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2026-02-02 ~ 2026-02-05

2026/02/05

巣状分節性糸球体硬化症、新規の選択的TRPC6阻害薬が有望/Lancet

ジャーナル四天王

 巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)では、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーCメンバー6(TRPC6)の過剰な活性が、腎糸球体のポドサイトの減少と進行性腎障害を引き起こす可能性が示唆されている。米国・ミシガン大学のHoward Trachtman氏らは、FSGSの治療薬として、新規の1日1回経口投与の選択的TRPC6阻害薬BI 764198の安全性と有効性を評価する探索的試験を行い、蛋白尿の低下が認められ、忍容性は良好であったことを報告した。Lancet誌オンライン版2026年1月27日号掲載の報告。 BI 764198(3用量)の安全性と有効性をプラセボと比較、第II相試験 研究グループは、第II相の多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化試験により、BI 764198(20mg、40mg、80mg、1日1回)の安全性と有効性をプラセボと比較し評価した。投与期間は12週間。

米国の肥満有病率、2035年に向けて人種/民族問わず増加の見込み/JAMA

ジャーナル四天王

 1990~2022年の間の米国における成人肥満(BMI値30以上)有病率の変動を集団単位で調べた結果、人種/民族、居住州、性別、年齢によって大きな違いがみられたものの、すべての集団で肥満の有病率は高く、2035年に向けて増加し続けると見込まれることが、米国・ワシントン大学のNicole K. DeCleene氏らによって示された。米国における肥満の有病率は、過去数十年で急激に上昇しており、公衆衛生上の大きな負担となっている。集団によってかなりのばらつきがあることが示されている一方で、保健政策の策定や格差の縮小に必要な、集団レベルの肥満推計や予測の詳細情報は不足していた。JAMA誌オンライン版2026年1月28日号掲載の報告。

ラテンアメリカにおける最も一般的な非虚血性心筋症、シャーガス心筋症に対して、サクビトリル・バルサルタンはエナラプリルと比較して有効性は示されなかった(解説:原田和昌氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

シャーガス病はトリパノソーマ・クルジという原虫によって引き起こされるラテンアメリカにおける非虚血性心筋症(慢性シャーガス心筋症:CCC)の最も一般的な原因である。CCCは急性心筋炎と慢性線維化性心筋炎を呈する。これまでエナラプリルがCCC患者の心機能に良い効果を有する、CCCの動物モデルでエナラプリルが心筋線維化と心機能を改善したという報告があるが、ガイドラインが推奨する心不全治療のCCC患者に対する有効性と安全性は明らかでない。

高血圧アプリの有効性決定因子が明らかに/Hypertension

医療一般

 苅尾 七臣氏(自治医科大学内科学講座循環器内科学 教授/自治医科大学附属病院循環器センター センター長)らが高血圧治療補助アプリを用いた研究「B-INDEX研究」を実施し、ベースライン血圧値とは無関係に、高齢・減塩・初期の体重減少が治療アプリ(デジタルセラピューティクス:DTx)による効果的な血圧低下の予測因子であることを明らかにし、「DTxによる高血圧治療では、最初の4週間が重要」と示唆した。Hypertension誌2026年1月号掲載の報告。  本研究は、高血圧患者を対象とした12ヵ月間の多施設共同介入研究で、DTx介入による家庭血圧低下効果の決定要因を調査。

LH-RHアゴニスト5年後も閉経前のリンパ節陽性早期乳がん、ET延長は再発抑制と関連するか?/JCO

医療一般

 5年間のLH-RHアゴニストベースの術後内分泌療法(ET)を完了後も閉経前であったリンパ節転移陽性のHR陽性早期乳がん患者に対するETの延長は、浸潤性乳がん再発および遠隔再発のいずれにおいても臨床的に意義のある減少と関連していたことが、米国・ハーバード大学のCarmine Valenza氏らによって示された。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2026年1月15日号掲載の報告。  閉経前および閉経後のER陽性早期乳がん患者では、タモキシフェンによる術後療法を10年に延長すると、乳がん死亡率が低下することが報告されている(ATLAS試験)。

うつ病予防に最適な睡眠時間が判明!

医療一般

 睡眠時間とうつ病の関係は、公衆衛生上の重要な懸念事項である。中国・四川農業大学のHansen Li氏らは、米国成人における平日と週末の睡眠時間がうつ病の有病率とどのように関連しているかを調査した。International Journal of Behavioral Medicine誌オンライン版2025年12月19日号の報告。  対象は、パンデミック前の最新の米国国民健康栄養調査(NHANES)2017~20年3月より抽出された、20歳以上の成人4,089人。睡眠時間とうつ病指標との関連を調査するため、相関分析および非線形回帰分析を実施した。さらに、性別による差異の可能性を調査するため、性別ごとに層別化し、分析した。

抗加齢医学の初心者にもおすすめ『第8回アンチエイジングセミナーin松山』【ご案内】

医療一般

 2026年3月8日(日)、松山市立子規記念博物館にて『第8回アンチエイジングセミナー in 松山』が開催される。参加費は無料で、医師・歯科医師・研究者・メディカルスタッフなど、医療関係者であれば誰でも参加可能。申込締切は3月3日(火)、定員100名に達し次第締め切りとなる。  本セミナーは、「抗加齢医学に興味はあるが、これまで体系的に学ぶ機会がなかった」「日常診療にどのように取り入れればよいのか知りたい」といった医療従事者にも参加しやすい内容となっている。  老化を疾患として捉え、長寿研究を基礎に学際的な視点から健康長寿を目指す抗加齢医学は、循環器疾患、認知症、生活習慣病、フレイル対策など、日常診療と密接に関わる分野として注目を集めている。本セミナーでは、抗加齢医学を取り巻く最新の知見を踏まえつつ、日常診療や生活指導、予防医療の現場での実践につながる視点を中心に、明日から活かせる内容をわかりやすく解説する。

「納豆が健康に良い」のはなぜ?

医療一般

 納豆の健康効果に、新たな科学的根拠が追加された。井田 智章氏、居原 秀氏(共に大阪公立大学)らの研究グループは、納豆の発酵過程において、抗酸化作用などを有する「超硫黄分子」が増加することを明らかにした。納豆には超硫黄分子が多く含まれるとされているが、その詳細は明らかになっていなかった。本研究結果は、Nitric Oxide誌2026年2月号に掲載された。  研究グループは、3種類の大豆品種(フクユタカ、ユキシズカ、スズオトメ)および市販の納豆4製品について、解析を行った。自家製納豆も作製し、発酵日数(0~6日)ごとに解析した。

2026/02/04

急性虫垂炎の抗菌薬治療、10年再発率・虫垂切除率は?/JAMA

ジャーナル四天王

 急性単純性虫垂炎の初回治療として抗菌薬治療を受けた成人患者を10年間追跡したところ、組織病理学的所見に基づいて確定された虫垂炎の再発率は37.8%、虫垂切除術の累積施行率は44.3%であったことが、フィンランド・トゥルク大学のPaulina Salminen氏らが実施した「APPAC試験」で示された。著者は、「成人の急性単純性虫垂炎患者の治療選択肢としての抗菌薬治療を支持するエビデンスだ」とまとめている。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年1月21日号で報告された。

PPIの長期使用と胃がんリスクの関連性否定:北欧5ヵ国での集団ベースの症例対照研究(解説:上村直実氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

北欧5ヵ国の全国登録レジストリーから前向きに収集したデータを用いた大規模症例対照研究の結果、1年超のPPI長期使用と胃がんリスクの関連性はなく、H2ブロッカーと同様であることが、2026年1月のBMJ誌に発表された。PPI長期使用による胃がんリスクの上昇を示唆する報告は多数あるが、コホート研究などの観察研究における精度の問題を指摘して、考えられるバイアスである診断前のPPI開始時期やH. pylori関連変数の調整不足、噴門部がんの混在などを厳密に調整するデザインを採用した結果、両者の関連性が否定されたとしている。

長島型掌蹠角化症、足の臭いの原因菌と有効な外用薬が明らかに/慶應大ほか

医療一般

 長島型掌蹠角化症は、日本に約1万人、東アジアに数十万人の患者がいると推定され、紅斑性の過角化、掌蹠多汗症、そしてQOLを著しく低下させる独特の足の臭いが特徴とされる。慶應義塾大学の小野 紀子氏らは、掌蹠の細菌叢を調査し、外用過酸化ベンゾイルの治療効果を評価することを目的とした研究を実施。細菌叢の異常、とくにコリネバクテリウム属の過剰増殖が臭気の主な原因であること、局所塗布による過酸化ベンゾイルが有望な治療介入であることが示唆された。Journal of Investigative Dermatology誌オンライン版2025年12月1日号掲載の報告より。  本研究は、SERPINB7遺伝子変異を有し、典型的な臨床症状を呈する長島型掌蹠角化症患者32人と対照群20人のコホートを対象に実施された。

1日2~3杯のコーヒーがメンタルヘルスに有益

医療一般

 コーヒー摂取と精神疾患リスクとの関連性は、集団ベースの研究において依然として一貫性が認められていない。カフェイン代謝や性別による潜在的な修飾作用については、これまであまり研究されていなかった。中国・復旦大学のBerty Ruping Song氏らは、インスタント、挽きたて、カフェイン抜きなどのさまざまな種類のコーヒーの毎日の摂取量と各種精神疾患との関連性を調査し、カフェイン代謝や性別によって、この関連性が異なるかどうかを調査した。Journal of Affective Disorders誌オンライン版2025年12月19日号の報告。  本研究では、英国バイオバンクのデータを用いてプロスペクティブ解析を実施した。

青年期の進行古典的ホジキンリンパ腫、ニボルマブ+AVDの3年PFS(S1826サブ解析)/JCO

医療一般

 進行古典的ホジキンリンパ腫に対する1次治療としてニボルマブ(N)+AVD(ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)とブレンツキシマブ ベドチン(BV)+AVDを比較した第III相S1826試験における青年コホートを対象としたサブグループ解析で、N+AVDが放射線療法を最小限に抑えつつ、高い3年無増悪生存(PFS)率を達成したことを、米国・エモリー大学のSharon M. Castellino氏らが報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2026年1月9日号に掲載。  S1826試験は、StageIII~IVの古典的ホジキンリンパ腫と新たに診断された患者を対象に、N+AVD 6サイクルもしくはBV+AVD 6サイクルに無作為に割り付け、主要評価項目としてPFS、副次評価項目として全生存期間、無イベント生存期間、安全性を比較した試験である。

妊娠中の血圧上昇は早産・低出生体重リスクと関連

医療一般

 妊娠から出産までの健康を良好に保つ上では、妊婦の血圧を管理することが重要となりそうだ。新たな研究で、遺伝的要因に基づき収縮期血圧(SBP)が10mmHg高いと予測される妊婦では、母子双方の有害な妊娠・周産期アウトカムのリスクが高いことが示された。ノルウェー公衆衛生研究所・生殖・健康センターのMaria Magnus氏らによるこの研究結果は、「BMC Medicine」に1月14日掲載された。  Magnus氏は、「本研究の結果は、母体の血圧上昇が、早産、低出生体重児の出産、分娩誘発の必要性、妊娠糖尿病の発症、新生児集中治療室(NICU)への入室など、複数の有害な妊娠アウトカムのリスク上昇と関連することを示している」とニュースリリースで述べている。

AIで脂肪吸引手術の安全性が向上する可能性

医療一般

 人工知能(AI)が脂肪吸引手術の安全性向上に役立つのではないかとする論文が、「Plastic and Reconstructive Surgery」1月号に掲載された。米メイヨー・クリニックのMauricio Perez Pachon氏らの研究によるもので、AIを活用することで脂肪吸引手術に伴う出血量を正確に予測でき、その精度は94%に及ぶという。  脂肪吸引手術は世界で毎年230万人以上が受けており、手術件数として美容外科手術全体の15~20%を占める。この手術は一般的に安全とされているが、脂肪吸引量が多い場合などに、大量出血という深刻な合併症が起きることがある。大量出血が発生すると輸血が必要になることや、時に患者が死亡に至ることもある。このようなリスクに対して近年、AIを用いて出血量を術前に予測する試みが行われている。

認知症患者の4人に1人に脳に悪影響を及ぼす薬が処方

医療一般

 認知症のあるメディケア加入高齢者の4人に1人が、抗精神病薬、バルビツール酸系薬、ベンゾジアゼピン系薬などの脳機能に影響を及ぼす薬剤によって危険にさらされていることが、新たな研究で明らかにされた。これらの高リスクの中枢神経系(CNS)活性薬は、転倒やせん妄、入院のリスクを上昇させ、特に、認知機能障害のある高齢患者においてはその影響が顕著であることから、ガイドラインでは使用を控えることが推奨されている。米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)デイヴィッド・ゲフィン医科大学院のJohn Mafi氏らによるこの研究結果は、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」に1月12日掲載された。

2026/02/03

PD-L1陽性の未治療TN乳がん、サシツズマブ ゴビテカン併用でPFS延長/NEJM

ジャーナル四天王

 未治療のPD-L1陽性局所進行トリプルネガティブ乳がん患者の治療において、化学療法+ペムブロリズマブと比較してサシツズマブ ゴビテカン+ペムブロリズマブは、有意に長い無増悪生存期間(PFS)をもたらし、奏効期間が長い傾向を認め、有害事象による投与中止率が低いことが、米国・Harvard Medical SchoolのSara M. Tolaney氏らASCENT-04/KEYNOTE-D19 Clinical Trial Investigatorsが実施した「ASCENT-04/KEYNOTE-D19試験」で示された。サシツズマブ ゴビテカンは、抗Trop-2モノクローナル抗体とトポイソメラーゼI阻害薬であるSN-38を結合させた抗体薬物複合体。ASCENT試験の知見に基づき、2レジメン以上の全身療法を受けた転移を有するトリプルネガティブ乳がんの治療薬として日本を含む複数の国で承認されている。NEJM誌2026年1月22日号掲載の報告。

認知症に対する抗精神病薬中止に伴うBPSD再発リスクは?

医療一般

 認知症の行動・心理症状(BPSD)の治療には、抗精神病薬が使用される。しかし、治療は有害な転帰と関連している。2018年のコクランレビューにおいて、治療群間の試験未完了者数の差を比較した結果、抗精神病薬の中止がBPSD症状にほとんど影響を及ぼさない可能性を示唆する質の低いエビデンスが示された。また、再発リスクの統合エフェクトサイズは報告されていなかった。英国・St Pancras HospitalのSophie Roche氏らは、認知症患者における抗精神病薬中止後のBPSD症状再発の統合リスク比(RR)についてメタ解析を実施した。Alzheimer's & Dementia誌2025年12月15日号の報告。

直美問題の解決へ一歩――専門医と患者をつなぐ新構想でクラウドファンディング開始

医療一般

 初期研修修了後、十分な専門研修を経ないまま美容医療に従事する、いわゆる「直美(ちょくび)問題」が社会問題化する中、現場の医師が主導する新たな取り組みが動き出した。近畿大学 医学部皮膚科学教室 主任教授の大塚 篤司氏らは大学発ベンチャーを立ち上げ、AIと専門医の知見を組み合わせた美容医療予約プラットフォーム「美肌コネクト」の開発を主な目的とした、クラウドファンディングをスタートした。 専門研修不足と医師偏在、双方への危機感 大塚氏は「直美問題は、患者側、医師側の両方に不幸をもたらしている」と言う。

チルゼパチドは肥満症患者などの精神症状のリスクとならない

医療一般

 肥満症の患者にチルゼパチドを処方した場合、何らかの精神症状を伴うのであろうか。このテーマについてアメリカのペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院精神医学科のThomas A. Wadden氏らの研究グループは、SURMOUNT試験の事後解析を行った。その結果、既往の精神症状のない過体重または肥満症患者にはチルゼパチドはうつなどのリスクと関連しないことがわかった。この結果は、Obesity誌2026年1月15日オンライン版に公開された。

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