小児期ワクチン接種率低下で、麻疹など再流行の可能性/JAMA

小児期のワクチン接種率の低下は、ワクチンで予防可能な、かつて排除された感染症(eliminated infectious diseases)のアウトブレイクの頻度と規模を増加させ、最終的には再びエンデミック(endemic)レベルに戻る可能性があることが、米国・スタンフォード大学のMathew V. Kiang氏らによるシミュレーションモデルの解析の結果で明らかとなった。米国では、小児期のワクチン接種の普及により多くの感染症が排除されてきたが、近年、ワクチン接種率は低下傾向にあり、小児期のワクチン接種のスケジュールを縮小する政策議論も続いている。そのため、かつて排除された感染症の再流行が懸念されていた。著者は、「流行がエンデミックレベルに再び戻る時期と閾値は感染症によって大きく異なり、麻疹が最初にエンデミックレベルに戻る可能性が高く、現在のワクチン接種率でも対策が改善されなければその可能性がある」と指摘している。JAMA誌オンライン版2025年4月24日号掲載の報告。