平成20年4月1日から「がん性疼痛緩和指導管理料(100点)」が算定可能に

提供元:ケアネット

印刷ボタン

公開日:2008/04/21

 



平成20年度診療報酬改定で、がん性疼痛の緩和を目的に医療用麻薬(オピオイド鎮痛薬)を投与しているがん患者に対して、WHO方式のがん性疼痛治療法に従って、計画的な治療管理と療養上必要な指導を継続的に行い、麻薬を処方することに対して「がん性疼痛緩和指導管理料(100点)」が算定できるようになった。保医発第0305001号(平成20年3月5日付)の「診療報酬の算定方法の制定等に伴う実施上の留意事項について」で通知された(下欄参照)。


WHO方式がん性疼痛治療法とは、世界標準のがん性疼痛治療のガイドライン。1986年、「がんの痛みからの解放(Cancer Pain Relief)」においてWHOが推奨する治療法が公表され、その後、疼痛治療の進歩や新知見が取り入れられ、1996年に第2版(改訂版)が刊行された。本治療法は、70~90%のがん患者で痛みを消失させる鎮痛薬の使用法であり、その有効性が実証され、次の5点に要約される。

1.経口的に(by mouth)
  鎮痛薬は、できる限り経口投与とすべきである。
2.時刻を決めて規則正しく(by the clock)
  痛みが持続性であるときには、時刻を決めて規則正しく投与する。
  頓用方式の投与を行ってはならない。
3.除痛ラダーにそって効力の順に(by the ladder)
  鎮痛薬を除痛ラダーにしたがって順次選択していく。
4.患者ごとの個別的な量で(for the individual)
  鎮痛薬の適切な投与量とは、治療対象となった痛みが消える量である。
5.そのうえで細かい配慮を(attention to detail)
  患者にとって最良の鎮痛が得られ、副作用が最小となるように
  治療を進めるには、治療による患者の痛みの変化を監視し
  続けていくことが大切である。
(世界保健機関編. 武田文和訳. がんの痛みからの解放-WHO方式がんの疼痛治療法-.第2版. 金原出版株式会社; p.16-41.)

今後は、WHO方式がん性疼痛治療法の5原則に従ってオピオイド鎮痛薬を投与し、副作用等を含めて計画的に治療を行うことで、管理料の算定が可能となる。
 
【参考】「診療報酬の算定方法の制定等に伴う実施上の留意事項について」保医発第0305001号
B001 特定疾患治療管理料
22 がん性疼痛緩和指導管理料
(1) がん性疼痛緩和指導管理料は、医師ががん性疼痛の症状緩和を目的として麻薬を投与しているがん患者に対して、WHO方式のがん性疼痛の治療法(がんの痛みからの解放-WHO方式がんの疼痛治療法-第2版)に従って、副作用対策等を含めた計画的な治療管理を継続して行い、療養上必要な指導を行った場合に、月1回に限り、当該薬剤に関する指導を行い、当該薬剤を処方した日に算定する。なお、当該指導には、当該薬剤の効果及び副作用に関する説明、疼痛時に追加する臨時の薬剤の使用方法に関する説明を含めるものであること。
(2) がん性疼痛緩和指導管理料を算定する場合は、麻薬の処方前の疼痛の程度(疼痛の強さ、部位、性状、頻度等)、麻薬の処方後の効果判定、副作用の有無、治療計画及び指導内容の要点を診療録に記載する。