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2026-02-02 ~ 2026-02-06

2026/02/06

IPFの慢性咳嗽、nalbuphine徐放剤が有望/JAMA

ジャーナル四天王

 特発性肺線維症(IPF)関連の慢性咳嗽患者に対する、κオピオイド受容体作動薬/μオピオイド受容体拮抗薬であるnalbuphine徐放剤(ER)の投与は、27mg、54mgおよび108mgの3つの用量すべてで、プラセボ群と比較し6週時の咳嗽頻度を有意に減少し、2つの高用量では患者報告による咳嗽頻度も有意に改善した。英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのPhilip L. Molyneaux氏らが、10ヵ国52施設で実施した第IIb相無作為化二重盲検プラセボ対照用量設定試験「CORAL試験」の結果を報告した。IPF患者では、咳嗽は生活の質を低下させるため、IPFに伴う咳嗽に対する有効な治療が求められている。JAMA誌オンライン版2026年1月22日号掲載の報告。

閉経前女性における卵巣がんの診断に最適な指標は?/BMJ

ジャーナル四天王

 閉経前女性の卵巣がんのリスク予測モデルの研究は、主に専門の超音波検査技師がいる2次検査以降の環境下で行われており、非専門医、プライマリケアまたは地域設定で一般化するには限りがある。すべての検査を直接比較した研究も見当たらないことから、英国・Sandwell and West Birmingham Hospitals NHS TrustのSudha Sundar氏らは、閉経前女性の卵巣がんの診断に寄与する最適なリスク予測モデルを特定する前向きコホート研究「ROCkeTS研究」を行った。現在、英国の国民保健サービス(NHS)の3次医療のトリアージで使用されているRisk of Malignancy Index 1(RMI 1)(閾値250)と比較して、他のほとんどの検査指標は、特異度は低いが感度が高く、なかでもInternational Ovarian Tumour Analysis(IOTA)のADNEXモデル(閾値10%)の感度が最も高く、特異度の低さは他の検査と同程度であることが示された。

糖尿病における血圧と転帰の関係はJカーブか?線形か?~587万例の用量反応メタ解析

医療一般

 2型糖尿病における血圧とアウトカムとの関連は、とくに血圧が低い場合には十分に解明されておらず、低血圧域において死亡や心血管リスクが増加するJカーブ現象の有無が議論されてきた。今回、2型糖尿病患者を対象に、収縮期・拡張期血圧と全死亡や心血管イベント、腎アウトカムとの関連を検討した用量反応メタ解析により、血圧と多くのアウトカムとの関係は見かけ上のJ字型を示す場合があるものの、低血圧域でのリスク上昇は明確ではなく、全体としては線形または単調な関連を示すことを、中国・上海交通大学のSiyu Wang氏らが明らかにした。Journal of the American College of Cardiology誌オンライン版2026年1月14日号掲載の報告。

乳がん後の心筋梗塞と脳卒中リスク

医療一般

 乳がんと診断された女性におけるその後の心筋梗塞と脳卒中のリスクを分析したところ、心筋梗塞は20%、脳卒中は58%のリスク増加が示唆された。イタリア・トリノ大学のFulvio Ricceri氏らが、イタリア北西部の130万人の女性を対象とした大規模集団研究で分析した結果を、Breast Cancer Research and Treatment誌2026年1月29日号で報告した。  乳がんの生存期間は検診の普及と治療法の進歩により延長したが、同時に他疾患のリスクも増加している。原因としては、遺伝的要因、共通のリスク因子、治療による副作用などが挙げられる。そこで本研究では、治療の潜在的な副作用を考慮しつつ、乳がん患者における心筋梗塞と脳卒中のリスクを分析した。

双極症におけるベネフィットを最大化させるアリピプラゾールLAI使用のタイミングは?

医療一般

 双極症I型(BP-I)は、慢性かつ再発性の精神疾患であり、躁/軽躁状態およびうつ状態の両極端の気分スペクトルを交互に呈する特徴を有している。2015年、米国におけるBP-Iの推定年間総コストは2,000億ドルを超え、一般人口の約2.5倍に達した。これは主に急性期医療サービスの利用増加によるものであった。アリピプラゾールなどの長時間作用型注射剤(LAI)抗精神病薬が開発されたことにより、経口剤と比較して、治療順守に関する患者の負担を大幅に軽減し、一貫した投与量および治療成績の向上が可能となった。これまでのリアルワールドエビデンス研究では、統合失調症患者において、アリピプラゾール月1回注射剤(AOM)を早期に開始することによるベネフィットが示されている。しかし、BP-I患者集団における早期AOM開始の有効性は、いまだ不明であった。

不思議の国のアリス症候群、特定の薬剤が関連か

医療一般

 不思議の国のアリス症候群(Alice in Wonderland syndrome:AIWS)は、物体や人の大きさが変わって見える、体が宙に浮くような感覚、時間の歪みなどの視覚的・知覚的歪みを伴う神経疾患である。従来から片頭痛やてんかん発作との関連が指摘され、その後、腫瘍や感染症、さらには薬物との関連も報告されている。フランス・ニース大学病院のDiane A. Merino氏らによる研究グループは、世界保健機関(WHO)の医薬品安全性データベースを解析した結果、モンテルカストやアリピプラゾールなどの特定の薬剤がAIWSの発現に関与している可能性を明らかにした。Psychiatry Research誌2026年2月号に掲載。

パーキンソン病で「痩せる理由」、体重減少の背景にあるエネルギー代謝の変化

医療一般

 パーキンソン病(PD)は、手足の震えや動作の遅れなどの運動症状で知られる神経変性疾患だが、体重減少も重要な非運動症状の一つとされている。今回、PD患者では糖を使うエネルギー代謝が低下し、脂質やアミノ酸を利用する代謝へとシフトしている可能性が示され、体重減少が疾患特異的な代謝変化と関係していることが明らかになった。研究は、藤田医科大学医学部脳神経内科学教室の東篤宏氏、水谷泰彰氏らによるもので、詳細は11月30日付で「Journal of Neurology, Neurosurgery and Psychiatry(JNNP)」に掲載された。  PDにおける体重減少は、疾患進行や予後と関連する重要な非運動症状であり、体脂肪量の低下が主であることは知られていた。

2026/02/05

巣状分節性糸球体硬化症、新規の選択的TRPC6阻害薬が有望/Lancet

ジャーナル四天王

 巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)では、一過性受容体電位カチオンチャネルサブファミリーCメンバー6(TRPC6)の過剰な活性が、腎糸球体のポドサイトの減少と進行性腎障害を引き起こす可能性が示唆されている。米国・ミシガン大学のHoward Trachtman氏らは、FSGSの治療薬として、新規の1日1回経口投与の選択的TRPC6阻害薬BI 764198の安全性と有効性を評価する探索的試験を行い、蛋白尿の低下が認められ、忍容性は良好であったことを報告した。Lancet誌オンライン版2026年1月27日号掲載の報告。 BI 764198(3用量)の安全性と有効性をプラセボと比較、第II相試験 研究グループは、第II相の多施設共同二重盲検プラセボ対照無作為化試験により、BI 764198(20mg、40mg、80mg、1日1回)の安全性と有効性をプラセボと比較し評価した。投与期間は12週間。

米国の肥満有病率、2035年に向けて人種/民族問わず増加の見込み/JAMA

ジャーナル四天王

 1990~2022年の間の米国における成人肥満(BMI値30以上)有病率の変動を集団単位で調べた結果、人種/民族、居住州、性別、年齢によって大きな違いがみられたものの、すべての集団で肥満の有病率は高く、2035年に向けて増加し続けると見込まれることが、米国・ワシントン大学のNicole K. DeCleene氏らによって示された。米国における肥満の有病率は、過去数十年で急激に上昇しており、公衆衛生上の大きな負担となっている。集団によってかなりのばらつきがあることが示されている一方で、保健政策の策定や格差の縮小に必要な、集団レベルの肥満推計や予測の詳細情報は不足していた。JAMA誌オンライン版2026年1月28日号掲載の報告。

ラテンアメリカにおける最も一般的な非虚血性心筋症、シャーガス心筋症に対して、サクビトリル・バルサルタンはエナラプリルと比較して有効性は示されなかった(解説:原田和昌氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

シャーガス病はトリパノソーマ・クルジという原虫によって引き起こされるラテンアメリカにおける非虚血性心筋症(慢性シャーガス心筋症:CCC)の最も一般的な原因である。CCCは急性心筋炎と慢性線維化性心筋炎を呈する。これまでエナラプリルがCCC患者の心機能に良い効果を有する、CCCの動物モデルでエナラプリルが心筋線維化と心機能を改善したという報告があるが、ガイドラインが推奨する心不全治療のCCC患者に対する有効性と安全性は明らかでない。

高血圧アプリの有効性決定因子が明らかに/Hypertension

医療一般

 苅尾 七臣氏(自治医科大学内科学講座循環器内科学 教授/自治医科大学附属病院循環器センター センター長)らが高血圧治療補助アプリを用いた研究「B-INDEX研究」を実施し、ベースライン血圧値とは無関係に、高齢・減塩・初期の体重減少が治療アプリ(デジタルセラピューティクス:DTx)による効果的な血圧低下の予測因子であることを明らかにし、「DTxによる高血圧治療では、最初の4週間が重要」と示唆した。Hypertension誌2026年1月号掲載の報告。  本研究は、高血圧患者を対象とした12ヵ月間の多施設共同介入研究で、DTx介入による家庭血圧低下効果の決定要因を調査。

LH-RHアゴニスト5年後も閉経前のリンパ節陽性早期乳がん、ET延長は再発抑制と関連するか?/JCO

医療一般

 5年間のLH-RHアゴニストベースの術後内分泌療法(ET)を完了後も閉経前であったリンパ節転移陽性のHR陽性早期乳がん患者に対するETの延長は、浸潤性乳がん再発および遠隔再発のいずれにおいても臨床的に意義のある減少と関連していたことが、米国・ハーバード大学のCarmine Valenza氏らによって示された。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2026年1月15日号掲載の報告。  閉経前および閉経後のER陽性早期乳がん患者では、タモキシフェンによる術後療法を10年に延長すると、乳がん死亡率が低下することが報告されている(ATLAS試験)。

うつ病予防に最適な睡眠時間が判明!

医療一般

 睡眠時間とうつ病の関係は、公衆衛生上の重要な懸念事項である。中国・四川農業大学のHansen Li氏らは、米国成人における平日と週末の睡眠時間がうつ病の有病率とどのように関連しているかを調査した。International Journal of Behavioral Medicine誌オンライン版2025年12月19日号の報告。  対象は、パンデミック前の最新の米国国民健康栄養調査(NHANES)2017~20年3月より抽出された、20歳以上の成人4,089人。睡眠時間とうつ病指標との関連を調査するため、相関分析および非線形回帰分析を実施した。さらに、性別による差異の可能性を調査するため、性別ごとに層別化し、分析した。

抗加齢医学の初心者にもおすすめ『第8回アンチエイジングセミナーin松山』【ご案内】

医療一般

 2026年3月8日(日)、松山市立子規記念博物館にて『第8回アンチエイジングセミナー in 松山』が開催される。参加費は無料で、医師・歯科医師・研究者・メディカルスタッフなど、医療関係者であれば誰でも参加可能。申込締切は3月3日(火)、定員100名に達し次第締め切りとなる。  本セミナーは、「抗加齢医学に興味はあるが、これまで体系的に学ぶ機会がなかった」「日常診療にどのように取り入れればよいのか知りたい」といった医療従事者にも参加しやすい内容となっている。  老化を疾患として捉え、長寿研究を基礎に学際的な視点から健康長寿を目指す抗加齢医学は、循環器疾患、認知症、生活習慣病、フレイル対策など、日常診療と密接に関わる分野として注目を集めている。本セミナーでは、抗加齢医学を取り巻く最新の知見を踏まえつつ、日常診療や生活指導、予防医療の現場での実践につながる視点を中心に、明日から活かせる内容をわかりやすく解説する。

「納豆が健康に良い」のはなぜ?

医療一般

 納豆の健康効果に、新たな科学的根拠が追加された。井田 智章氏、居原 秀氏(共に大阪公立大学)らの研究グループは、納豆の発酵過程において、抗酸化作用などを有する「超硫黄分子」が増加することを明らかにした。納豆には超硫黄分子が多く含まれるとされているが、その詳細は明らかになっていなかった。本研究結果は、Nitric Oxide誌2026年2月号に掲載された。  研究グループは、3種類の大豆品種(フクユタカ、ユキシズカ、スズオトメ)および市販の納豆4製品について、解析を行った。自家製納豆も作製し、発酵日数(0~6日)ごとに解析した。

2026/02/04

急性虫垂炎の抗菌薬治療、10年再発率・虫垂切除率は?/JAMA

ジャーナル四天王

 急性単純性虫垂炎の初回治療として抗菌薬治療を受けた成人患者を10年間追跡したところ、組織病理学的所見に基づいて確定された虫垂炎の再発率は37.8%、虫垂切除術の累積施行率は44.3%であったことが、フィンランド・トゥルク大学のPaulina Salminen氏らが実施した「APPAC試験」で示された。著者は、「成人の急性単純性虫垂炎患者の治療選択肢としての抗菌薬治療を支持するエビデンスだ」とまとめている。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2026年1月21日号で報告された。

PPIの長期使用と胃がんリスクの関連性否定:北欧5ヵ国での集団ベースの症例対照研究(解説:上村直実氏)

CLEAR!ジャーナル四天王

北欧5ヵ国の全国登録レジストリーから前向きに収集したデータを用いた大規模症例対照研究の結果、1年超のPPI長期使用と胃がんリスクの関連性はなく、H2ブロッカーと同様であることが、2026年1月のBMJ誌に発表された。PPI長期使用による胃がんリスクの上昇を示唆する報告は多数あるが、コホート研究などの観察研究における精度の問題を指摘して、考えられるバイアスである診断前のPPI開始時期やH. pylori関連変数の調整不足、噴門部がんの混在などを厳密に調整するデザインを採用した結果、両者の関連性が否定されたとしている。

長島型掌蹠角化症、足の臭いの原因菌と有効な外用薬が明らかに/慶應大ほか

医療一般

 長島型掌蹠角化症は、日本に約1万人、東アジアに数十万人の患者がいると推定され、紅斑性の過角化、掌蹠多汗症、そしてQOLを著しく低下させる独特の足の臭いが特徴とされる。慶應義塾大学の小野 紀子氏らは、掌蹠の細菌叢を調査し、外用過酸化ベンゾイルの治療効果を評価することを目的とした研究を実施。細菌叢の異常、とくにコリネバクテリウム属の過剰増殖が臭気の主な原因であること、局所塗布による過酸化ベンゾイルが有望な治療介入であることが示唆された。Journal of Investigative Dermatology誌オンライン版2025年12月1日号掲載の報告より。  本研究は、SERPINB7遺伝子変異を有し、典型的な臨床症状を呈する長島型掌蹠角化症患者32人と対照群20人のコホートを対象に実施された。

1日2~3杯のコーヒーがメンタルヘルスに有益

医療一般

 コーヒー摂取と精神疾患リスクとの関連性は、集団ベースの研究において依然として一貫性が認められていない。カフェイン代謝や性別による潜在的な修飾作用については、これまであまり研究されていなかった。中国・復旦大学のBerty Ruping Song氏らは、インスタント、挽きたて、カフェイン抜きなどのさまざまな種類のコーヒーの毎日の摂取量と各種精神疾患との関連性を調査し、カフェイン代謝や性別によって、この関連性が異なるかどうかを調査した。Journal of Affective Disorders誌オンライン版2025年12月19日号の報告。  本研究では、英国バイオバンクのデータを用いてプロスペクティブ解析を実施した。

青年期の進行古典的ホジキンリンパ腫、ニボルマブ+AVDの3年PFS(S1826サブ解析)/JCO

医療一般

 進行古典的ホジキンリンパ腫に対する1次治療としてニボルマブ(N)+AVD(ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)とブレンツキシマブ ベドチン(BV)+AVDを比較した第III相S1826試験における青年コホートを対象としたサブグループ解析で、N+AVDが放射線療法を最小限に抑えつつ、高い3年無増悪生存(PFS)率を達成したことを、米国・エモリー大学のSharon M. Castellino氏らが報告した。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2026年1月9日号に掲載。  S1826試験は、StageIII~IVの古典的ホジキンリンパ腫と新たに診断された患者を対象に、N+AVD 6サイクルもしくはBV+AVD 6サイクルに無作為に割り付け、主要評価項目としてPFS、副次評価項目として全生存期間、無イベント生存期間、安全性を比較した試験である。

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