日本人小児におけるADHDサブタイプと肥満との関係

提供元:ケアネット

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公開日:2025/12/05

 

 福島県立医科大学の川崎 幸彦氏らは、日本人小児における注意欠如多動症(ADHD)サブタイプの特徴とBMI-SDスコアに基づく肥満との関連を明らかにするため、ADHDの小児患者を対象とした臨床調査を実施した。Brain & Development誌オンライン版2025年10月29日号の報告。

 対象は、ADHDと診断された日本人小児115例。患者は、ADHDのサブタイプ別に次の3群に分類された。グループ1は不注意優勢型ADHD(ADHD-I)、グループ2は多動性・衝動性優勢型ADHD(ADHD-HI)、グループ3はこれらの複合サブタイプ(ADHD-C)。各群の臨床的特徴を分析した。

 主な結果は以下のとおり。

・最も多くみられたADHDサブタイプはADHD-C、次いでADHD-I、ADHD-HIであった。
【ADHD-I】41例(35.7%)
【ADHD-HI】6例(5.2%)
【ADHD-C】68例(59.1%)
・診断時および直近のフォローアップ調査では、ADHD-CのADHD評価尺度合計スコアは、ADHD-IおよびADHD-HIよりも高かった。
・また、診断時のトラブルスコアおよびADHD治療薬を必要とした患者の割合はADHD-Cのほうがより高かった。
・さらに、ADHD児のBMI-SDスコアは0.38±1.1と高かった。
・BMI-SDスコアが2.0を超える患者の割合は、ADHD-Iで7.3%(3例)、ADHD-HIで16.7%(1例)、ADHD-Cで8.8%(6例)であり、全体で8.7%(10例)であった。

 著者らは「ADHD-Cタイプの患者は、ADHD-IやADHD-HIよりも注意深いフォローアップが必要である。また、肥満を伴うADHD児の病状改善を目的として経過をモニタリングすることが重要であることが示唆された」と結論付けている。

(鷹野 敦夫)