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2026-06-15 ~ 2026-06-18

2026/06/18

高リスクDLBCLの初回治療、タファシタマブ+レナリドミド+R-CHOPでPFS延長/Lancet

ジャーナル四天王

 未治療の高リスクびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者の約40%は、初回治療のR-CHOP療法(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、prednisoneまたはプレドニゾロン)で再発・進行に至る。ドイツ・University Hospital MunsterのGeorg Lenz氏らMIND Study Investigatorsは、DLBCLを含む高リスクB細胞リンパ腫を対象とした検討(frontMIND試験)で、R-CHOP+タファシタマブ(Fc領域を改変した抗CD19モノクローナル抗体)+レナリドミド(tafa-len-R-CHOP)療法がR-CHOP療法と比較し、無増悪生存期間(PFS)を有意に延長したことを示した。ただし、追加併用により、治療中に発現し死亡に至った有害事象(TEAE)を含む有害事象の増加が認められた。

タウPET検査、トレーサー選択がアルツハイマー病診断の精度に影響/Lancet

ジャーナル四天王

 アルツハイマー病の診断、進行ステージおよび治療の選択において重要なバイオマーカーとして注目されるタウPET画像について、検査で使用する放射性医薬品(トレーサー)の選択により、年齢やアルツハイマー病の進行段階を問わず、タウ病理の検出頻度に違いが生じることが、米国・ピッツバーグ大学のGuilherme Povala氏らによる「HEAD試験」の結果で示された。トレーサーとして、[18F]MK6240はフロルタウシピル(18F)(商品名:タウヴィッド)と比較して、認知機能正常例および認知障害例のいずれにおいても、タウ病理を有する人をより多く特定した。著者らは、「この結果は、臨床試験における患者層別化やより精度の高い治療方針決定に、直接的な影響を与えるものである」とまとめている。Lancet誌2026年5月30日号掲載の報告。

ST合剤に「急性汎発性発疹性膿疱症」の重大な副作用追加/厚労省

医療一般

 2026年6月16日、厚生労働省より添付文書の改訂指示が発出され、抗菌薬のスルファメトキサゾール・トリメトプリム(商品名:バクタ配合錠、バクトラミン配合錠ほか、通称:ST合剤)の「重大な副作用」の項に「急性汎発性発疹性膿疱症」が追加された。  急性汎発性発疹性膿疱症の症例を評価し、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と事象との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断された。なお、国内症例は12例で、うち医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は4例(死亡0例)であった。

EGFR遺伝子変異陽性肺がんの耐性機序と新規治療から見た今後の展望/日本臨床腫瘍学会

医療一般

 EGFR遺伝子変異陽性肺がんの治療は、分子標的薬の登場によって大きく進歩してきた。一方で、治療経過で生じる薬剤耐性、EGFRエクソン20挿入変異やHER2変異をはじめとする uncommon 変異への対応、さらに治療シークエンスや併用療法に伴う有害事象の管理など、なお多くの課題が残されている。  2026年3月26〜28日に開催された第23回日本臨床腫瘍学会学術集会のシンポジウム「EGFR遺伝子変異陽性肺癌の治療課題と新規治療の展望」では、EGFR変異陽性肺がん診療が直面する近年の課題を踏まえ、その解決に向けた最新のエビデンスや治療戦略について幅広い議論が交わされた。

糖代謝異常者における循環器病の診断・予防・治療に関するコンセンサスステートメント改訂版の概要/日本糖尿病学会

医療一般

 日本糖尿病学会の第69回年次学術集会(会長:下村 伊一郎氏[大阪大学大学院医学系研究科 内分泌・代謝内科学 教授])が、5月21~23日の日程で、大阪国際会議場、リーガロイヤルホテル大阪をメイン会場に開催された。  今回の学術集会は「IMAGINE いのち輝く 糖尿病の医療・医学を共に目指して」をテーマに、41のシンポジウム、143の口演、ポスターセッション、会長特別企画による講演、特別企画「糖尿病とともに生活する人々の声をきく」などが開催された。

うつ病に対する5つの抗精神病薬補助療法、その有効性と忍容性は?

医療一般

 うつ病成人の多くは、従来の抗うつ薬では寛解に至ることが困難である。米国食品医薬品局(FDA)は、有効性と安全性に関する十分なエビデンスに基づき、うつ病の治療薬として5種類の非定型抗精神病薬を承認している。カナダ・トロント大学のRoger S. McIntyre氏らは、うつ病に対するFDA承認の非定型抗精神病薬併用療法の有効性および忍容性を比較し、医療従事者および当事者への意思決定支援を提供することを目的として、システマティックレビューおよびネットワークメタ解析を実施した。JAMA Psychiatry誌オンライン版2026年5月6日号の報告。

急速減量と緩徐な減量、長期的に効果が高いのはどっち?

医療一般

 減量において、ゆっくり着実に体重を減らすことは本当に成功の秘訣なのだろうか。それとも、急速な減量の方が長期的により良い結果につながるのだろうか。新たなランダム化比較試験において、「急速な減量はリバウンドしやすい」という通念に疑問を投げかける結果が示された。医療的に管理された環境下で行われる急速減量(rapid weight loss;RWL)プログラムでは、緩徐な減量(gradual weight loss;GWL)と比較して、1年後においてもより大きな体重減少が維持され、BMIおよびウエスト・身長比(WHtR)の目標値を達成する割合も高いことが明らかになった。ヴェストフォル病院トラスト(ノルウェー)のLine Kristin Johnson氏らによるこの研究結果は、欧州肥満学会(ECO 2026、5月12~15日、トルコ・イスタンブール)で発表された。

サプリ「メーカー推奨量超え」約2割、長期使用や錠剤タイプで多い可能性

医療一般

 健康維持のために利用されることの多いサプリメントだが、摂取量によっては栄養素の過剰摂取につながる可能性もある。今回、日本の成人を対象とした調査で、サプリメント利用者の約2割がメーカーの表示する推奨摂取量(メーカー推奨量)を超えて摂取していることが明らかになった。長期使用や錠剤タイプの製品で多い傾向もみられ、過剰摂取の実態と関連要因が示された。研究は、東邦大学医学部社会医学講座衛生学分野の杉本南氏、同予防医療学分野の朝倉敬子氏らによるもので、詳細は3月19日付の「Interactive Journal of Medical Research」に掲載された。  近年、健康維持や栄養補給を目的としたサプリメントの利用は世界的に増加している。

2026/06/17

転移APMS前立腺がん、タラゾパリブ追加でPFS改善(TALAPRO-3)/NEJM

ジャーナル四天王

 相同組み換え修復遺伝子に変異を有する転移のあるアンドロゲン経路修飾感受性(APMS)前立腺がんの治療において、タラゾパリブ(PARP阻害薬)+エンザルタミドはプラセボ+エンザルタミドと比較して、画像評価に基づく3年無増悪生存率(PFS)が有意に優れ、その一方で重篤な有害事象が多く発現することが、米国・ユタ大学のNeeraj Agarwal氏らが実施した「TALAPRO-3試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2026年5月30日号で発表された。  TALAPRO-3試験は、日本を含む27ヵ国266施設で進行中の第III相二重盲検無作為化プラセボ対照比較試験(Pfizerの助成を受けた)。

疫学研究のメタ解析論文は注意して読まないといけない(解説:折笠秀樹氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

 メタ解析とは、複数の研究結果の統合解析のことである。対象とする研究は薬剤などの臨床試験(主にRCT)が多いが、ここで扱われたのは疫学研究のメタ解析である。前向きコホートのメタ解析が89報、後ろ向きコホートのメタ解析が35報、全部で124報の疫学研究メタ解析を調査対象とした。論文中の主要アウトカムが、当初計画していたのと同じだったかどうかを調査した。当初計画については、登録サイト(ClinicalTrials.gov)を参照した。  主要アウトカムが論文で変更されていた例が60報(48%)もあった。

HER2+およびTN早期乳がん、腫瘍径とリンパ節転移の関連

医療一般

 2021年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)ガイドラインでは、リンパ節転移陽性またはT1c以上のHER2陽性(HER2+)およびトリプルネガティブ(TN)早期乳がんに対して術前全身療法を推奨しているが、臨床的にはリンパ節転移陰性のT1c腫瘍の管理に関しては議論が続いている。今回、カナダ・トロント大学のYerin R. Lee氏らは、T1-T2のHER2+およびTN乳がんにおける腫瘍径とリンパ節転移の関連を評価し、T1c腫瘍におけるリンパ節転移陽性の予測因子を検討した。その結果、HER2+およびTN乳がんにおいて、T1a/bであってもリンパ節転移率は高く、T1cではホルモン受容体陰性(HR-)/HER2+および50歳以下がリンパ節転移リスクの独立した予測因子であることが示唆された。Annals of Surgical Oncology誌2026年7月号に掲載。

高齢者におけるベンゾジアゼピン減量のための最適な戦略は?

医療一般

 慢性的なベンゾジアゼピン受容体作動薬(BZRA)の使用は、転倒、認知機能低下、機能低下、その他の有害事象に関する懸念があるにもかかわらず、65歳以上の高齢者において依然として一般的に行われている。BZRAの減薬を支援するための複数の戦略が提案されているが、高齢者におけるこれらの減薬介入の安全性と有効性は、介入の種類を問わず包括的に統合されていない。スペイン・Clinica Psicogeriatrica Josefina ArreguiのKevin O'Hara-Veintimilla氏らは、65歳以上の高齢者における慢性的なBZRA使用を減らすための構造化された戦略の安全性と有効性に関する入手可能なエビデンスを統合することを試みた。Age and Ageing誌2026年5月4日号の報告。

ALK-TKI既治療のALK陽性進行NSCLCに新規ALK-TKIのneladalkibが有望(ALKOVE-1)/ASCO2026

医療一般

 既治療の進行ALK陽性非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、新たなALK-TKIのneladalkibが、有望な抗腫瘍効果と忍容性を示した。同剤は同時に頭蓋内病変やALK G1202R耐性変異例に対しても良好な奏効を示している。neladalkibの第I/II相試験であるALKOVE-1のNSCLCコホートの初回解析結果を米国臨床腫瘍学会年次総会(2026 ASCO Annual Meeting)において、Jessica J. Lin氏(米国・Mass General Brigham Cancer Institute)が発表した。  TRKは、ヒトの神経系の発達、痛み、記憶などの調節に重要な役割を果たしている。多くのALK阻害薬はTRKファミリーも阻害してしまう。これが同薬によるCNS系の副作用の原因とされる。neladalkibはALKを阻害しつつ正常なTRKの阻害を避けるように設計されたTKIである。さらに良好な脳移行性を有し、G1202Rを含むALK獲得耐性にも対応する。

米国がん協会、大腸がん検診の改訂ガイドラインを公表

医療一般

 米国がん協会(ACS)はこのほど、医療機関で受ける血液検査を大腸がん検診に使用できるとする大腸がん検診の改訂ガイドラインを公表した。同ガイドラインではまた、便中の血液とがんに関連するDNAマーカーの両方を検出できる自宅検査キット「Cologuard」の使用も推奨されている。ガイドラインの全文は、「CA: A Cancer Journal for Clinicians」に5月27日掲載された。  ガイドラインをまとめた研究グループによると、今回の改訂は、専門家らが大腸がん検診のさらなる普及と罹患率の低下を推し進めようとする中で行われた。

レビー小体型認知症の発症率は考えられているよりも高い可能性

医療一般

 米CNN創業者テッド・ターナー(Ted Turner)氏の命を奪った進行性の脳疾患であるレビー小体型認知症(DLB)の発症率は10万人年当たり約4.8例と、これまで考えられていたよりも高い可能性が、新たなエビデンスレビューで示唆された。この発症率は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、一部の認知症や非定型パーキンソン症候群(非定型パーキンソニズム)などのより広く知られている神経変性疾患の発症率よりも高いという。バーリ大学(イタリア)のDaniele Urso氏らによるこの研究結果は、「JAMA Neurology」に5月11日掲載された。Urso氏らは、「DLBは、主に高齢になってから発症する認知症であり、他のいくつかの比較的まれな神経変性疾患よりも発症頻度が高い」と結論付けている。

2歳ごろの遊び、特に親との遊びが10代の運動習慣と関連

医療一般

 習慣的な身体活動の基盤は、従来考えられていたよりもかなり早い時期に形成される可能性のあることが報告された。2歳のころに活発に走り回っていた子どもは、10代になってからの身体活動量が多いという。モントリオール大学(カナダ)のKianoush Harandian氏らの研究の結果であり、詳細は「Journal of Developmental & Behavioral Pediatrics」に4月29日掲載された。世界保健機関(WHO)は、世界中の10代の若者の約80%が身体活動不足であると警告しているが、そのような状況を変えるための一つの道筋が示されたと言える。

インフルワクチン、感染後も心血管イベントリスクを抑制

医療一般

 ワクチンを接種していてもインフルエンザに感染してしまうことがある。しかし、たとえ感染したとしても、感染に伴う心筋梗塞や脳卒中といった心血管イベントのリスク上昇が抑制されることを示すデータが報告された。欧州疾病対策センター(ECDC)のRoberto Croci氏らの研究によるもので、詳細は「Eurosurveillance」4月号に掲載された。  研究者らによると、インフルエンザ感染によって引き起こされる全身性の炎症が、短期的に心血管イベントのリスクを高める。それに対してワクチン接種は、感染リスクを抑制することを介して心血管イベントのリスクも抑制することが既に知られていた。

2026/06/16

アルツハイマー病のバイオマーカー、中年期にも検出可能か/Lancet

ジャーナル四天王

 アミロイドβ(Aβ)およびリン酸化タウ(p-tau)タンパク質の蓄積を特徴とするアルツハイマー病の神経病理学的所見は、主に高齢者の検体のバイオマーカーを用いて評価しており、中年期の血漿バイオマーカーの状態や、その認知機能との関連はほとんど知られていないという。米国・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のXiaqing Jiang氏らは、これらの血漿バイオマーカーによって定義されるアルツハイマー病の神経病理学的陽性所見は、相対的に頻度は低いものの、中年期にも検出可能であり、認知能力の低下やその加速と関連し、特定の集団においてより強い関連性を持つ可能性があることを示した。研究の成果はLancet誌2026年5月30日号で報告された。

うつ病の再発を予測する残存症状は?

医療一般

 うつ病の急性期治療が成功した後の再発予防は、依然として臨床上の課題となっている。残存する抑うつ症状は、再発の信頼できる予測因子であると考えられる。しかし、特定の残存症状が再発リスクにどの程度影響を及ぼしているかをシステマティックに評価した研究は、これまであまりなかった。ベルギー・ルーベン大学のDavid Borghgraef氏らは、うつ病の急性期治療が成功した後に残存する抑うつ症状と再発リスクとの関連を調査するため、スコーピングレビューを実施した。Canadian Journal of Psychiatry誌オンライン版2026年5月6日号の報告。

ALK陽性NSCLC、術前ロルラチニブでpCR 46.9%(LORIN)/ASCO2026

医療一般

 ALK融合遺伝子陽性非小細胞肺がん(NSCLC)において、StageIB~IIIAに対する術後アレクチニブの有効性が示されている。一方、局所進行例や切除不能StageIIIに対する周術期治療のエビデンスは限定的である。第3世代ALKチロシンキナーゼ阻害薬のロルラチニブは、ALK融合遺伝子陽性の進行NSCLCで高い有効性を示しており、術前治療としての有用性も注目される。  そこで、Chao Zhang氏(中国・Guangdong Lung Cancer Institute)らの研究グループは、ALK融合遺伝子陽性のStageIII NSCLCに対する術前ロルラチニブの有効性と安全性を検討する海外第II相試験「LORIN試験」を実施した。

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