日本人の認知症リスクに関連する食習慣とは? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/04/18 これまで、アジア人を対象とした認知症リスクと食事との関係を評価した報告はない。九州大学の小澤 未央氏らは、日本人における食習慣と認知症のリスクに関して潜在的な関連性を調査した。The American journal of clinical nutrition誌オンライン版2013年4月3日号の報告。 対象は認知症でない60~79歳の日本人1,006人。追跡期間中央値は15年。食習慣を効率的に調査するために縮小ランク回帰を用いた。特定の食習慣による認知症発症の推定リスクは、Cox比例ハザードモデルを用い算出した。 主な結果は以下のとおり。 ・7つの食習慣を抽出した。そのうち食事パターン1は「大豆・大豆製品」、「野菜」、「藻類」、「牛乳・乳製品」の高摂取量および「米」の低摂取量と関連していた。 ・フォローアップ期間中、271人が認知症を発症した(アルツハイマー病144人、血管性認知症88人)。 ・潜在的な交絡因子の調整後、食事パターン1スコアの最低四分位の被験者と比較して最高四分位の被験者では、すべての原因による認知症リスクは0.66(95%CI:0.46~0.95)、アルツハイマー病リスクは0.65(95%CI:0.40~1.06)、血管性認知症リスクは0.45(95%CI:0.22~0.91)減少した。 関連医療ニュース ・認知症、アルツハイマー型とレビー小体型の見分け方:金沢大学 ・認知症に対する非定型抗精神病薬処方、そのリスクは? ・Aβ沈着は認知機能にどのような影響を与えるか (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Ozawa M, et al. Am J Clin Nutr. 2013 Apr 3. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) 関連記事 大豆と認知症の関連を日本人を対象に調査~JPHC研究 医療一般 日本発エビデンス(2022/07/28) 認知症リスク、チーズとヨーグルトで関連が逆の可能性~大崎コホート 医療一般 日本発エビデンス(2023/06/28) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 術前PD-1阻害薬療法、広範なdMMR固形腫瘍で手術を回避/NEJM(2025/05/20) 帯状疱疹ワクチンで認知症の発症リスクを低減できる可能性(解説:小金丸博氏)(2025/05/20) EGFR陽性StageIIIのNSCLC、CRT後のオシメルチニブ承認/AZ(2025/05/20) モデルナのコロナワクチン、生後6ヵ月からの追加免疫の一変承認を取得(2025/05/20) 日本における治療抵抗性うつ病患者と医師の重要視しているポイントの違い(2025/05/20) キウイを毎日食べると心が健康になる(2025/05/20) 心不全患者の亜鉛不足、死亡や腎不全が増加(2025/05/20) 紙巻きタバコと電子タバコの併用で健康リスクは軽減しない(2025/05/20) 米国では孤独感を抱える人は高齢層よりも中年層に多い(2025/05/20) [ あわせて読みたい ] 非機器的早期運動療法はDVT発生率を低減【論文から学ぶ看護の新常識】第1回(2025/02/05) トレンド・トーク『肺がん』(2024/06/11) 災害対策まとめページ(2024/02/05) Dr.大塚の人生相談(2024/02/26) IBD(炎症性腸疾患)特集(2023/09/01) 旬をグルメしながらCVIT誌のインパクトファクター獲得を祝福する【Dr.中川の「論文・見聞・いい気分」】第63回(2023/08/29) エキスパートが教える痛み診療のコツ(2018/10/11) 医療者向け『学校がん教育.com』(2022/12/01) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11) アトピー性皮膚炎・乾癬特集まとめインデックス(2022/11/11)