米国・Endeavor HealthのLiana K. Billings氏らは、同国46施設で実施した第II相無作為化二重盲検プラセボ対照用量漸増試験において、肥満または過体重かつ肥満関連併存疾患を有する非2型糖尿病の成人に対する新規選択的アミリン受容体作動薬eloralintideが、48週間にわたり臨床的に意義のある用量依存的な体重減少をもたらし、忍容性は良好であったことを報告した。アミリンをベースとした治療法は、有望な肥満治療薬として注目を集めている。著者は、「eloralintideが肥満治療薬として有用である可能性を支持する結果である」とまとめている。Lancet誌オンライン版2025年11月6日号掲載の報告。
eloralintide各種用量の週1回投与の有効性と安全性を、プラセボと比較
研究グループは、18~75歳の非2型糖尿病で、BMI値30以上または27以上30未満かつ少なくとも1つの肥満関連併存疾患(高血圧、脂質異常症、心血管疾患、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、高尿酸血症または痛風、多嚢胞性卵巣症候群、尿失禁、変形性関節症、慢性腰痛または膝痛、代謝機能障害関連脂肪性肝疾患[MASLD]または代謝機能障害関連脂肪肝炎[MASH]、慢性腎臓病[CKD])を有する患者を、プラセボ群またはeloralintide 1mg、3mg、6mg、9mg、6→9mgまたは3→6→9mg群に2対1対1対1対2対1対2の割合で無作為に割り付け、週1回、48週間皮下投与した。
主要エンドポイントは48週後のベースラインからの体重変化率で、無作為化された全患者を有効性の解析対象集団とした。また、無作為化され少なくとも1回治験薬を投与された全患者を対象に安全性を評価した。
48週後の体重平均変化率はプラセボ群-0.4%、eloralintide群-9~-20%
2024年2月5日~2025年8月14日に263例が登録され、eloralintide(1mg群28例、3mg群24例、6mg群28例、9mg群54例、6→9mg群24例、および3→6→9mg群52例)またはプラセボ群(53例)に無作為に割り付けられた。患者背景は、平均年齢49.0歳(SE 12.6)、平均体重109.1kg(22.8)、BMI値39.1(6.8)、女性204例(78%)、白人205例(78%)であった。
有効性解析対象集団(263例)において、48週後のベースラインからの体重の平均変化率(効果推定値)は、プラセボ群-0.4%(95%信頼区間:-2.2~1.4)に対し、eloralintide群では1mg群-9%(-12.6~-6.3)、3mg群-12%(-14.9~-9.8)、6mg群-18%(-20.7~-14.5)、9mg群-20%(-22.7~-17.5)、6→9mg群-20%(-22.7~-17.0)、および3→6→9mg群-16%(-18.6~-14.1)であった。
eloralintide群の主な有害事象は、悪心(1mg群11%、3mg群13%、6mg群64%、9mg群33%、6→9mg群54%、3→6→9mg群25%、プラセボ群14%)および疲労(0%、13%、29%、43%、46%、21%、12%)であった。
(医学ライター 吉尾 幸恵)