円形脱毛症患者、網膜疾患リスクが3.1倍

提供元:ケアネット

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公開日:2021/12/22

 

 円形脱毛症(AA)患者は網膜疾患リスクが高いことが、台湾・国立陽明交通大学のHui-Chu Ting氏らによる検討で示された。AA患者では網膜構造の異常を認めるエビデンスが増えていたが、AAと網膜症との関連は明らかになっていなかった。

 研究グループは、今回の研究はレトロスペクティブなものであり、台湾住民のみを対象としていることから他の人口集団に該当するかは不明である、としながらも、「AAと網膜疾患の病態生理を明らかにするため、さらなる研究が必要である」と述べている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2021年11月1日号掲載の報告。

 研究グループは、台湾の全民健康保険研究データベースを用いて、AAと網膜疾患の関連を調べた。9,909例のAA患者と、その適合対照として9万9,090例を特定し、網膜疾患リスクについて評価した。すべての解析は、Cox回帰モデルを用いて行った。

 主な結果は以下のとおり。

・対照群と比較して、AA患者の網膜疾患に関する補正後ハザード比(aHR)は3.10(95%信頼区間[CI]:2.26~4.26)であった。
・AA患者において対照群よりも有意に発症リスクが高い網膜疾患は、網膜剥離(aHR:3.98、95%CI:2.00~7.95)、網膜血管閉塞症(2.45、1.22~4.92)、網膜症(3.24、2.19~4.81)であった。

(ケアネット)

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