医師の認知症リスク~コホート研究

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ケアネット

医師の認知症リスク~コホート研究のイメージ

 より良い医療知識を多く有している医師は、認知症リスクが低いのではないだろうか。この疑問を明らかにするため、台湾・Chi-Mei Medical CenterのLi-Jung Ma氏らが検討を行った。Aging Clinical and Experimental Research誌オンライン版2019年8月19日号の報告。

 医師2万9,388人、一般集団5万人、医師以外の医療従事者3万446人を含む、全国規模の人口ベース調査を実施した。2006~12年の病歴を追跡し、3群間および医師のサブグループ間で認知症有病率の比較を行った。

 主な結果は以下のとおり。

・年齢、性別、頭部外傷、甲状腺機能低下、高血圧、糖尿病、脳卒中、血管疾患、心房細動、高コレステロール血症、うつ病、アルコール依存症で調整した後、医師は、一般集団と比較し、認知症有病率が低かった(調整オッズ比[AOR]:0.56、95%信頼区間[CI]:0.47~0.67)。
・医師以外の医療従事者は、一般集団と比較し、認知症有病率が低かった(AOR:0.46、95%CI:0.36~0.60)。
・医師と医師以外の医療従事者における認知症有病率に有意な差は認められなかった(AOR:0.98、95%CI:0.71~1.36)。
・認知症有病率の高かった医師のサブグループは、高齢、小児科専門医、地方病院およびクリニック勤務であった。

 著者らは「医師の認知症有病率は、一般集団よりも低かった。医師の中でも、特定のサブグループにおいて認知症有病率が高いことから、さらなる研究が必要とされる」としている。

(鷹野 敦夫)

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