うつ病に対する森田療法~許容性に関する定性的研究

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 日本において森田療法は広く認知されているが、英国ではほとんど知られていない。英国・エクセター大学のHolly Victoria Rose Sugg氏らは、英国における森田療法の許容性について検討を行った。BMJ Open誌2019年5月29日号の報告。

 フレームワークアプローチで分析した治療後の半構造化面接により、森田療法と通常ケアについてランダム比較パイロット研究を実施した。英国・デボン州のGeneral Practiceデータより検索を行い、森田療法を受けた患者16例を抽出し、分析のために目的に応じてサンプリングした。

 主な結果は以下のとおり。

・患者の意見や森田療法の経験の違いにより、モデルとなる5つのテーマを特定した。
・全体として、これまで経験した他の治療法との比較において、森田療法の価値を理解した患者の多くで受け入れられた。
・これらの患者では、自然現象としてどう困難を受け入れ許容しているか、症状から外部要因へ注意を移行するか、などが強調され、症状軽減およびエンパワーメント感覚の促進が認められた。
・治療に対する患者の期待と照らし合わせ、森田療法の原理を理解することが、森田療法の許容と有意に関連していることが認められた。
・また調査結果は、森田療法の原理と実践の違いを強調しており、患者は安静時の恐怖や不快感などの治療プロセスの取り組み、セラピストからの十分な支援の必要性、治療コミットメントなどに注目していた。

 著者らは「英国において、森田療法は受け入れられ、そのアプローチは有益かつ斬新であると思われる。したがって、森田療法の大規模研究が進行することは、臨床プロトコールの微修正につながるであろう。患者の期待や治療への理解が森田療法の許容に重要な役割を果たしており、今後の研究において、これら潜在的因子を調査する必要がある」としている。

(鷹野 敦夫)

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