアプリケーションの組み合わせで心房細動を特定できるかは明らかにされていなかった。

メトホルミンとDPP-4阻害薬との早期併用療法の有効性は実証されたか?(解説:住谷哲氏)-1144

2型糖尿病患者には程度の差はあるがインスリン抵抗性とインスリン分泌不全の両者が存在する。したがって病態生理学的にはその両者に早期から介入する薬物療法が、その一方だけに介入する薬物療法よりも血糖管理においてより有効であることは理解しやすい。血糖降下薬の有効性を評価する指標はいくつもあるが、どれだけ長期間にわたってHbA1cを<7.0%に維持可能であるかを示すdurabilityもその1つである。インスリン抵抗性改善薬であるメトホルミンとインスリン分泌不全改善薬のDPP-4阻害薬であるビルダグリプチンを診断直後から併用することが(early combination therapy:早期併用療法)、メトホルミン単剤で治療を開始して血糖コントロールが維持できなければビルダグリプチンを併用する段階的治療(sequential metformin monotherapy:段階的治療群)に比較してdurabilityを延長できるか否かを検討したのが本試験である。

NASHに有効? resmetiromが肝脂肪量を減少/Lancet

 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の治療において、resmetirom(MGL-3196)はプラセボに比べ、肝臓の脂肪量を相対的に減少させることが、米国・Pinnacle Clinical ResearchのStephen A. Harrison氏らが行ったMGL-3196-05試験で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2019年11月11日号に掲載された。NASHは、肝臓の脂肪化、炎症、肝細胞障害、進行性の肝線維化で特徴付けられる。resmetiromは、肝臓に直接作用し、経口投与で活性化する甲状腺ホルモン受容体β活性化薬であり、肝臓の脂肪代謝を促進し、脂肪毒性を低減することでNASHが改善するよう設計されているという。

STEMI症例ではXienceよりOrsiroが優れている?(解説:上田恭敬氏)-1143

PCIを施行するSTEMI患者1,300症例1,623病変を対象として、Orsiro stentとXience Xpedition/Alpine stentを比較した多施設無作為化比較試験(BIOSTEMI試験)の結果が報告された。主要エンドポイントは1年のTarget lesion failure(TLF)(心臓死、標的血管での心筋梗塞、 標的病変再血行再建術の複合エンドポイント)である。スイスの10病院が参加した医師主導型の臨床試験である。

不眠症状と心血管疾患リスク~50万人の10年間コホート研究

 中国・北京大学健康科学センターのBang Zheng氏らは、不眠症状と心・脳血管疾患(CVD)発症リスクとの関連を調査し、リスク軽減が可能な因子を特定するため検討を行った。Neurology誌オンライン版2019年11月6日号の報告。  中国全土の10地域から参加者を募集したプロスペクティブコホート研究であるChina Kadoorie Biobankとして実施した。ベースライン時に脳卒中、冠動脈精神疾患、がんのいずれもない30~79歳の成人48万7,200人を対象にデータ分析を行った。ベースライン時の3つの不眠症状(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒)および3日/週以上の日中の機能障害を自己報告により評価した。CVD発症は、2016年までの疾病レジストリおよび健康保険データベースよりフォローした。

米国で心不全による死亡が激増

 米国では、65歳以上の高齢者人口の増加に伴い、心不全による死亡が急激に増加していることが、カイザー・パーマネンテ・オークランド医療センターのJamal Rana氏らの研究で明らかになった。心疾患による死亡者の8人に1人は心不全を死因としており、10人中9人は65歳以上であるという。研究の詳細は、「JAMA Cardiology」10月30日オンライン版に掲載された。  米国では、2011~2017年の間に65歳以上の高齢者人口が4,140万人から5,090万人へと急激に増加した。Rana氏らは今回、米疾病対策センター(CDC)が作成する保険・医療のデータベース(CDC WONDER)を利用して、この高齢者人口の増加と心疾患による死亡率との関連について調べる研究を実施した。