中国・Chongqing Mental Health CenterのJianmei Long氏らは、統合失調症患者における肥満の発生率およびその影響因子を調査するため、メタ解析を実施した。Frontiers in Psychiatry誌2026年4月27日号の報告。
複数のデータベース(PubMed、Web of Science、Embase、Cochrane Library、CNKI、Wanfang Data、VIP Database、SinoMedを含む)より、包括的な文献検索を実施した。検索対象は、2025年5月26日までのすべての論文とした。メタ解析は、RevMan 5.4およびStata 18.0ソフトウェアを用いて実施した。
主な結果は以下のとおり。
・18件の研究(統合失調症患者9,351例)が解析対象となった。
・本メタ解析では、統合失調症患者における肥満の発生率は33.0%であった。
・肥満リスク上昇と有意な関連(p<0.05)が認められた因子は次のとおりであった。
【女性】オッズ比(OR):1.14、95%信頼区間(CI):1.10〜1.20
【高血糖】OR:1.08、95%CI:1.04〜1.12
【糖尿病】OR:2.36、95%CI:1.79〜3.10
【高トリグリセライド血症】OR:1.13、95%CI:1.08〜1.18
【高LDLコレステロール血症】OR:1.88、95%CI:1.45〜2.44
【オランザピン使用】OR:7.40、95%CI:4.98〜11.00
【抗精神病薬併用】OR:3.19、95%CI:2.31〜4.41
【定型抗精神病薬使用】OR:1.46、95%CI:1.18〜1.82
【非定型抗精神病薬使用】OR:1.70、95%CI:1.42〜2.03
【赤血球増多】OR:2.80、95%CI:1.60〜4.90
【低HDLコレステロール血症】OR:1.75、95%CI:1.41〜2.16
著者らは「現在のエビデンスによると、統合失調症患者における肥満の主なリスク因子は、女性、高血糖、糖尿病、高トリグリセライド血症、高LDLコレステロール血症、オランザピン使用、抗精神病薬併用、定型抗精神病薬使用、非定型抗精神病薬使用、赤血球増多、低HDLコレステロール血症であることが示唆された。臨床医は、統合失調症患者における肥満の発症を抑制し、生活の質を向上させるために、早期スクリーニングとターゲットを絞った介入を実施すべきである」と結論付けている。
(鷹野 敦夫)