ニボルマブ、BRAF遺伝子変異の有無にかかわらず有用

提供元:ケアネット

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公開日:2015/08/03

 

 ニボルマブ(商品名:オプジーボ)は進行期メラノーマの患者において、その有効性と安全性はBRAF遺伝子変異の有無にかかわらず認められ、また、BRAF阻害薬およびイピリムマブの前治療歴による影響もみられなかったことが、英国王立マースデン病院のJames Larkin氏らにより報告された。JAMA Oncology誌2015年7月1日号掲載の報告。

 ニボルマブは進行期メラノーマ患者において臨床効果を示しているが、大規模なデータセットにおいてBRAF野生型患者とBRAF V600変異陽性患者のサブグループでの比較は、これまで十分に行われていなかった。そこで、Larkin氏らは、BRAF野生型患者およびBRAF変異陽性の転移性メラノーマ患者における抗PD-1抗体ニボルマブの有用性と安全性の解析を行った。

 本統合解析には4件のニボルマブの臨床試験が用いられ、後ろ向きに解析を行った。対象は切除不能なステージIII、IVの成人メラノーマ患者440例で、いずれかの臨床試験への参加時にBRAF遺伝子変異の有無を検査した。

 ニボルマブは2週ごとに0.1、0.3、1.0、3.0、10.0mg/kg(83%の患者が3.0mg/kgであった)を60分以上かけて静脈内に投与し、増悪、有害事象による中止、脱落、または試験終了時まで続けられた。

 主な結果は以下のとおり。

・440例中BRAF野生型の患者は334例、BRAF V600変異陽性の患者は106例で、そのうち評価可能であった患者は、それぞれ217例、74例であった。
・BRAF阻害薬による前治療歴を除けば、患者背景は2群間で差は見られなかった。
BRAF野生型群の客観的奏効率は34.6%(95%信頼区間:28.3~41.3)、BRAF変異陽性群の客観的奏効率は、29.7%(95%信頼区間:19.7~41.5)であった。
・客観的奏効率は、BRAF阻害薬による前治療歴、イピリムマブによる前治療歴、腫瘍のPD-L1発現状況による差は見られなかった。
・奏効期間中央値は、BRAF野生型群14.8ヵ月(95%信頼区間:11.1~24.0ヵ月)、BRAF変異陽性群11.2ヵ月(95%信頼区間:7.3~22.9ヵ月)であった。
・奏効に至る期間の中央値は、両群とも2.2ヵ月であった。
・治療に関連する全グレードの有害事象の発現率は、BRAF野生型群68.3%、BRAF変異陽性群58.5%であった。そのうち、グレード3/4の有害事象はBRAF野生型群11.7%、BRAF変異陽性群2.8%であった。両群で5%以上みられた有害事象は疲労、掻痒、発疹、および下痢であった。

(ケアネット 森 幸子)