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2019-09-16 ~ 2019-09-22

2019/09/20

HFpEFへのsacubitril -バルサルタンの有効性/NEJM

 左室駆出率(LVEF)の保たれた心不全(HFpEF)患者において、ネプリライシン阻害薬sacubitrilとARBバルサルタンの合剤(sacubitril/バルサルタン)は、心血管死およびすべての心不全入院の複合エンドポイントを有意に低下させるという結果には至らなかった。米国・ハーバード・メディカル・スクールのScott D. Solomon氏らが、HFpEF患者を対象にsacubitril/バルサルタンとバルサルタンを比較する無作為化二重盲検試験「PARAGON-HF試験」の結果を報告した。LVEFが低下した心不全患者においては、sacubitril/バルサルタンにより心血管死および心不全による全入院のリスクが低下することが示されていたが、HFpEFに対する有効性はこれまで不明であった。NEJM誌オンライン版2019年9月1日号掲載の報告。

ジャーナル四天王

甲状腺機能低下症、TSH値と死亡率の関連は?/BMJ

 甲状腺機能低下症と診断された患者において、甲状腺刺激ホルモン(TSH)値が推奨される正常範囲内の場合は、長期的な健康アウトカム(全死因死亡、心房細動、虚血性心疾患、心不全、脳卒中/一過性脳虚血発作、骨折)で臨床的に意味のある差を示唆するエビデンスは確認されなかった。一方、TSH値が推奨範囲を外れる場合、とくに基準値上限を超える場合に、有害な健康アウトカムが確認されたという。英国・バーミンガム大学のRasiah Thayakaran氏らが、後ろ向きコホート研究の結果を報告した。甲状腺ホルモン補充療法においてTSH値に特定の最適目標はなく、正常範囲内でのTSH値の違いが、患者のアウトカムに大きな影響を与えるかどうかについては、これまで不明であった。BMJ誌2019年9月3日号掲載の報告。

ジャーナル四天王

メトホルミンとEGFR-TKIの併用、肺腺がんのPFSを有意に延長/JAMA Oncol

 糖尿病治療薬メトホルミンの抗がん剤としての研究は世界的潮流となっているようだ。メキシコ・Instituto Nacional de CancerologiaのOscar Arrieta氏らは非盲検無作為化第II相臨床試験を行い、EGFR-TKI標準治療へのメトホルミン併用投与が、進行肺腺がん患者の無増悪生存期間(PFS)を有意に改善することを示した。これまで前臨床および後ろ向き研究で、メトホルミンが肺がんを含むさまざまな腫瘍の予後を改善することが示され、とくにEGFR-TKIとの相乗作用に関するエビデンスが蓄積されていた。JAMA Oncology誌オンライン版2019年9月5日号掲載の報告。

医療一般

非小細胞肺がんにおけるHER3抗体複合体U3-1402の成績/WCLC2019

 非小細胞肺がん(NSCLC)のEGFR-TKI耐性の治療選択肢は限られている。全体として、多くのNSCLCがHER3を発現している。 HER3を介したシグナル伝達はEGFR-TKI耐性のメカニズムしては確立されていないが、抗HER3抗体薬物複合体(ADC)による治療はEGFR変異NSCLCの多様な耐性メカニズムを標的とするアプローチとして提示されている。 U3-1402は、新規のペプチドベースのリンカーを介して新規のトポイソメラーゼI阻害薬を結HER3を標的とする抗体に結合させたADC。WCLC2019では、進行中の第I相試の用量漸増相から安全性/忍容性および抗腫瘍活性データが第20回世界肺癌会議(WCLC2019)で示された。

医療一般

抗不安薬使用とニコチン依存との関連

 医学生においても喫煙は一般的であり、将来のキャリアで禁煙を促進する能力に影響を及ぼす可能性がある。フランス・エクス=マルセイユ大学のA. Bourbon氏らは、フランス医学生における喫煙状況を調査し、心理社会的要因や向精神薬使用とニコチン依存の重症度や日々の喫煙行動との関連について検討を行った。Progress in Neuro-psychopharmacology & Biological Psychiatry誌2019年8月30日号の報告。  医学生の募集は、2016年12月13日~2017年5月15日にフランスの医科大学35校においてメーリングリストおよびソーシャルネットワークを通じて行った。日々の喫煙行動に関するアンケートは匿名で、インターネットを用いて収集した。重度のニコチン依存を、Fagerstromのニコチン依存度簡易テスト4以上と定義した。

医療一般

幸福感が強い人の脳は“ゆらぎ”が少ない

 幸福感と脳活動の関連が報告された。自分が幸福だと強く感じている人は、大脳右楔前部という部分の安静時活動性が低いという。京都大学こころの未来研究センターの佐藤弥氏らの研究によるもので、詳細は「Scientific Reports」8月20日オンライン版に掲載された。  佐藤氏らの研究グループは、大脳右楔前部の灰白質容積と主観的な幸福感が正相関することを既に報告しているが、右楔前部の活動性との関連は明らかでなかった。近年、脳内の低周波変動(低周波ゆらぎ)の振幅が自発的な神経活動の強度を反映すると報告されており、安静時に低周波ゆらぎとして観察される右楔前部の活動性が、主観的な幸福感と関係している可能性が考えられる。そこで佐藤氏らは、主観的幸福感と右楔前部の活動性との関連を検討した。

医療一般

腸内細菌叢の乱れを免疫誘導で制御

 近年、さまざまな疾患領域において腸内細菌の関与がトピックとなっている中、腸管などの粘膜面の疾患特異的な免疫をワクチンによって強化する方法が開発された。細菌感染症の治療だけでなく、肥満や糖尿病などの予防への応用も期待される。大阪市立大学大学院医学研究科ゲノム免疫学の植松智氏・藤本康介氏らのグループの研究によるもので、詳細は「Gastroenterology」8月21日オンライン版に掲載された。  新たに開発されたのは、粘膜面に存在しているIgA(免疫グロブリンA)という細菌やウイルスなどの侵入を防ぐ仕組みを、感染防御のために必要な粘膜へ誘導するワクチン。このワクチンを接種後に、感染防御に必要な粘膜面へ抗原を加えることで、発症を予防したい疾患に対する免疫力を高めることができる。細菌感染症の治療に使われる抗生物質には、体の恒常性維持に必要な常在菌も殺傷してしまうリスクがあるのに対し、新しく開発されたこの方法は標的とする細菌の粘膜面への侵入や定着を阻害できるというメリットもある。

医療一般

2019/09/19

インフルエンザ予防効果、N95マスクvs.医療用マスク/JAMA

 外来医療従事者(HCP)におけるN95マスクと医療用マスクの装着予防効果を調べた結果、インフルエンザの罹患率について有意差は認められなかったことが示された。米国疾病予防管理センター(CDC)のLewis J. Radonovich Jr氏らが、米国の7医療センター・137外来部門で行ったクラスター無作為化プログマティック効果比較試験の結果で、JAMA誌2019年9月3日号で発表した。両マスクの効果については結論が出ていなかった。  研究グループは2011年9月~2015年5月にかけて、米国内7医療センターの外来部門137ヵ所を通じて試験を行い、HCPがN95マスクまたは医療用マスクを装着した場合の、インフルエンザおよびウイルス性呼吸器感染症の予防効果を比較した。最終フォローアップは2016年6月だった。

ジャーナル四天王

HFrEFへのsacubitril -バルサルタン、1年後のLVEF有意に改善/JAMA

 駆出率が低下した心不全(HFrEF)患者において、sacubitril/バルサルタン投与はNT-proBNP値を低下し、12ヵ月時点の心臓容積・心機能マーカーの改善とわずかだが有意に関連することが明らかにされた。米国・マサチューセッツ総合病院のJames L. Januzzi Jr氏らが、794例の患者を対象に行った前向き非盲検試験の結果で、これまでsacubitril/バルサルタン投与の、心臓リモデリングへの影響は明らかになっていなかった。著者は「観察された心臓の逆リモデリングは、HFrEF患者においてsacubitril/バルサルタンの機械的効果をもたらす可能性を示唆するものといえる」とまとめている。JAMA誌オンライン版2019年9月2日号掲載の報告。

ジャーナル四天王

デュルバルマブ+化学療法、小細胞肺がん1次治療の生存を延長(CASPIAN)/WCLC2019

 2019年9月9日、化学療法への抗PD-L1抗体デュルバルマブの追加が、進展型小細胞肺がん患者の全生存期間(OS)を有意に延長したことが第20回世界肺癌会議(WCLC2019)で、スペインのLuis Paz-Ares氏により発表された。  デュルバルマブの多施設国際研究CASPIAN試験では、未治療の進展型小細胞肺がん患者537例が、デュルバルマブ+化学療法(以下EP)、デュルバルマブ+トレメリムマブ+EP、対照群であるEP単独に無作為に割り付けられた。

医療一般

多飲症と抗精神病薬との関連

 山梨県立北病院の桐野 創氏らは、多飲症と抗精神病薬との関連を明らかにするためシステマティック・レビューを行った。Progress in Neuro-psychopharmacology & Biological Psychiatry誌オンライン版2019年8月28日号の報告。  抗精神病薬により誘発または改善された多飲症に関する臨床研究および症例報告を含み、MEDLINE、Embase、PsycINFOよりシステマティックに検索した。  主な結果は以下のとおり。 ・二重盲検ランダム化比較試験(RCT)1件、single-arm試験4件、横断研究1件、ケースシリーズ3件、ケースレポート52件を含む61件が抽出された。

医療一般

「1日おき断食」ダイエットは減量に有効?

 1日断食したら翌日は好きなものを食べるという「1日おき断食」ダイエット法は、減量に効果的かもしれない。健康だがわずかに過体重の成人が、1日おきの断食をたった1カ月続けただけで約3kgの減量に成功したという研究結果を、グラーツ大学(オーストリア)分子生物学教授のFrank Madeo氏らが「Cell Metabolism」9月3日号に発表した。  このダイエット法は断続的断食法(intermittent-fasting)の一種で「1日おき断食法(alternate day fasting;ADF)」と呼ばれ、好きなものを食べる日と断食する日を交互に繰り返すもの。Madeo氏らは今回、健康で肥満はないが、わずかに過体重の基準を超える60人の成人を対象に研究を行った。研究では、参加者の半数を、2日間のうち最初の12時間は好きなものを食べ、その後36時間は断食することを繰り返すADFを1カ月間継続する群に、残る半数を普段通りの食生活を送る群にランダムに割り付けて観察した。

医療一般

飲酒時の電動キックボードで重傷事故が多発、米研究

 飲酒したら自動車を運転しないのは当然だが、電動キックボードにも乗らないほうがよいようだ。電動キックボードを運転中に発生した脳出血や顔面骨折などの重傷例のうち、多くは飲酒や薬物使用が原因であったことが、米カリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)臨床外科准教授のLeslie Kobayashi氏らの研究で明らかになった。手軽に楽しめることで人気の電動キックボードだが、「電動式のモーターを備えた乗り物であることを忘れてはならない」と同氏は注意を呼び掛けている。研究の詳細は「Trauma Surgery and Acute Care Open」8月29日オンライン版に掲載された。

医療一般

C型肝炎治療薬で肝機能障害を確認、FDAが注意喚起

 米食品医薬品局(FDA)は2019年8月28日、C型肝炎の治療薬として、中等度から重度の肝機能障害を有する患者にマヴィレット(一般名グレカプレビル・ピブレンタスビル)、Zepatier(一般名エルバスビル・グラゾプレビル、日本での製品名エレルサ・グラジナ)、またはVosevi(一般名ソホスブビル・ベルパタスビル・ボキシラプレビル、日本国内未承認)を使用すると、肝機能障害の悪化や肝不全を招くおそれがあるとして注意喚起を行った。

医療一般

2019/09/18

心房細動合併安定CAD、リバーロキサバン単剤 vs.2剤併用/NEJM

 血行再建術後1年以上が経過した心房細動を合併する安定冠動脈疾患患者の治療において、リバーロキサバン単剤による抗血栓療法は、心血管イベントおよび全死因死亡に関してリバーロキサバン+抗血小板薬の2剤併用療法に対し非劣性であり、大出血のリスクは有意に低いことが、国立循環器病研究センターの安田 聡氏らが行ったAFIRE試験で示された。研究の成果は2019年9月2日、欧州心臓病学会(ESC)で報告され、同日のNEJM誌オンライン版に掲載された。心房細動と安定冠動脈疾患が併存する患者における最も効果的な抗血栓治療の選択は、個々の患者の虚血と出血のリスクの注意深い評価が求められる臨床的な課題とされている。

ジャーナル四天王

PCI後の心房細動、エドキサバンベース治療の安全性は?/Lancet

 経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けた心房細動患者では、抗血栓薬による出血のリスクに関して、エドキサバンベースのレジメンはビタミンK拮抗薬(VKA)ベースのレジメンに対し非劣性であることが、ベルギー・ハッセルト大学のPascal Vranckx氏らが行ったENTRUST-AF PCI試験で示された。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2019年9月3日号に掲載された。エドキサバンは、心房細動患者において、脳卒中および全身性塞栓症の予防効果がVKAと同等であり、出血や心血管死の発生率は有意に低いと報告されている。また、患者の観点からは、VKAよりも使用が簡便とされる。一方、PCI施行例におけるエドキサバンとP2Y12阻害薬の併用治療の効果は検討されていないという。

ジャーナル四天王

KRAS変異肺がんに対するKRAS阻害薬AMG510の成績/WCLC2019

 第20回世界肺癌会議(WCLC2019)で発表された研究によると、KRAS阻害薬AMG510が、KRAS G12C変異を有する進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者において有望な抗腫瘍活性と良好な副作用プロファイルを実証した。KRAS G12C変異は、Driver Oncogeneとされており、肺腺がん患者の約14%とNSCLCの11%に見られるが、この変異を標的とした治療は承認されていない。  このKRAS阻害薬AMG510の臨床毒性試験では、標準治療を受けた局所進行または転移NSCLC患者76例が登録された。研究の主要評価項目は毒性で、副次的評価項目は客観的奏効率、奏効期間、疾患制御率、無増悪生存期間およびSDの持続期間であった。

医療一般

ベンゾジアゼピン使用と転倒リスク

 ベンゾジアゼピン(BZD)は、とくに高齢者において副作用と関連している。アイルランド・ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンのLouise Marron氏らは、地域在住の50歳以上の成人を対象に、BZD使用と転倒との関連および、この関連に対する睡眠の質の影響について調査を行った。QJM誌オンライン版2019年8月19日号の報告。  アイルランドの老化に関する縦断的研究であるTILDA studyのwave 1データを用いて、断面分析を行った。対象者は、BZDの使用者または非使用者に分類され、昨年転倒したかどうか、転倒の原因は不明かどうかについて回答した。睡眠の質は、睡眠障害、日中の眠気、早朝覚醒についての自己報告により評価した。BZD使用と転倒リスクとの関連についてロジスティック回帰で評価し、この関連に対する睡眠の質の影響は、BZD使用と睡眠の質の変数に基づいて分類することで評価した。

医療一般

認知症予防には「良好な睡眠」を含めた複合的な対策が必要

 健康な日本人を1年半追跡した研究から、気持ちの持ち方(気分)や睡眠習慣が認知機能の変化と関連しており、認知症予防には多因子に対する複合的な対策が必要であることがわかった。国立精神・神経医療研究センター脳病態統合イメージングセンターの松田博史氏らの研究グループが報告した。研究の詳細は「Alzheimer's & Dementia(New York)」8月2日オンライン版に掲載された。  この研究は、認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)の統合レジストリである「IROOP」(Integrated registry of orange plan)のデータを解析したもの。認知症のリスク因子に関する研究手法はこれまで横断研究や短期間の観察研究が多かったが、本研究では18カ月という比較的長期間にわたる影響を縦断的に検討した。

医療一般

アジア人の研究で糖尿病と心不全の危険な関係が判明

 2型糖尿病と心不全を併発している患者は心臓の構造が変化しており、入院や死亡のリスクが高いことが、アジア人を対象とした国際研究から報告された。詳細は「Journal of the American Heart Association」8月21日オンライン版に掲載された。  糖尿病は世界的に増加傾向にあり、糖尿病と心不全を併発することも少なくない。この両者の関連について欧米の患者を対象とした研究は広く行われてきているが、アジア人を対象とした研究報告はこれまでのところ多くはない。

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