うつ病患者の死亡リスク低下に有効な食事パターンは?

提供元:ケアネット

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公開日:2026/04/06

 

 食事は、うつ病の発症に重要な役割を果たしている。しかし、食習慣がうつ病患者の死亡率に及ぼす影響は、これまで明らかになっていなかった。中国・中南大学のHonghui Yao氏らは、成人うつ病患者における6つの食習慣とすべての原因による死亡率および死因別死亡率との関連性を調査した。European Journal of Nutrition誌2026年2月12日号の報告。

 対象は、英国バイオバンクの参加者のうち、うつ病と診断され、診断後24時間食習慣評価を1回以上受けた5,368例(2006~10年に登録)。食事データは、ベースライン時および4回のオンラインフォローアップ調査を通じて収集した。高血圧予防のための食事療法(DASH)、食事性炎症指数(DII)、健康的な食事に関する食品指数2019(HEFI-2019)、健康的な植物性食事指数(hPDI)、地中海式食事スコア(MDS)、世界がん研究基金/米国がん研究財団(WCRF/AICR)食品スコアの6つの食事スコアを算出した。Cox比例ハザード回帰分析を用いて、全死亡率、心血管疾患(CVD)、がんによる死亡率のハザード比(HR)、95%信頼区間(CI)を推定した。

 主な結果は以下のとおり。

・フォローアップ期間中央値約4,370日の間に、342例が死亡した。そのうち57例がCVD、159例ががんによる死亡であった。
・DASH(HR:0.92、95%CI:0.85~0.99)、HEFI-2019(HR:0.90、95%CI:0.83~0.97)、MDS(HR:0.90、95%CI:0.83~0.97)の各五分位増加は、全死亡率の低下と関連していた。
・HEFI-2019はCVDによる死亡率の低下とも有意に関連が認められた(HR:0.79、95%CI:0.64~0.96)。
・死亡率の低下は、主に魚の摂取量の増加および非全粒穀物、脂肪、遊離糖、ナトリウムの摂取量の減少と関連していた。

 著者らは「うつ病患者において、MDSとHEFI-2019への順守率の高さは、死亡率の低下と関連していた。これらの知見は、健康的な食生活がうつ病患者の長期的な健康を支える役割を果たす可能性を示唆している」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)