潰瘍性大腸炎やクローン病を含む炎症性腸疾患(IBD)は世界的に有病率が増加しており、その原因として食事の関与が指摘されている。今回、サウジアラビア・保健省のAnas Almofarreh氏らが、辛い食品の毎日の摂取とIBDリスクとの関連を検討したところ、クローン病とは関連を示したが、潰瘍性大腸炎との関連は認められなかった。Nutrition誌2026年5月号に掲載。
本研究は症例対照研究で、サウジアラビアの民間クリニックにおける潰瘍性大腸炎患者157例、クローン病患者226例、対照群390例を対象とした。IBDの診断には、臨床検査、生検を伴う内視鏡検査、画像検査を用いた。辛い食品は、唐辛子やホットソースを使用した料理と定義し、自己記入式質問票を用いて評価した。辛い食品の摂取とIBDリスクとの関連を評価するために多変量ロジスティック回帰分析を用い、調整オッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を算出した。
主な結果は以下のとおり。
・辛い食品の毎日の摂取は、クローン病の発症リスク上昇と有意に関連していた(OR:1.61、95%CI:1.11~2.33)が、潰瘍性大腸炎とは関連していなかった(OR:1.03、95%CI:0.67~1.60)。
・辛い食品とIBDの病変範囲や重症度との間には有意な関連が認められなかった。
(ケアネット 金沢 浩子)