循環器内科/心臓血管外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:6

SGLT2阻害薬、eGFRやアルブミン尿を問わずCKD進行を抑制/JAMA

 SGLT2阻害薬は、ベースラインの推定糸球体濾過量(eGFR)やアルブミン尿の程度によらず、ステージ4の慢性腎臓病(CKD)患者や微量アルブミン尿患者を含むCKD進行のリスクを低下させたことが、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のBrendon L. Neuen氏らSGLT2 Inhibitor Meta-Analysis Cardio-Renal Trialists' Consortium(SMART-C)が行ったメタ解析の結果で報告された。著者は、「2型糖尿病、CKD、または心不全患者において、腎機能のすべての段階で腎アウトカム改善のためにSGLT2阻害薬を日常的に使用することを支持する結果である」とまとめている。JAMA誌オンライン版2025年11月7日号掲載の報告。  SMART-Cは、各治療群に少なくとも500例の患者が含まれ、少なくとも6ヵ月の追跡調査が行われて完了している無作為化二重盲検プラセボ対照試験を対象とし、各試験の代表者で構成される学術運営委員会が主導している。

経口抗凝固薬の重大な副作用、脾破裂に至る脾臓出血が追加/厚労省

 2025年11月26日、厚生労働省より添付文書の改訂指示が発出され、経口抗凝固薬5成分の「重大な副作用」の項に「脾破裂に至る脾臓出血」が追加された。  今回の改訂は、経口抗凝固薬の脾破裂リスクについて、国内外症例、WHO個別症例安全性報告グローバルデータベース(VigiBase)を用いた不均衡分析結果を評価し、専門委員の意見も聴取した上で判断されたものである。

睡眠薬の血圧コントロールに対する有効性、そのリスクとベネフィットは

 高血圧と睡眠障害を併発している患者における睡眠薬の有効性とリスクについては、依然として不明な点が多い。中国・First Affiliated Hospital of Jinan UniversityのZerui You氏らは、高血圧合併不眠症患者における睡眠薬の潜在的な有効性とリスクを調査した。BMC Cardiovascular Disorders誌2025年10月24日号の報告。  本研究は、米国成人を対象としたプロスペクティブコホート研究として、国民健康栄養調査(NHANES)の高血圧および薬剤使用データを用いて、分析を行った。睡眠薬の血圧コントロールにおける有効性を評価するため、線形回帰分析を用いた。Cox回帰分析により、睡眠薬と死亡率との関連性を検討した。

網膜の血管から心臓病リスクを予測可能か

 「目は心の窓」とよく言われるが、新たな研究によると、目は心臓の健康状態を知るための窓としても機能する可能性があるようだ。新たな研究で、網膜の血管から心臓病のリスクや老化の加速の有無を予測できる可能性のあることが明らかになった。マクマスター大学(カナダ)医学部のMarie Pigeyre氏らによるこの研究結果は、「Science Advances」に10月24日掲載された。研究グループは、「将来的には、医師は定期検診の一環として網膜スキャンを実施するようになるかもしれない」と述べている。  Pigeyre氏は、「網膜スキャン、遺伝学、血液バイオマーカーを結び付けることで、われわれは、老化が血管系にどのような影響を与えるかを説明する分子経路を発見した」と語っている。また同氏は、「目は、体内の循環器系を非侵襲的に観察できるという点で他に類を見ない。網膜血管の変化は、全身の微小血管に起こる変化を反映することが多い」と付け加えている。

新規作用機序の高コレステロール血症治療薬ベムペド酸を発売/大塚

 大塚製薬の新規作用機序の高コレステロール血症治療薬ベムペド酸(商品名:ネクセトール)が2025年11月21日に発売された。効能・効果は「高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症」で、スタチン効果不十分またはスタチンによる治療が適さない高コレステロール血症患者への新たな治療選択肢とされる。  本剤は、肝臓中のコレステロール合成経路においてスタチンの作用点よりも上流にあるATPクエン酸リアーゼに作用し、血中のLDLコレステロールの低下をもたらす。すでに米国や欧州をはじめ、世界の複数国・地域で高コレステロール血症治療薬として販売されており、国内においては、大塚製薬が2020年4月に本剤の独占的開発販売権を米国・エスペリオンから取得、2025年9月に製造販売承認を取得していた。

コーヒー1日1杯vs.非摂取、心房細動再発が減るのは?/JAMA

 コーヒー摂取習慣のある心房細動(AF)または心房粗動患者を対象とした臨床試験において、電気的除細動後にカフェイン入りコーヒーを1日1杯飲む群に割り付けられた被験者のほうが、コーヒーやカフェイン含有製品の摂取を禁止された群に割り付けられた被験者よりも、AFまたは心房粗動の再発率が低いことが示された。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のChristopher X. Wong氏らが無作為化試験「Does Eliminating Coffee Avoid Fibrillation?:DECAF試験」の結果を報告した。世間一般には「カフェイン入りコーヒーは不整脈を誘発する」とされているが、これまでAF患者を対象にカフェイン入りコーヒーの摂取を評価する無作為化試験は行われていなかった。JAMA誌オンライン版2025年11月9日号掲載の報告。

ウォートンジェリー由来間葉系幹細胞、心筋梗塞後の心不全を予防か/BMJ

 急性心筋梗塞発症後の患者において、ウォートンジェリー由来の間葉系幹細胞(WJ-MSC)の冠動脈内注入により、心不全の発症および心不全による再入院のリスクが有意に低減し、心血管死と心不全/心筋梗塞による再入院の複合エンドポイントが有意に改善した。イラン・Shiraz University of Medical SciencesのArmin Attar氏らが行った第III相試験「PREVENT-TAHA8試験」の結果で示された。研究の成果は、BMJ誌2025年10月29日号で報告された。なお、本論文はBMJ誌のウェブサイトに掲載後、いくつかの問題点(データの不整合、年齢基準を満たさない参加者の組み入れの懸念、未申告の利益相反の懸念など)が指摘され、これらの解決と掲載後の内容の変更に必要な措置の検討が進められている。

医師の約3割が肥満度1以上の肥満に該当/医師1,000人アンケート

 わが国にはBMIが25以上の「肥満」と定義される人は、約2,800万人と推計され、BMIが35以上の高度肥満者の増加も報告されている。従来、肥満症の治療では、食事療法、運動療法、認知行動療法、外科的療法が行われてきたが、近年、治療薬も登場したことで「肥満」・「肥満症」にスポットライトが当たっている。一方で、診療する側の医師も、診療や論文作成やカンファレンスなどで座位の時間が多く、運動不足となり、体型も気になるところである。CareNet.comでは、2025年10月15~21日にかけて、会員医師1,000人(うち糖尿病・代謝・内分泌科の医師100人を含む)に「医師の肥満度とその実態」について聞いた。

妊娠に関連した心血管疾患が米国で増加

 米国では妊婦の心血管疾患(CVD)リスク因子およびCVDの有病率が上昇してきており、妊娠中や出産後にCVDの合併症を起こす女性も増加している実態が報告された。米マサチューセッツ総合病院のEmily Lau氏らの研究の結果であり、詳細は「Circulation」10月14日号に掲載された。  研究者らは背景説明の中で、妊産婦死亡の3分の1以上をCVDが占めており、CVDは妊娠を契機に発症する主要な疾患であるとしている。そしてLau氏は、「われわれの研究結果は、リアルワールドにおいて妊娠関連のCVDが増加しているという憂慮すべき傾向を示しており、妊娠前から産後にかけての期間が、妊婦に対してCVD一次予防を実施する重要な機会であることを強調している」と述べている。

どんな量でも飲酒は血圧を高める可能性あり

 量に関係なく、飲酒は血圧を上昇させる可能性があるようだ。新たな研究で、たとえわずかであっても飲酒量の増加は血圧の上昇と関連していることが明らかになった。この研究結果を報告した聖路加国際病院の鈴木隆宏氏らは、「飲酒をやめる、または飲酒量を減らすことで血圧が下がり、脳卒中や心疾患のリスクが低下する可能性がある」と述べている。この研究の詳細は、「Journal of the American College of Cardiology(JACC)」に10月22日掲載された。  これまで、少しの飲酒なら血圧に大きな影響はないと考えられていたが、この研究結果はそうした考えに疑問を投げかけるものだ。鈴木氏は、「血圧に関しては、飲酒量が少なければ少ないほど良好な状態になることが、われわれの研究で示された。そして、飲酒量が多いと血圧は高くなる」と指摘。「これまでは、少量のアルコールであれば問題はないだろうと考えられてきた。しかし、われわれの研究結果は、アルコールは全く摂取しないのがベストであることを示している。つまり、たとえ少量の飲酒であっても、禁酒することが男女を問わず心臓の健康に有益な可能性がある」と米国心臓病学会(ACC)のニュースリリースの中で述べている。