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2026-08-03 ~ 2026-08-07

2026/08/07

肺動脈性肺高血圧症、ralinepagが臨床的悪化リスクを半減/Lancet

ジャーナル四天王

 現在の標準治療を受けている肺動脈性肺高血圧症(PAH)患者において、ralinepagはプラセボと比較し、臨床的悪化の初回イベントリスクを有意に低下させたが、有害事象による治療中止の発現割合は高かった。米国・ミシガン大学のVallerie V. McLaughlin氏らADVANCE OUTCOMES Investigatorsが、30ヵ国の169施設で実施した無作為化二重盲検プラセボ対照第III相試験「ADVANCE OUTCOMES」の結果を報告した。PAHは肺血管抵抗の上昇を特徴とする希少かつ進行性の疾患であり、右心不全や早期死亡に至る可能性がある。ralinepagは選択的プロスタサイクリン(IP)受容体作動薬で、1日1回経口投与のPAH治療薬として開発された。Lancet誌オンライン版2026年7月28日号掲載の報告。

腫瘍崩壊症候群、ラスブリカーゼ早期投与が有用/BMJ

ジャーナル四天王

 腫瘍崩壊症候群(TLS)を呈した成人において、ラスブリカーゼによる早期治療は、投与が遅れた場合や投与されなかった場合と比較し、腎代替療法を要する急性腎障害または死亡のリスクを約3分の1減少させることが示された。米国・ブリガム&ウィメンズ病院のTushar Shenoy氏らが、標的試験エミュレーション研究「Study of the Treatment and Outcomes in Patients with Tumour Lysis Syndrome:STOP-TLS」の結果を報告した。これまでの研究で、ラスブリカーゼはTLS患者において血清尿酸値の急速な低下にきわめて有効であることが示されているが、ラスブリカーゼがこうした患者の臨床アウトカムを改善するかどうかを厳密に検証した研究はなかった。BMJ誌2026年7月23日号掲載の報告。

GLP-1薬は骨折リスクを上げる?下げる?

医療一般

 GLP-1受容体作動薬(以下「GLP-1薬」)の投与開始は、DPP-4阻害薬の投与開始と比較して、2型糖尿病患者における脆弱性骨折リスクの低下と関連することが、米国・カリフォルニア大学のChristopher D. Hamad氏らの研究で示された。一方、GLP-1薬開始群と非開始群を比較した糖尿病の有無別の感度分析では、非2型糖尿病患者においてGLP-1薬使用は骨折リスク増加と関連していた。JAMA Network Open誌オンライン版2026年7月24日号掲載の報告。

8月29日・30日、産業保健の最新動向を学ぶ!日本産業保健法学会【ご案内】

医療一般

 2026年8月29日(土)~30日(日)、KFC Hall & Rooms(国際ファッションセンター)(東京・墨田区)を会場に、日本産業保健法学会第6回学術大会が行われる。全体テーマは、「変化する労働者像と産業保健法」。誰のための産業保健なのか、その目指す姿と役割をいま一度確認しつつ、産業医、産業保健専門職、研究者、実務担当者がそれぞれの立場から課題を共有し、今後求められる産業保健の在り方や法制度について議論し、法制度と実務をつなぐ実践的な知見を深める。

高血圧の日本人、大腸がん発症率が高い

医療一般

 高血圧と大腸がん発症率の関連については依然として議論されている。今回、静岡社会健康医学大学院大学の水野 仁美氏らが、日本の大規模コホートデータを用いて、高血圧と大腸がん発症率の関連を検討したところ、降圧薬非服用者では男性において高血圧と大腸がん発症率が関連し、降圧薬服用者では女性において高血圧と大腸がん発症率が関連していた。一方、血圧に関する多遺伝子リスクスコアと大腸がん発症率には関連はみられなかった。Hypertension Research誌オンライン版2026年7月28日号に掲載。

本当にCGRP関連抗体薬で片頭痛の高水準ケアは可能となったのか?

医療一般

 国際頭痛学会は、より高い治療水準を確立するため、実臨床における片頭痛予防の新たな治療目標を提示した。スペイン・Vall d'Hebron HospitalのEdoardo Caronna氏らは、CGRP関連抗体薬による片頭痛特異的治療を6ヵ月間行った後に、これらの目標を達成した患者の割合を評価する初の研究として、欧州における多施設共同実臨床プロスペクティブコホート研究(EUREkAコホート研究)を実施した。Cephalalgia誌2026年6月号の報告。  対象は、CGRP関連抗体薬(エレヌマブ70mgまたは140mgを毎月、ガルカネズマブ120mgを毎月+240mgの負荷投与、フレマネズマブ225mgを毎月またはフレマネズマブ675mgを四半期ごと)による治療を行った成人片頭痛患者。

母親の素早い応答は子どもの精神疾患リスク低下と関連か

医療一般

 忙しくてイライラしがちな母親にとってはさらにプレッシャーとなるかもしれないが、赤ちゃんの「あー」や「うー」などの発声(クーイング)や「ばばば」「ダーダー」などの喃語に対する反応が遅いと、子どもが後に精神疾患を発症するリスクが高まる可能性があるようだ。新たな研究で、乳児の発声に対し、母親が1秒以内に応答する確率が高いほど、乳児が7歳までに精神疾患と診断されるオッズは低かったことが示された。英アバディーン大学のPhilip Wilson氏らによるこの研究結果は、「PLOS One」に7月1日掲載された。Wilson氏は、「今回の結果は、乳児からのサインに対する母親の応答が遅いことと、その後の子どもの精神健康上の問題との間に強い関連があることを示唆している」と述べている。

hinotoriによるロボット支援前立腺全摘、real-worldデータでda Vinciと比較

医療一般

 手塚治虫氏の漫画『火の鳥』にちなんで名付けられた国産手術支援ロボット「hinotori」の前立腺がん手術への臨床導入が進む中、real-worldデータを用いて「da Vinci」との治療成績を比較した研究結果が報告された。hinotoriでは手術時間が長かった一方、陽性切除断端率や尿禁制回復、早期の生化学的再発などの主要アウトカムはda Vinciと同等の成績だった。研究は、滋賀医科大学泌尿器科講座の西田将成氏らによるもので、詳細は6月15日付の「Asian Journal of Endoscopic Surgery」に掲載された。

2026/08/06

アトピー性皮膚炎への抗ヒスタミン薬、ルーチン使用を支持せず/BMJ

ジャーナル四天王

 アトピー性皮膚炎患者において、ヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)の追加投与は、重症度およびかゆみについて臨床的に意義のある改善には至らない可能性があり、睡眠障害やアトピー性皮膚炎の増悪も軽減しないことが示唆された。また、第1世代の同薬剤は認知機能障害の増加および有害事象による治療中断を増加させる可能性があり、第2世代の同薬剤では認知機能障害リスクに差異があることも示された。カナダ・マクマスター大学のAlexandro W.L. Chu氏らが無作為化試験のシステマティックレビューおよびネットワークメタ解析の結果を報告した。

HIV-1感染者への週1回配合剤、1日1回薬に非劣性/NEJM

ジャーナル四天王

 ウイルス学的抑制を維持しているHIV-1感染者において、週1回投与の配合錠イスラトラビル/レナカパビル(ISL/LEN)は1日1回投与の配合錠ビクテグラビル/エムトリシタビン/テノホビル アラフェナミド(B/F/TAF)に対して、HIVウイルス量の抑制維持に関して非劣性であることが示された。ドイツ・ボン大学病院のJurgen K. Rockstroh氏らISLEND-1 Study Teamが日本を含む12ヵ国106施設で実施した第III相の二重盲検無作為化実薬対照非劣性試験「ISLEND-1試験」の結果を報告した。1日1回投与の配合錠はHIV-1感染者の治療を一変させたが、服薬アドヒアランスに関する課題が効果を限定的なものとしていることから、研究グループは長期作用型経口薬との組み合わせが投与頻度を抑えた新たな治療選択肢となりうるかを検証した。NEJM誌オンライン版2026年7月29日号掲載の報告。

断水時の熱中症や災害関連死を防ぐポイント/3学会合同記者会見

医療一般

 2026年8月3日、日本救急医学会、日本災害医学会、日本生気象学会の3学会合同による緊急オンライン記者会見『避難生活における熱中症予防の留意点』が開催された。本会見は、令和8年熊本地震の被災地において、猛暑とライフライン障害(断水・停電)が重なる中、避難所や復旧作業現場での「熱中症」および「災害関連疾病」の予防・対策・処置について、各専門家が最新の知見と緊急提言を発信するために実施された。  被災地での災害関連死を防ぐためには、避難所環境の改善から二次災害(エコノミークラス症候群[深部静脈血栓症]、感染症、誤嚥性肺炎などの発生)予防、そして熱中症対策が今回の災害では重要になる。

長鎖脂肪酸代謝異常症患者のエネルギー代謝を改善/ウルトラジェニクス ジャパン

医療一般

 希少疾患分野に特化し、治療薬の研究開発・製造・販売を行うウルトラジェニクス ジャパンは、希少疾患である長鎖脂肪酸代謝異常症(LC-FAOD)について、2026年5月21日に治療薬トリヘプタノイン(商品名:ドジョルビ内用液100%)を発売した。この発売によせ、都内でメディアセミナーを開催した。セミナーでは、LC-FAODの診療やトリヘプタノインの概要などみついて専門医がレクチャーを行った。  「エネルギー代謝の破綻にどのように向き合うか-長鎖脂肪酸代謝異常症とトリヘプタノイン-」をテーマに村山 圭氏(順天堂大学大学院医学研究科 小児科学講座 /難治性疾患診断・治療学 教授)が、LC-FAODの病態や診療の実際、トリヘプタノインの特徴や臨床試験の概要などを説明した。

抗精神病薬の治療反応と関連する生物学的マーカーは?

医療一般

 精神疾患において抗精神病薬治療に反応しないことと関連する神経生物学的マーカーを明らかにすることは、転帰予測や新たな治療標的の特定に役立つ可能性がある。英国・キングス・カレッジ・ロンドンのBridget King氏らは、個々の参加者データおよびメタ解析を用いて、抗精神病薬治療に反応しない精神疾患患者と反応する患者との間で、神経代謝物質の差異を検討した。JAMA Psychiatry誌オンライン版2026年6月24日号の報告。  1980年1月1日〜2025年11月1日までに公表された研究を対象に、Web of Scienceより検索した。2024年8月以前に特定された適格な21件の研究の著者に対し、個々の参加者データの提供を依頼した。

日本人高齢者、ゴルフと認知機能が関連

医療一般

 ゴルフは身体的、認知的、社会的要求を伴う多面的な活動であるため、高齢者の身体的および認知的機能の維持に関連している可能性があるが、ゴルフの継続期間や頻度と認知機能との関係は明らかになっていない。そこで、国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センターの島田 裕之氏らは、高齢者におけるゴルフと認知機能との関連、継続期間や練習パターンとの関連を検討した。その結果、高齢期にゴルフを継続することは認知機能低下リスクが低いことと関連しており、またゴルフ歴が長いほどリスクが低いことが示された。Acta Psychologica誌2026年8月号に掲載。

ブラシ検査で口腔扁平上皮がんを高精度に検出

医療一般

 新たな研究で、口腔扁平上皮がん(OSCC)を1時間以内に診断できる非侵襲的なブラシ検査が、がんの検出率向上につながる可能性が示された。ブラシで採取した細胞からRNAを抽出し、対象とする遺伝子のmRNA発現量を調べる多遺伝子アッセイ「qMIDSV3」により、OSCCを感度95.7%、特異度95.1%で検出できたという。英ロンドン大学クイーン・メアリー校分子口腔腫瘍学教授のMuy-Teck Teh氏らによるこの研究結果は、6月23日付で「Biomarker Research」に掲載された。  米国がん協会(ACS)によると、米国では2026年に、口腔・中咽頭がんの新規患者数は約6万480人、これらのがんによる死亡者数は約1万3,150人になると予測されている。

わずかな天候の変化もメンタルヘルス関連の受療行動に影響

医療一般

 日常的に起きている些細な天候の変化であっても、メンタルヘルス関連の医療利用に影響が生じることを示唆するデータが報告された。英イースト・アングリア大学のRichard Elson氏らの研究結果であり、詳細は「Frontiers in Psychiatry」に6月30日掲載された。論文の筆頭著者である同氏は、「猛暑のような異常気象だけでなく、日々の天候状況もメンタルヘルス関連の受療行動に影響を及ぼす」と述べている。  気象の変化がメンタルヘルスに影響を及ぼすことは既に報告されている。しかし、既存の研究の多くは熱波などの異常気象に焦点を当て、関連性の評価指標にも自殺などの深刻な臨床転帰を用いており、日常的な気象条件の変化とメンタルヘルス関連の医療利用との関連については、エビデンスが限られている。

2026/08/05

筋層浸潤性膀胱がん、周術期EV+ペムブロリズマブが有効/NEJM

ジャーナル四天王

 シスプラチンベースの化学療法の対象となる筋層浸潤性膀胱がん患者において、周術期(術前・術後)にエンホルツマブ ベドチン(ネクチン-4を標的とする抗体薬物複合体)+ペムブロリズマブ(抗PD-1抗体)を投与すると、術前補助療法としてシスプラチン+ゲムシタビンを投与した場合と比較して、無イベント生存率(EFS)と全生存率(OS)が有意に改善し、病理学的完全奏効率も有意に良好であり、一方でGrade3以上の有害事象の発現率は高かった。米国・マウントサイナイ・アイカーン医科大学のMatthew D. Galsky氏らKEYNOTE-B15/EV-304 Investigatorsが、米国、欧州連合、その他の地域(日本を含む)の158施設で実施した非盲検無作為化実薬対照第III相試験「KEYNOTE-B15/EV-304試験」の結果を報告した。研究の成果は、NEJM誌2026年7月23日号で発表された。

進行扁平上皮肺がんにおける免疫チェックポイント阻害薬+血管新生阻害薬の二重特異性抗体ivonescimabの効果(解説:田中希宇人氏/山口佳寿博氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

非小細胞肺がん(NSCLC)の約25~30%を占める扁平上皮がんは、腺がんと比較して治療選択肢が限定的であり、肺がん領域の大きな課題である。免疫チェックポイント阻害薬(ICI)により予後は改善したものの、長期生存を期待できる症例は依然として限られている。腺がんにおいて抗腫瘍効果を発揮してきたベバシズマブなど血管新生阻害薬の併用は、扁平上皮がんにおいては中枢型病変や空洞形成、大血管侵襲に伴う致死的な出血リスクとなっている。このような背景の中、注目されているのがPD-1とVEGFの両方を標的とする二重特異性抗体(bispecific antibody)ivonescimabである。ivonescimabは、PD-1とVEGFの両方が存在する腫瘍微小環境において結合親和性が飛躍的に高まる協調的結合(cooperative binding)という特殊な構造特性を有する。全身性のVEGF阻害による毒性を抑えつつ、腫瘍局所で強力な免疫活性化と血管正常化を同時に引き起こす設計となっている。

orforglipronはSGLT2阻害薬を超えた存在になるか?:ACHIEVE-2試験から(解説:永井聡氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

orforglipronは、空腹時の服用や飲水制限といった条件が不要で、食後投与が可能な経口GLP-1受容体作動薬である。本剤の2型糖尿病に対する実薬対照RCTとしてはすでにACHIEVE-3試験が発表されており、低用量(12mg)でも経口セマグルチド14mgに対して有意なHbA1c低下を示し「勝利」を収めている1)。今回取り上げるACHIEVE-2試験は、メトホルミンでコントロール不十分な2型糖尿病患者を対象に、orforglipron(3/12/36mgカプセル)とSGLT2阻害薬ダパグリフロジン10mgを比較した国際多施設共同試験である。結果は、orforglipronが全用量においてダパグリフロジンに対し血糖降下作用の非劣性および優越性を示し、再び「完全勝利」となった。

「令和8年熊本地震復旧・復興応援プログラム」を開始/READYFOR

医療一般

 大規模災害や突発的な危機が発生した際、被災地域の医療機関が直面する最大の壁の1つが「初動資金の確保」である。設備損壊や緊急用資材の調達など、発災直後から資金のニーズは多発する。一方で、公的補助金や保険金の給付は手続きや審査に時間を要するため、実際に着金するまでタイムラグが生じることが少なくない。  この公的支援が行き届くまでの「時間のギャップ」を埋め、緊急時のつなぎ資金を獲得する選択肢として機能するのが、寄付型クラウドファンディング(以下、CF)である。

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