乳がん内分泌療法に伴うホットフラッシュにelinzanetantが有効(OASIS-4)/ASCO2025
医療一般
HR+乳がんの内分泌療法に伴うホットフラッシュなどの血管運動神経症状(VMS)はQOLに影響し、アドヒアランスを低下させ乳がんの転帰を悪化させるが、有効な治療法はほとんどなく承認された薬剤もない。今回、内分泌療法を受けているHR+乳がん治療中もしくは乳がん発症リスクが高い女性を対象に、ニューロキニン(NK)-1,3受容体拮抗薬elinzanetant(EZN)の有用性を検討した多施設無作為化二重盲検プラセボ対照第III相OASIS-4試験の結果を、ポルトガル・ABC Global AllianceのFatima Cardoso氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2025 ASCO Annual Meeting)で報告した。本試験において、EZNが内分泌療法に伴うVMSの頻度と重症度を早期に減少させ、その効果は52週まで継続し、忍容性も良好であったという。この結果はNEJM誌オンライン版2025年6月2日号に同時掲載された。