HIVの1次治療、ドラビリン含有レジメンの有効性と体重への影響/JAMA

提供元:ケアネット

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公開日:2026/08/14

 

 主にアフリカ系黒人成人に対する初回抗レトロウイルス療法(ART)として、ドラビリン(DOR)/ラミブジン(3TC)/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF)は、ドルテグラビル(DTG)/エムトリシタビン(FTC)/テノホビル アラフェナミド(TAF)と比較し、48週時点のウイルス抑制効果に関して非劣性を示し、かつ体重増加がより少ないことが認められた。南アフリカ共和国・ウィットウォーターズランド大学のJoana Woods氏らが、研究者主導の無作為化非盲検非劣性試験「Opti-DOR試験」の結果を報告した。ARTの開始後、とくにTAF/DTGまたはビクテグラビルを含むレジメンにおいて著しい体重増加を伴うことがあり、HIV感染者の心代謝リスクを増大させる可能性がある。JAMA誌オンライン版2026年7月31日号掲載の報告。

DOR/3TC/TDFの有効性および体重増加への影響を、DTG/FTC/TAFと比較

 研究グループは、南アフリカ共和国の2施設において、HIV感染が確認され、ART歴がなく、スクリーニング時にHIV RNA 500コピー/mL超、かつDORに対する検出可能な耐性が認められない18歳以上の成人を登録した。

 適格患者を、DOR(100mg)/3TC(300mg)/TDF(300mg)群、またはDTG(50mg)/FTC(200mg)/TAF(25mg)群に1対1の割合で無作為に割り付け、1日1回経口投与した。

 主要評価項目は、48週時点におけるHIV RNA量<50コピー/mLの患者の割合で、群間差の95%信頼区間(CI)の下限値が-10%を上回る場合に非劣性と定義した。重要な副次評価項目は、体重の変化、体組成に対する治療の影響、安全性および有害事象などであった。

ウイルス抑制効果についてDOR/3TC/TDFの非劣性を確認、体重増加も有意に少ない

 2023年10月~2025年3月に898例が適格性の評価を受け、このうち600例が無作為化された。最終評価は2026年2月であった。

 患者背景は、597例(99.5%)がアフリカ系黒人、413例(68.8%)が出生時女性、年齢中央値34歳(四分位範囲[IQR]:28~41)、体重中央値74.9kg(IQR:66.1~85.0)、BMI中央値27.7(IQR:25.1~31.7)であり、34.0%はBMI値30以上であった。

 48週時点において、HIV RNA量<50コピー/mLを達成した患者の割合はDOR/3TC/TDF群89.0%(266例)、DTG/FTC/TAF群90.7%(273例)、群間差は-1.7%(95%CI:-6.6~3.1)であり、事前規定の非劣性マージンを満たした。

 体重増加量の中央値は、DOR/3TC/TDF群3.0kg、DTG/FTC/TAF群5.0kg(群間差:-2.0kg、95%CI:-3.0~-1.0、p<0.001)であった。

 股関節骨密度(BMD)の変化率中央値は、DOR/3TC/TDF群-2.1%(IQR:-4.1~-0.5)、DTG/FTC/TAF群-0.5%(IQR:-1.9~1.2)、脊椎BMDの変化率中央値はそれぞれ-3.2%(IQR:-5.4~-0.8)、-1.3%(IQR:-3.2~0.8)であった(いずれの群間比較もp<0.001)。

 DOR/3TC/TDF群において、ウイルス学的失敗を呈した9例のうち7例でDORに対する耐性が認められた。これら7例のうち、DTGを含む治療レジメンへ切り替えた6例中5例でウイルス抑制が達成され、1例は追跡不能となった。

 重篤な有害事象の発現割合はDOR/3TC/TDF群3.7%、DTG/FTC/TAF群2.3%で、死亡は2例(いずれもDOR/3TC/TDF群)にみられたが、いずれも試験治療との関連はないと判断された。

(医学ライター 吉尾 幸恵)